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妹が第三王子に惚れたというので成り上がることにした  作者: おとら@9シリーズ商業化
3章 準子爵から子爵になる

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オーガとの一対一の戦い




さて、まだ魔物が来るまで少しは時間はありそうだ。


「スレイさん。こちらには回復魔法の使い手はどのくらいいますか?」


「ええと、有り難いことにシスターや司祭様が残ってくださいましたので、それなりには」


俺は朗報だと思った。これで俺は攻撃に魔力を回せる。


しかしよく逃げ出さなかったものだ。


やはり教会からデュランに派遣されるような人は良い人が多い。


いや、良い人だからこそ本国ではやっていけないのだろうな。


まあ、俺らは有り難いけど。


「そうですか。なら回復は任せて平気そうですね。ではスレイさんは慣れているでしょうから、門の守備の指揮をお願いします。俺達は門を出て数を減らします。良いですか?」


「はい!任せてください!」


「お願いします。オーガさえ倒せれば瓦解するはずです。なので状況にもよりますが、こちらから仕掛けるつもりです。なので5級相当の人を集めてください」


「わかりました!では皆に伝えてきます!」


そう言ってスレイさんは走っていった。


俺は思い出していた。先程のバラルさんとカナエさんとの話し合いを。


この街の住人はおよそ2万人。これは街としては平均だ。


そして兵士約2000人。冒険者が約500人。


だがその中で5級相当の実力者は300人程度しかいない。


こっちには5級相当が150人。あとはそれ以外が1100人。


つまりほとんどの兵士は、6級相当のオークと互角程度、もしくは勝てないということだ。


まあ、この辺は本来なら強い魔物はいないはずだから問題はなかったのだがな。


はたしてどの程度持たせられるか。やはり短期決戦の方がいいかも知れん。


すると俺の前にぞろぞろと、予定通り150人ほどの人数が集まってきた。


俺はお立ち台の上に立ち、集まった奴に大声で告げた。


「先程も言ったが指揮官であるユウマだ!ここにいる人数で門を討って出る!理由は諸君もご存知の通りだ!おそらく相当の数が予想される!その場合、門の強度的に持たない!なのである程度引きつける必要と、数を減らすために俺に協力してくれ!頼む!」


「き、貴族様が頭を下げたぞ!」「平民の俺らに?」「この街の人間じゃないのに」


「今は貴族かどうかなど関係ない!ただのこの街を守りたいと思う1人の男だ!で、どうだ!?協力してくれる奴らは声を上げろ!!」


するとポツポツと声が上がり始めた。


「お、俺はやるぞ!」「俺もだ!嫁と子供がいるんだ!」「そうだ!母さんと父さんがいるんだ!」


そして次第に1つに纏まり、1つの大きな声になった。


ウオオオオオオ!!!!


すると声が収まったタイミングで、見張り台の上にいる兵士が叫んだ。


「き、きたぞー!ゴブリンとオークがいる!オーガはまだ見えない!ゴブリンとオークの数は軽く1000は超えていると思う!ゴブリンジェネラルやオークジェネラルは見当たらない!」


辺りに緊張が走る。


そして俺は安心した。


ゴブリンジェネラルやオークジェネラルがもしいたら、作戦を変更しなくてはならなかったからだ。


まあこの辺にはいないはずだが、万が一ということもあるしな。


「団長、いよいよですぜ?俺はどうします?」


「俺が最初にデカイのかますから、その後を任せたぞ!」


「へへ、久々ですな。腕がなるぜ!」


「団長、わたしはー?」


「シノブはすまないが、遊撃しながら危なそうなところがあれば助けてやってくれ」


「了解です。まあ、アロイスさんなら団長を任せても平気ですねー」


「よし!ではいくぞ!皆の者!我に続けー!!」


俺は先頭に立ち門を飛び出していく。


その後ろを150人が続く。


俺はゴブリンとオークに近づきながら魔力を剣に纏わせる。


今なら前方に味方がいない。使うならここだ!


「ハァァァァ!全てを斬り裂け!魔斬剣!」


俺は魔力を込めた剣を、水平になぎ払った。


すると魔力の斬撃が飛んでいき、前方のゴブリンやオークを真っ二つにしていく。


おそらく50~70程度はいったはずだ。


俺は呼吸を整えるために、一度立ち止まる。


「野郎ども!団長がやってくれたぞ!続け!!目に物見せてやれ!!」


「「「「「ウオオオオオオ!!」」」」


その俺が開けた穴に、後ろからアロイスと兵士達が雪崩れ込んでいく。


「団長!いきなりで大丈夫ですかー?」


「ああ!大丈夫だ!大分完成に近づいてきた!魔力も思ったより減っていない!」


「なら、大丈夫そうですね!ではわたしも行ってきまーす!」


シノブは別方向からオークとゴブリンの群れに飛び込んでいった。


まあ、あいつなら問題ないだろう。


そして俺は振り返って確認する。


俺達を無視して200ほどの魔物が門に向かっているが、外壁からの弓や、魔法で撃退している。


門の前でも数名で一箇所に固まって、各個撃破している。


「よし、大丈夫そうだな。さて、俺も数を減らしつつ、オーガを探さなくてはな」


俺は走り出し、アロイス達が撃ち漏らした魔物を一太刀で斬っていく。


俺のこの剣は業物ではあるが、さすがにこの数は斬ったことがないので少々不安だった。


俺はそのまま斬っていくが、オーガは見当たらない。


そしてその合間合間に俺は怪我をしたりした奴に、回復魔法をかけて一度下がらせる。


これはイージスとアテナと方にいるかもと思った時、前方から声がした。


「団長!いましたぜ!」


「お!いたか!俺もすぐ行く!」


俺はオークとゴブリンを斬り伏せながら前進していく。


正直、今の俺なら何百匹でも問題ないかもしれない。


なんというか間合いが完全に把握できつつ、周りの状況を見ずとも気配でわかる。


もしかしたら戦争でのオーガ戦が効いたのかもな。


「団長!来やしたか!」


「何処にいる!?」


「ここを抜ければいるはず!」


「わかった!俺が突っ込む!後に続け!」


「へい!合点承知!」


俺は剣を振るいながら、前だけを見て走る抜ける。


そして道が開けた!


そこにはまさしく鬼の形相をしたオーガがいた。


ガアアアアア!!!!


3メートルほどのオーガは俺目掛けて鉄棍棒を叩きつける!


俺はそれを余裕をもって避ける。


そしてそのまま何度も叩きつけてくる。


そして俺は気づいた。自分が強くなっていることに。


もちろん大変だが、前回程じゃない。


これなら油断さえしなければ、ソロでも行けそうだ。


「アロイス!此奴は俺がやる!お前は俺の邪魔する奴を頼む!」


「な!?いや、団長がそう言うなら大丈夫か!わかりやした!任せてくだせえ!」


俺は剣の剣先を水平より少し下げ、下段の構えをとる。


そして棍棒が振り下ろさる度に、俺はそれを半身だけずらして躱し、逆袈裟でオーガの足にダメージを与えていく。


オーガはそのダメージを無視できないと思ったのか、一度立ち止まる。


俺は油断しないよう、オーガの一挙手いっきょしゅ一投足いっとうそくに注目する。


そして周りの音が聞こえなくなってくる。


この騒がしいはずの戦場で俺とオーガしかいないみたいに。


俺はチャンスだと思い、魔力を剣に(まと)わせながら、徐々に間合いを詰めていく。


先程の飛ぶ斬撃では、至近距離でないとオーガには致命傷は与えられないからだ。


そして業を煮やしたのか、オーガが鉄棍棒を両手で持って振り上げた。


俺は考えたな!と思った。それなら威力もスピードも倍になる!


だが、甘い!俺は既に魔力は貯め終わっている!


そして既に俺の間合いだ!


俺は魔力を込めた剣を逆袈裟で振り抜く!


オーガは、俺が焦って空振りをしたのだと思ったのか、一瞬笑った。


だが次の瞬間、オーガの身体は胴体と下半身に分かれて絶命した。


おそらくオーガには最後の瞬間まで、自分が何故死んだのかわからなかっただろう。


「野郎ども!!!団長がオーガを倒したぞ!!!後は雑魚共だ!!!行くぞ!!!」


ウオオオオオオ!!!


俺は息を切らしながら、アロイスがいると本当に助かるなと思った。


「団長、大丈夫でしたねー。一応いつでもいけるように近くにいたんですが」


「おお、シノブか。返り血で真っ赤だな。ああ、どうやら一皮むけられたらしい。負ける気がしなかった」


「ふふ、流石はわたしが見込んだ男です!」


「はは、ありがとよ。さて、では俺らも掃討戦に・・・」


「団長?どうしました?」


俺には後方から一騎、馬に乗って走ってくる人が見えた。


俺は嫌な予感がして、その馬に駆け寄っていく。


その馬に乗った人は、戦場を無理をして駆けたからか、全身傷だらけで血塗れのスレイさんだった。


「どうしました!?何がありました!? 」


「うう、ユウマさん・・・よかった。たどり着いた・・・。あちらに紫のオーガが現れました。兵士達が手も足もでずに死んでいくと報告が。今はイージスさんとバラルさんが必死に抑えているそうです・・・」


俺は衝撃をうけたが、飲み込んだ。今は驚いている場合ではない!


「シノブ!解放を許可する!俺がいくまで時間を稼いでくれ!だが無理はするな!」


「はい!でも無理はするなって無茶言いますね!これキツイんですよ!?」


そしてシノブはいつ如何なる場合も外さないシュシュを外し、ポニーテールを解く。


そしてその瞬間、身体から目に見えるほどの紅い魔力が放たれる。


するとシノブの黒髪が真っ白に染まり、口元から2本の歯が伸び、眼が紅く染まった。


これが始祖の血の解放。所謂、完全なるヴァンパイアモードである。


その状態のシノブは、あらゆる能力が跳ね上がる。


「では!団長!行ってきます!ただこれあんま長持ちしないので、回復終えたら来てくださいよ!?」


「ああ!わかった!重傷者を回復してすぐに行く!」


俺はスレイさんに回復魔法をかけながら答える。


「わかりました!ではシノブちゃん、行ってきまーす!」


そう言うと、シノブは一瞬で消え去った。相変わらず早すぎる。


俺は回復魔法をかけながら思った。


しかし、怒り狂ったオーガジェネラルだと?勝てるのか?








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― 新着の感想 ―
[一言] もしや……? まさかの番の子供を殺してしまったパターン?
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