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妹が第三王子に惚れたというので成り上がることにした  作者: おとら@9シリーズ商業化
3章 準子爵から子爵になる

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貴族とは

新たにブックマークをしてくれた方々、ありがとうございます!

俺とバラルに気づいたスレイさんが近づいてきた。


「あ!ユウマ殿!お疲れの所、申し訳ありません!」


「いや、そちらこそお疲れ様。皆のおかげでゆっくり眠れたから、もう大丈夫。ありがとう」


「いえ!私にはこれぐらいしかできませんから」


「それが大事なんですよ。自分ができることをやる。これができる人は意外に少ないのですよ。少なくとも俺はスレイさんに助けられましたよ?」


「ユウマ殿・・・ありがとう。ではユウマ殿にしかできないことを頼んでよろしいですか?」


「ええ、もちろん。ここからは俺に任せてください。ですが頼みがあります。もし奴らが大人しく縄につかなかった場合は強行手段にでます。なのでスレイさんは右側を頼みます。俺が手を挙げたら合図です。バラルさんは左側をお願いします」


「わかりました!」「任せとけ!」


俺はバラルさんとスレイさんが配置に着くのを確認し、、人混みに近づいていく。


俺がきたことに気づいた兵士や市民達が道を譲る。


すると息子とその取り巻きがいた。


「お、なんだお前は?見ない顔だな」


「俺の名はユウマ-ミストル。準子爵だ。お前こそ誰だ?」


「は!準子爵如きが生意気な!俺様の名はガラン!口の利き方に気をつけろ!俺様はこの街の伯爵様だぞ!?」


俺はこいつは何を言っているだ?と思ったが、そのまま話を続ける。


「いつからお前が伯爵になった?まだ後継者は決まっていないが?」


「は!そんなもん決まってらぁ!セインの奴なら逃げきれずに、自分の母親と一緒に魔物にやられちまったぜ!つまり残った俺様が領主ってことだ!」


こいつ弟を見捨てて逃げ出したなと思った。いや、それどころか囮にした可能性もある。


「その前に、お前は街の市民に謝ったのか?」


「は?何言ってんだ?なんで俺が市民如きに謝らなければならない?」


俺は沸々(ふつふつ)と怒りが湧いてくるが、我慢する。


「それはお前が守るべき市民を見捨てて逃げ出したからだ」


「は?市民がいくら死のうが関係ないだろ?大事なのは高貴な血を持つ俺様が生き残ることだ」


「その高貴な血とはなんだ?」


「はん。そんなもん貴族の血を引くことだろ?お前もそうだろ?」


俺はとうとう我慢が出来ずに叫ぶ!


「ふざけるな!!貴族とは民の安寧の暮らしを守る者!確かに貴族は偉いかもしれない!高貴な血かもしれない!だがそれは!守るべき民を守って初めて言えること!自分の街の市民を見捨てて逃げたお前にその資格はない!!」


「そうだ!そうだ!」「お前なんか帰れ!」 「ユウマ様は見ず知らずの私達を守ってくれたぞ!?」


「なんだ!?てめえら!後で覚えとけよ!俺が正式に伯爵になったら酷い目に合わせてやる!」


すると市民達は黙り込んでしまう。


俺は怒りを落ち着かせて考える。


俺はこのままではラチがあかないと思った。こいつは自分を既に伯爵だと思い込んでいる。


というか、馬鹿なのか?街を見捨てた奴が伯爵になれる訳なかろうに・・・。


自分に都合のいい考えしかできない、典型的なクズ貴族だな。


だが、このままでは流血騒ぎになりかねん。


俺の体調も万全とは程遠いので、全員無傷とはいかないが・・・。


たが、仕方ない。強行手段しかないか。


「おい、クズヤロー」


「あぁ!?お前今なんつった!?」


「クズヤローって言ったんだよ。守るべき市民を見捨てるどころか、酷い目に合わすとは・・・そんな奴はクズヤローで十分だ」


「な!?貴様さっきからうるせえな!お前には関係ないだろ!?」


「馬鹿言うな。関係あるに決まっているだろう。彼等はこの国の住人だ。そして俺は国王様より準子爵の爵位を承ったユウマ-ミストル。先程も言ったが、市民を守るのは貴族の義務である。何故なら市民の納める税金によって貴族は生かされているからだ」


「は!?今更そんな建前守る奴なんかいねえ!馬鹿か!!」


「ああ、そうかもしれない。確かに今は、お前みたいな貴族が増えているのも事実。だが、だったら俺は馬鹿でいい」


ガランは俺を気味が悪そうに見ている。理解できないと。


俺は、もうこいつにはなにを言っても無駄だと思い、手を挙げようとしたその時、声が轟いた。


「ユウマ!!よく言いましたわ!!」


なんと馬に乗ったホムラが現れた!


「ホムラ!?どうしてここに?」


「そんなの皆が心配だったに決まっているじゃない!良かった!無事で!」


そう言って俺に抱きついてきた。俺は不謹慎にも思った。めちゃくちゃいい匂いするなと。


いかんいかん。今はそういう場合ではない。


「ん?無事で良かった?誰かに会ったのか?」


「ええ、平民用の門のところの兵士に聞きましたわ。全員無事だと」


「そうか・・・。心配かけて悪かったな。ありがとな」


「べ、別に!貴方の心配してたわけじゃないんですからね!?」


するとまた馬が一騎駆けてきた。


「何言ってるんだか。ユウマが!ユウマが!とずっと言ってたくせにな」


「シグルド!?なんで言ってしまうの!?」


ホムラは俺に抱きついたまま、俯いてしまった。


「叔父上!来てくれたんですか!?」


「ああ、だが無用だったようだな。オーガジェネラルを倒したそうだな?強くなったじゃねえか!」


叔父上は近づいてきて、俺の背中を叩く。


俺は叔父上に認められた気がして嬉しかった。


「いえ、皆の力のおかげです。自分1人では倒せませんでした」


「はは!いいじゃねえか!それも含めてお前の力だ!こうして俺やホムラが来ちまうくらいにな」


すると乱入者が叫んだ。


「なんなんだ!?お前らは!?人の街にズカズカと!」


俺は何か言おうとするとホムラが前に出た。


「申し遅れましたわ。ワタクシの名はホムラ-バルムンク。公爵令嬢にして国王陛下の姪ですわ」


「な!?公爵令嬢だと・・・しかも国王様の血筋・・・」


さすがのこいつも強くでれないらしい。まあ、それはそうだ。


先程の2段階下がるってやつは公爵家にだけは当てはまらないからな。


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まあ、絶大な権力を持ち、貴族の頂点にいる公爵家たる所以だな。


「先程の貴方の言葉は聞きましたわ。貴族の風上にもおけない発言見過ごせませんわ」


「これはこれは貴族の頂点にいる公爵様とは思えぬ発言だ」


「いえ。先程ユウマが言ったことが本来正しいのです。それが近年おかしくなっていることを、国王様は嘆かれております。よって、貴方の振る舞いは、貴族として正しくないので身分を剥奪します!」


「な!?ふざけんな!さっきから小娘が偉そうに!なんの権利があってそんなことになる!?」


ホムラは持っていた書状を開いて、ガランに見せつけながら朗読する。


「其方らの身勝手な振る舞いは、もはや見過ごすことはできない!たった今より、ここは王家直轄領となった!そして残った貴方達には責任をとってもらう!王都に連行し、尋問を受けた後に斬首とする!」


「はあ!?なんで俺らがそんな目に!?」


「当たり前ですわ!貴方達は自分の欲望のためにオーガを殺した!それどころか、新たなオーガを呼び寄せ、自分達だけで逃げ出した!許されることではありませんわ!恥を知りなさい!」


ガラン達は下をみて俯いている。


「何より、あのままユウマ達がいなく、この街が蹂躙されたらどうなります?そのまま国全体に広がっていたでしょう。その場合の犠牲者の数は言わなくともわかりますわね?」


「う・・・うるせー!!!ふざけんな!!平民なんざ放っておけば増えるんだからいいじゃねえか!おい!お前ら!やってらんねえ!行くぞ!」


ガラン達は逃げ出そうとする。


ああ、馬鹿だなぁ。最強にして最恐が目の前にいるのに。


「おい、ここを一歩でも動けば斬る」


「おい、貴様じゃ・・・ぐはっ!」


「なんだおま・・・ぐぇ!!」


「な、なんなんだよ!おま・・・ごはぁ!」


あっという間に3つの死体ができた。


「な、な、なんだ!?お前は!?」


ガランは恐怖で震えている。


「俺か?俺の名はシグルド。ただの剣聖だ」


「なに!?あの永世称号を持つシグルドだと!?」


ガランは膝から崩れ落ち、放心している。


他の連中もガタガタと震えている。


ふう、どうやら街の人や兵士に犠牲者を出さずに済んだな。


叔父上が来てくれて良かった。





そこからは早かった。まず、放心した奴らを縄で縛り付ける。


そしてあろうことか、高級レストランで飲み食いする領主一家の母親や娘を捕まえる。


これが散々喚き散らして大変だった。救いは全員がクズで良心が痛まないところか。


おそらく扇動した母親は死刑。


娘達は死刑にはならないと思うが、修道院行きで一生日の目をみることはないだろう。


ちなみに既に嫁に行った者には罰はない。注意程度だ。


そして万が一逃走されたらマズイので、叔父上が連行することとなった。


これにて、一連の騒動は一先ず終わりを迎えた。









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― 新着の感想 ―
[一言] 美味しいところを持っていかれた(笑)
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