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妹が第三王子に惚れたというので成り上がることにした  作者: おとら@9シリーズ商業化
3章 準子爵から子爵になる

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オーガジェネラル襲来

相変わらず戦闘シーンは難しい・・・。


でも少しずつは書けるようになってきたかも。かもだけど。

俺は考えていた。何故こんな所にオーガジェネラルがいるのかを。


そしてある恐ろしい予想にたどり着いた。


もしかしたら、あの領主の息子達が倒したオーガは()()()()()のではないかと。


つまり今俺が倒したオーガが()()で、あちらに現れた強い方が()()ということかもしれん。


そして、そうすると領主の館でみたオーガにも納得がいく。


オーガにしては一回り小さかったからだ。


奴らは子供の血の匂いかなにかを辿り、ここまで来たのではないかと。


だとしたら怒り狂うのは無理もない。ちぃ!なんてことしやがる!あの馬鹿息子共!


するとスレイさんが声をかけてきた。


「ユウマ殿、ありがとうございます。もう大丈夫です。いやしかし凄いですね。剣の腕前が一流なのに、回復魔法まで一流だなんて・・・」


「はは、王都ではバーサクヒーラーとか言われてます。では俺と一緒に門まで下がりましょう」


俺は馬に乗り、スレイさんを後ろに乗せた。


「アロイス!聞いていたな!ここはお前に任せる!いいな!?」


「へい!この数ならもう大丈夫でさあ!行ってくだせえ!」


確かにもう魔物の数も減り、オーガもいないので平気そうだ。


「では、行ってくる!」


俺は全力で馬を走らせる。


そして門付近で降り、入り口にいるゴブリンとオークを一太刀で斬っていく。


そのまま門内部に入った。


「では、スレイさんは再びここで指揮をお願いします!」


「わかりました!ご武運を!」


俺はそのまま駆け出そうとして止まる。


治療が追いついていない患者が沢山いたからだ。


俺は冷静に考える。魔力の残りはどうだ?魔斬剣をあと何発いける?


そして応急処置なら問題ないと判断した。


「皆さん!治療が追いついていない患者を俺のところに集めてください!エリアヒールを使います!」


事前に回復魔法を使えることは伝えてあるので、問題なく集まった。


俺は集めている間に唱える準備はしていたので、すぐに行使した。


「ここにいる全ての者の傷を癒せ!エリアヒーリング!」


俺がそう唱えると、周りから感嘆の声が聞こえる。


「ああ、ありがたや・・・」「神の使いか・・・?」「馬鹿な?範囲神聖術じゃと?」


そして患者達の傷は少しずつだが塞がっていく。


「これで大丈夫なはずです!後はお願いします」


俺は結果を確認せずに、それだけを言い、再び走り出す!


すると途中で真っ青な顔をして、取り乱したアテナに出会った。


「団長!い、イージスの馬鹿が!」


「どうした!?落ち着け!すぐに案内しろ!」


「わ、わかった!こっちだよ!」


俺はアテナの後をついていく。


すると、其処には全身から血を流し、腕が変な方向に曲がった満身創痍のイージスがいた。


俺はすぐに状況を把握して駆け寄った。


「すいません!代わります!退いてください!!」


俺は回復魔法をかけていた人に退いてもらい、、上級魔法のフルリカバリーの準備に入る。


頼む!間に合ってくれ!


こいつをこんなところで死なせてたまるか!!


今の俺なら唱えるまで2分でいけるはず!


そして俺は(はや)る気持ちを抑え、繊細な魔力コントロールを要する上級魔法を唱えた。


「この者の全てを癒したまえ!フルリカバリー!」


するとまるで逆再生をするかのように傷が癒え、血が止まり、腕が正常の位置に戻っていく。


だがいくら上級回復魔法とはいえ、死んだ人間は生き返らない。


俺は願った!頼む!間に合っててくれ!


そして俺の願いは届いた。イージスが眼を開けた。


「あれ?団長?なんでここに?オイラはなにを?なんで団長もアテナさんも泣いてるんですか?」


イージスは軽く記憶が飛んでいるようだ。


「馬鹿やろー!テメーが心配かけるだからだろうが!団長が来なかったら死んでたぞ!?」


そう言ってアテナはイージスを叩く。


「ちょ!痛い!痛いよアテナさん!」


「うるせー!アタイに心配かけた罰だ!大人しく叩かれてろ!」


俺はそれを微笑ましく見つつも、涙を拭き、すぐに切り替えた。


「では俺はシノブのところに行く!アテナ、行けるか!?」


アテナは涙を拭いて答えた。


「ああ!アタイも行くよ!」


すると思い出したのか、イージスが言う。


「あ!そうだ!オイラはオーガジェネラルにやられて・・・オイラも行きます!」


そう言って立ち上がろうとするが、血が足りていないのだろうが、フラフラしている。


「イージス、お前はここにいろ。団長命令だ。傷は癒えてもまだ戦える状態ではない。お前はよくやってくれた。よくオーガジェネラルを抑えてくれた。後は俺達にまかせろ!」


「だ、団長・・・わかりました。足手纏いにはなりたくありません。お気をつけて!」


俺はアテナと共に走り出し、門を抜けてそのまま駆けていく。


そこはまさに死屍累々(ししるいるい)だった。


手足の千切れた死体。胴体が潰れた死体。下半身が潰れた死体。


オークとゴブリンの死体も潰れている。


まさしく地獄絵図だった。


そんな中を走り抜け、ようやくオーガジェネラルを見つけた俺は絶句した。


そのオーガジェネラルは4メートル近くあり、体格も一回り大きく、両手にそれぞれに大きいメイスを持っていた。


そして何より、その威圧感たるや半端じゃない!


だが全身から血が流れていることに気づき、安心した。


どうやらあの状態のシノブなら、オーガジェネラルとも互角に渡り合えるようだ。


俺がそんなことを思っていると、バラルさんが近づいてきた。


「おお!来てくれたか!助かった!あのお嬢さんだけでは無理だ!」


「バラルさん。無事で良かったです。ええ、俺も行きます。バラルさんは生き残っている人を頼みます!」


「おう!わかった!任しとけ!」


「はい、お願いします。アテナ!お前は深追いするな!一撃で死ぬ!距離をとりつつ、隙を見て目や口の中を狙え!それ以外は通らん!」


「あいよ!アタイに任しときな!一泡ふかせてやる!」


俺は恐怖を抑え込み、オーガジェネラルに近づいていく。


「団長!イージスさんが!」


「大丈夫だ!間に合った!後はこいつを倒すだけだ!」


「良かったです!ただ簡単にはいきませんよ?」


「ふん!俺とお前とならいけるさ。少なくとも叔父上よりは弱いだろ?」


「確かに!そう言われるといける気がします!ではわたしは左に行きますので、右を頼みます!」


「ああ!任せておけ!」


シノブはそう言うと、一瞬でオーガジェネラルの左側に回り込み、オーガジェネラルの手首に短剣を一閃する。


オーガジェネラルの手首から血が流れる。


さすがにあの状態のシノブなら、能力が跳ね上がっているのでダメージは通るようだ。


俺も遅れじと走り出し、右側に回り込み、魔力を込めた剣をすれ違い様に一閃する!


するとオーガジェネラルの足から血が吹き出る!


よし!俺も魔力を纏えばダメージは通る!


だが俺は、一撃でもまともに喰らえば即死なので、慎重に攻める。


俺には避ける技量はあっても、シノブみたいな速さはないので懐には中々飛び込めない。


オーガジェネラルは俺の魔力を纏った剣を警戒したのか、こちらに意識を向けている。


その隙にシノブは懐に入り、眼に見えぬ速さでオーガジェネラルの背中を切り刻む。


オーガジェネラルはダメージは大したことなさそうだが、嫌がっている。


俺はその間もチャンスを待ち、魔力を限界まで溜めていた。


それと同時に俺は焦っていた。


シノブもあの状態は長くは持たないし、俺の魔力もまだ余裕があるとはいえ無限では無い。


そして何より日が沈んできたことだ。


シノブはともかく、俺やアテナには暗闇はマズイ。


だから早く決着をつけなくてはいけない。


何かキッカケさえあれば、すでに血だらけのオーガジェネラルにトドメの一撃を叩き込めるのに!!


俺がそんなことを願ったからだろうか。


突然、オーガジェネラルの眼に矢が突き刺さる!


するとオーガジェネラルがグオオオオオ!と痛みを堪えるように両手で頭を抑える。


つまり手ぶらでの無防備の状態だ!


俺はアテナ!良くやった!と思った。


今の今まで、一本の矢も放たなかったのは、これを狙っていたからか!


「シノブ!!行くぞ!!」


「はい!!団長!!」


俺とシノブは同時に駆け出した。


シノブは跳躍し、脳天目掛け短剣を刺す!


俺は腹の辺りに、魔斬剣を至近距離で水平に放つ!


そしてオーガジェネラルの脳天から血が吹き出し、腹からもドバっと血が流れる。


俺とシノブはすぐに距離をとる。こいつらはタフだからな。最後まで油断できん。


だがオーガジェネラルはそのまま倒れこみ、ピクリともしなくなった。


それでも俺とシノブは動かなかった。


「シノブ?いったよな?」


「ええ、いったと思います」


「そうか・・・やったな!おい!」


「ええ!やりましたね!」


アテナが駆け寄って来た。


「どうだい!?一泡ふかせてやったろ!?」


「はは!その通りだ!有言実行だ!凄いぞ!アテナ!」


「ええ!さすがのわたしもあれには驚きましたよ!狙ったんですか?」


「ああ。一本でも射てば警戒されると思ったからね。団長の魔力が高まった瞬間を狙ったよ」


するとバラルさんが駆け寄ってくる。


「おーい!オークとゴブリン共が逃げていったぞ!やったのか!?」


「ああ、見ての通りだ。オーガジェネラルは倒した。これでもう大丈夫なはずだ」


「おお!凄いな!あんたらは!あのオーガジェネラルを倒すとは!こうしちゃおられん!俺は街に戻って伝えてくる!あんたらはゆっくりくるといい」


そしてバラルさんは門へ向かい走って行った。


俺とシノブとアテナは顔を見合わせて笑った。


もちろんたくさんの犠牲者が出た。後始末もまだだ。


でも今だけは、仲間と共に生き残ったことを喜びたい。


俺は、そう思った。






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