最強対最強
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やっぱり、こうなかったか……。
「国王陛下、どうしますか?」
「うむ……だが、今しかできんかもな。何より、ユウマがおる」
「まあ、即死以外ならどうにかしてみせますが……」
「結局駄目なのか!?良いのか!?」
「まあ、よいか。許可する。シグルドの許可はいらんな」
「ええ、いりませんね。嬉々として、受けるでしょう」
「おお!そういうタイプか!尚更、殺りたくなったぜ!」
「はぁ……戦闘狂が二人かぁ……諦めよう」
俺はグラント王に急かされ、家族に挨拶を軽くして、すぐに出発した。
「なんなんですの!?一体!?」
「すまんな、なんかこうなった……」
「まあ、仕方ないですよー。私はこうなると思いましたよー」
「グハハハ!今行くぞ!待っていろ!」
どこのラスボスですか、貴方は……。
グラント王を無理矢理休ませつつ、1日で戻った。
やべぇ……!超疲れた………!
「団長ー。私、ホムラを連れて行きますねー」
ホムラは、生きた屍状態になっていた。
「………もう、駄目ですわ……」
「お嬢様!良いです!良い顔です!」
そしてノインは、何故元気なんだ?
……もう、いいや。
「さて、ユウマ!剣聖は何処だ!?」
「はいはい、今案内……必要ないですね」
闘気を纏った叔父上が、歩いてきた。
「ユウマ、そいつだな?お前が言っていたのは……」
「ほう!久々に見たが……お主、本当に人族か?纏う空気感が、半端じゃないな」
「ククク、そっちこそな。では、や」
「はい!ストップ!ここ住宅!!闘技場まで、が・ま・ん・し・ろ!!!」
二人は渋々従い、闘技場へ向かう。
「ゼェ、ゼェ、疲れた。だが、俺にはまだやることが……!」
俺は身体に鞭を打ち、闘技場に向かう。
その途中で、バラルさんに会う。
「領主様!これは、一体なんだ?」
「あ!良いところに!闘技場を使うので、手伝ってください!」
「……よくわからんが、闘技場を使えれば良いんだな?任せろ!」
そう言って、闘技場へ入っていく。
俺も、中に入る。
そこでは2人が向かい合い、対峙していた。
兵士達が、戸惑っている。
「皆さん!その方は安全です!俺が保証します!ですが、決闘をするので観客席まで下がってください!」
すると、兵士達は観客席に向かう。
良かった、これで死人が出ない……俺以外?
「おい、ユウマ。もう、いいか。ウズウズして仕方ないのだが」
「こちらもだ。こんなに高揚するのは、黒竜と戦って以来だ……」
黒竜って、あの特級災害指定の……?
いや、今はそんな場合じゃない。
俺は辺りを確認し、宣言する。
「はい………では、始め!!」
2人は一瞬で間合いを詰め、激突する!
「オラ!オラ!オラ!オラァ!!」
「ウラ!ウラ!ウラ!ウラァ!!」
双方、一歩も引かずに殴り合う!
おいおい、叔父上……素の状態で鬼人族最強と殴りあえるのか……!
俺は魔力強化して、やっとだったのに。
相変わらず、化け物だな……だが、それでこそだ。
超える壁は、高ければ高いほど良い。
「グハァ!?」
「ゴフゥ!?」
今、お互いにクロスカウンターが入ったな……痛そう。
「ペッ!口ん中、血だらけだぜ……久々だな。流石は、最強種と言われるだけはあるな」
「プッ!こっちこそ、血だらけだ……まさか、肉弾戦で戦える奴がいるとは……世界はひろいな」
「流石に剣を使う訳にはいかんしな……殺さない自信がない……!」
「でかい口を叩くな……と言いたいとこだが、そうでもないな」
二人は示し合わせたかのように、再び殴り合う!!
観客席は静まり返っている……無理もない。
特級クラスの戦いなんて、そう見れるものではない。
ふと気づくと、エリカ達も食い入るように戦いを見ていた。
うむ……いい経験になるだろうな。
どれくらいの時間が、経っただろうか?
まだ五分ほどにも思えるし、1時間と言われたらそんな気もする。
とりあえず言えるのは、もうすぐ決着がつくということだ。
「グッ!!身体が重い………!」
「ガッ!!限界が近いか……!」
「グ……グォォォ!!!」
「ガ……ガァァァ!!!」
2人が渾身の力で最期の拳を放つ!!
立っていたのは、叔父上だった………。
マジか……剣も使っていない肉弾戦で勝つのか……。
我が叔父ながら、人間離れしている……!
「お主のその力……まるで、伝承にある初代デュランのようだな……」
「あぁ?どういうことだ?」
「自分の国だろうに、知らんのか……我が祖先より伝わっていることだ。初代デュランは、頑丈な身体、何者にも屈しない精神力、そして大剣デュランダルを振り回し、ドラゴンすら一太刀で葬ったと」
それ……まんま叔父上だな……。
「そうなのか?……まあ、俺は俺だ。知ったことじゃないな」
「ククク……そうだな。しかし、気持ち良いものだ。負けたのはいつぶりだろうか……」
「負けたって……アンタ本気ではなかっただろう?いや、本気だったが……なんというか」
「そっちが剣なしだからな。だが、言い訳するつもりはない。この状態なら、負けは負けだ」
「……何か制限があるようだな。まあ、なら許してやるよ」
「はいはい、二人共。とりあえず、回復しますね………ヒーリング」
「お!サンキュー!……しかし、詠唱なしでもこの威力か……確かに、魔力が上がっていそうだな」
「うむ、すまぬな。……ふう、これは便利だ。亜人には使えないのが、残念だ」
「そうなんですよね。魔力が、身体の奥底から溢れてくるんです……。俺とシノブの子なら、どうなるんだろう?」
こうして、最強対最強の戦いは終わった。
俺は目に焼き付け、これを超えることを、密かに誓った。
そして不思議と、不可能ではないと思っている自分に気づき、驚いた。
そして、血が騒ぐのを感じている……。
俺の身体に、何が起こっている?
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