叔父上の稽古、教会への寄付金
戦闘描写って難しい・・・これは訓練がいる
俺は家に戻り稽古場に行くこと叔父上が先に待っていた。
「あれ?珍しいですね。叔父上が先にいるなんて」
大体いつも俺が待たされていて、下手すると家で寝たりして来なかったりする。
「ああ、まあさすがに気合いいれねえとな」
俺は叔父上の様子が少しおかしいなと思った。
「どうかしたんですか?所々服が汚れていますし」
「ちょっと外の森のほうで運動してきてな。ほら、いいからやるぞ!」
俺はなんか変だなぁと思いながらも時間がないのでまあいいかと模擬剣を構えた。
「いくぞ!」と叔父上はその見た目とは裏腹に素早い動きで俺に迫り剣を横薙ぎに振るってきた。
俺はそれをある程度余裕を持って躱しながら上段から剣を振り下ろした。
叔父上は身体を半身ずらして躱し蹴りを繰り出してきた。
俺はそれを一歩後ろに下がりながら左腕でガード。
「ほう、今のを防ぐか。どうやらサボってはいないらしい。じゃあ少し本気で行くから模擬剣とはいえ死ぬなよ?」
そっからの記憶ほとんどはない。ただ怒涛の攻めに受けるのが精一杯だった。俺は気がついたときには稽古場で大の字になって倒れていた。
「いてて、あー俺どのくらい気失ってました?」
「精々五分くらいだ。あんまり動くなよ。そのまま話を聞け」
俺は座ったまま頷いた。
「まあ、とりあえずは及第点だな。これから俺はお前を今みたいに追い込んでいく。お前の技術的には正直俺とそれほど大差はない。ただ瞬間的な判断力が圧倒的に足りていない。だがまあ仕方の無いことではある。お前は本来後衛の貴重な回復役だからな。だから毎日今みたいな感じで少ない時間でもいいからお前をボコボコにして身体で覚えてもらう。いいな?」
「分かりました。はは、叔父上の所に転がり込んだ時を思い出しますね。あの時も俺が冒険者で死なないよう叔父上が稽古つけてくれましたよね・・・」
「ああ、そうだったな。まあ俺も同じくらいの年で家を出たからほっとけなかったんだよ」
「またこうして叔父上と暮らすことになるとは夢にも思いませんでしたよ」
「バカヤロー、俺だって思わなかったわ。まあそれが兄貴とバルスの死によるとはなんともいえんがな」
「そうですね・・・。さて、それじゃまだ仕事残ってるで行きますね」
「おう、じゃあまた明日だな。セバスには伝えてあるから時間はあいつが調節してくれるだろう」
「分かりました。では失礼します」
俺は一度シャワーを浴び、着替え執務室に向かった。
俺がドアの前に立つと「ユウマ様、お疲れなさいませ。どうぞお入りください」と小声で言った。
「ありがとう。そういやシノブ知らないか?」
セバスはシーと言いながら「シノブ様ならそちらのソファーに」
俺がソファーを見るとシノブがソファーでクークーと可愛い寝息をしながら寝ていた。
「えーとなぜ?こいつがこんなに無防備に寝ることなんか滅多にないんだけど」
「私が部屋でお待ちしておりましたら窓から音もなく入ってこられまして。セバスさん、ちょっと寝るんで団長来たら起こしてくださいと申されました」
「ん?所々服が汚れているな。どっかで戦ってきたのかな。でもこの辺にこいつがヘトヘトになるような魔物いたっけな?まあ、いいや。まだ寝かしといてやろう。たく、黙ってれば綺麗な顔してるんだけどな」
「いえいえ、起きてる時も魅力的だと思いますよ?すっかり使用人達にも人気ですし」
「そうか、まあクランでもムードメーカーで人気者だったしな」
俺は椅子に座り「さて、仕事しますか」
「はい、では予算についてですがやはり厳しいと言わざるを得ないかと」
「セバスが言うんじゃ相当だな。だがそれについてだが光明が見えてな。ギルドマスターが俺を4級に推薦してくれるそうなんだ」
「それはそれはおめでとうございます」
「ありがとう。それで報酬が上がるんで少しはどうにかなると思う。まあもちろん当主が家臣や使用人の給料支払うために冒険者稼業とは本末転倒かもしれないが背に腹はかえられないし、いずれは別の方法で支払うがとりあえず応急処置だな」
「そうですね、私も考えてみます。ただユウマ様、貴方は当主になられたのですから無茶だけはなさらないでくださいね?」と厳しい口調で告げた。
「わかっているからそう怖い顔するな。もちろん安全第一を心がけるさ」
「ならば言うことはございません」
「さて次はあれだな。教会への寄付金をどうするかだな・・・あそこも下位の神官達はまともなんだが上位の奴らは骨の芯まで腐っているからな」
「まあ正直申しましてまともであるから上位になれないということでもありますが」と苦い顔。
「そうなんだよ!政治も軍も教会も至極真っ当な仕事をしている人が位も上がらず安い給料で一生懸命働いていて、他人を蹴落として平気な顔したり、人の気持ちを考えない自己中でろくな仕事をしない奴らが上の方に行き高待遇を受けてやがる」俺は怒りを露わにした。
「まあ優しく真面目な方はなかなか生きづらい世の中ですから」
「なんでだろうな?別にそんな難しい話じゃないと思うんだが。皆がそれぞれ少しでいいから人の気持ちを考えたり、自分がされたらどう思うかとか考えれば少しは解決すると思うんだけど。考えが甘いのかな?」
「難しい問題ですね・・・。皆それぞれに抱えているものが違いますし、価値観が違ったりしますから。もちろん優しくしたりするのは素晴らしいことですが善意の押し売りになってはいけませんし、良かれと思いやったことが裏目にでることもございます」
「そうなんだよな・・・すまん、話がズレたな。寄付金だが大分下げることを明日伝えてくる。その分を孤児院の方に現金じゃ受け取ってもらえないので現物支給にしよう。で、残ったお金を当家の補填にあてようと思う」
「はい、小言は言われると思いますがそれでよろしいかと。では計算して煮詰めましょう」
その後2人で話し合い配分を決めた。
すると「うーん、あれ?団長いたんですか!?セバスさん、起こしてって言ったのにー」
「俺が起こさなくていいって言ったんだ。お前も慣れないことして疲れてたんだろう。それにお前の寝顔なんて滅多に見れないしな」
「団長のエッチ〜。は!ヨダレとか平気でしたか!?・・・まあ別にいいや。私ヨダレたらしても可愛いですし」
「はいはい、可愛いですねー。んで、それまでどこ行ってたんだ?服のあちこち汚してまで」
「ふふ、団長乙女に秘密は付き物ですよ?」
「うわっ、うぜぇー」「ちょっとひどくないですかー?」
「まあ、ちょっと野暮用があっただけなんで気にしないでください。それともやっぱり好きな子の行動は気になりますかー?」
「いんや、別に。さて今日も疲れたんで夕飯食ってのんびりしますか」俺は部屋を出で行った。
「あ、団長!私もお腹ぺこぺこなんでいきますよー、待ってくださーい」
「ふふ、おふたりとも仲がよろしくていいことですね」
こうして今日の1日が過ぎて行った。




