1/16
プロローグ
最初からわかっていたことだ。
彼と私が一緒にいれるのは、私達が友達だから。
『親友』だから。
ただ、それだけ・・・。
それ以上でも以下でもないってことを。
私は誰よりも知っていた。
だって選んだのは私。
だから私があの子達に嫉妬することなんて許されない。
その資格が私には元からないのだから。
でもね。
それでも・・・。
どうしようもなくやりきれなくなってしまうことがある。
好きで、好きで、大好きで。
貴方を想えば想うほど。
胸が苦しくなるの。
貴方に想いを寄せる女の子たちを見るたびに。
素直に好きだと口にする女の子たちを見るたびに。
何も出来ない自分が情けなくて。
貴方を取られてしまうのではないかと怖くて。
嫉妬に染まる自分の心を貴方に知られたくない。
ただ側にいたいだけなのに・・・
自分の気持ちに押しつぶされそうなくらい。
私は貴方が大好きです。