サイドストーリー~エリカ~
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お兄ちゃんが、準子爵になりました。
そのことにより、女子からの嫌がらせが減った気がする。
そんなある日、わたしはお母さんに呼ばれた。
「お母さん、どうしたの?」
「エリカ、大事な話があります。座りなさい」
お母さんは、怖い顔をしていた。
「う、うん。わかった」
「単刀直入に言いましょう。貴方は第3王子カロン様に恋慕していますね?」
ああ、やっぱりバレちゃったか。
お母さんの前でも、会話してたもんね。
「……うん。身分違いだから諦めようと思っていたんだけど……」
「まあ、普通はそうなるわね。でも状況は変わってきましたね?」
「そうなの!お兄ちゃんが、頑張って昇進したから、嫌がらせも減ったし」
本当に、お兄ちゃんには感謝しかない。
わたしは、お兄ちゃんに何も出来ていないのに……。
「ええ、ユウマはとても頑張っていますね。ユウマは優しい子。本来なら戦いは向いていないはず……本人の才能とは別として。でも、私達のためにも頑張ってくれています」
「うん、わかるよ。お兄ちゃんが、本当は誰も傷つけたくないこと。自覚はなさそうだけどね」
「そして、ユウマは黙っていますが……おそらくは、我が家は子爵に上がることになるでしょう」
わたしには、お母さんが何を言っているのか、一瞬わからなかった。
言葉の意味自体は、わかったけれども。
頭の理解が追いつかなかった。
「……どうゆうこと?」
「まあ、そうでしょうね。色々政治の世界は面倒なのよ。ユウマは多大な戦功を得た。おそらく、いきなり子爵に上がるくらいの。でも、それをよく思わない人もいるのよ。なので、一先ずは準子爵になったのだと思うわ」
お母さんの話を聞いて、なるほどと思った。
妬みと嫉妬が凄いって、カロン様も言っていた。
「大変な世界なんだね。これからお兄ちゃんは、そんなところでも戦うんだね」
「何を他人事みたいなこと言っているの?ここからが、本題です」
「ふえ?どうゆうこと?」
「子爵ともなれば、失礼ながら第3王子となら結婚できる可能性がありますから」
一瞬、わたしは頭が真っ白になった。
そして、言葉の意味を理解し、動揺する。
「け、け、結婚!?誰が!?」
「カロン様と貴方よ」
お母さんは、物凄く冷静に言った。
「え!?で、でも婚約者いるし……」
「それについては、今は考えなくていいわ。あちらも、色々と事情がありそうだし。私は、貴方の気持ちが聞きたいの。諦めるにしろ、諦めないにしろ、辛いことは沢山ありますから」
「わたしは……」
「すぐにとは言わないわ。ただ、知っていて欲しかったのよ。そうゆう可能性もあるということを」
わたしは、気がつくと外を歩いていた。
お母さんから言われたことを考えるうちに、出てしまったらしい。
「結婚………わたしとカロン様が?いやいや。そもそもわたしみたいのじゃ、カロン様がお断りだよね」
「でも、もしもそうなったらどうなるの?わたしは何をすればいいの?」
そんなことを考えていると、我が家を覗いている人物を発見した。
むむ、フードを深くかぶった怪しい人がいる。
ここは、外周だから警備の人もいない。
どうしよう?知らせたほうがいいかな?
でも、悪い人じゃなかったら可愛そうだし……。
すると、その人物はわたしに近づいてきた!
わたしは叫ぼうとしたが、近づいてきた人を見て、やめた。
明らかに、か弱い女性に見えたからだ。
「あ、あの!すみません!ここのお宅の方ですよね!?」
「え、あ、はい、そうです」
「ご、ごめんなさい!怪しいですよね!?ちょっと待ってください!」
そう言って、女性はフードを外した。
すると、ビックリ!
中から、とびっきりの美少女が出てきた。
歳は多分16~18くらい?身長は160ないくらい?
緑色の髪と緑色の眼をしていて、可愛らしいタイプの女性だ。
スタイルもスラっとしている。
ただ、どこかで見たような顔をしている。
「こ、これで怪しくないですよね?大丈夫かなぁ?」
「え、ええ。大丈夫です。とりあえず、そこに座りますか?」
「あ、はい!ありがとうございます!」
わたしは、なんだが可愛い人だなと思った。
わたしとは正反対で、守ってあげたいタイプ。
そして、2人で並んだ状態で、近くのベンチに座る。
「えーと、わたしの家を覗いていました?」
「あ、ごめんなさい!気味が悪いですよね?」
「あ、いや……まあ、少しは」
「うう、そうですよね」
女性は泣き出しそうだ。
なんか、年上に見えるのに、年下に見えてきた。
「だ、大丈夫ですよ!少しですから!」
「ふふ、話に聞いていた通りだわ。貴方は良い子ね」
ふえ?どうゆうこと?
「わたしのこと知っているんですか?」
「はい。誰とは言えないですけど、貴方と親しい人に。ただ、今は聞かないでくれると助かります」
「……わかりました。お兄ちゃんが言っていました。人にはそれぞれ事情があるから、無理に聞いてはいけないって」
「ふふ。噂に聞く新進気鋭の貴族、ユウマ様ですね。評判通りに素敵な方のようね」
「はい!お兄ちゃんは、世界一カッコイイです!」
わたしは、お兄ちゃんが褒められたことが嬉しくて、大声をだしてしまった。
「ふふ、そこも聞いてた通りね。兄弟仲良いと」
「あのー……嫌だったらいいんですけど、覗いてた理由は言えますか?」
「……その前に聞いても良いですか?」
「え?良いですよ」
「私の髪と目の色……変じゃない?」
「え?わたしは綺麗でいいなと思いますけど……確かに珍しいですね」
「ふふ、良かった。そうなの。よく気味が悪いと、陰口を言われたわ」
「む!それは良くないです!言うなら、正々堂々じゃなきゃ!」
「あら?面白い子でもあるのね。それで、質問の答えだけど……貴方のお家に、わたしの好きな人が住んでいるの」
わたしは、なるほどと思った。
それなら、仕方ない。
たが、そこでわたしは気付いた。
「お兄ちゃんは、もう2人いるからダメですよ!?お姉さんは2人までです!」
「え?……ああ、普通はそう思うわね。違うの。その、あの……シグルド様なの!」
その時のわたしの感情をなんと表したらいいだろう?
あの叔父さんにこんな可愛い子が!?という驚き。
あの叔父さんにも春が来た!?という喜び。
あの叔父さんが恋愛!?という笑い。
とにかく、ごちゃ混ぜになった。
「そ、それは中々難しいですね。叔父さんは酒と、戦いが恋人ですから」
「ええ、知っています。相手にもされてないです」
「ちなみに、どこがいいんですか?」
「わたしの髪と目を綺麗だなって言ってくれたのです。初めてでしたわ。わたしの身分や家柄以外を見てくれた殿方は」
「へー……あの叔父さんがそんなことを。意外です。でも、確かに嬉しいですよね」
わたしも、カロン様に黒髪褒められて嬉しかったもん!
「ええ!そうですよね!?あ!いけない!こんな時間に。帰らなくては……そういえば、名乗ってませんでした。私の名前はサユリと申します」
「あ!わたしも黙って出てきたから、帰らなきゃ!あ、そういえばそうでした。わたしの名前はエリカです!」
「ええ、知っています。あのー……よろしかったら友達になってくれませんか?」
「え!?わたしですか?嬉しいです!女の子の友達いないんです!」
「あら?奇遇ですね。私もいないの。ではよろしくお願いします。では、ここの家にお手紙を送りますね」
「こちらこそ、よろしくお願いします!お手紙待ってます!」
そうして、サユリさんは去っていった。
えへへ!年上だけど友達ができた!
さっきまでの悩みが、飛んでいくほどに、嬉しい気持ちでいっぱいになった。
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