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質疑応答

「じぁあ質問がある人ー?といっても冒険者側には色々と話してあるからないだろうけど」


するとハルカ義姉さんが質問してきた。


「私はユウマ君とは疎遠になっていたし、冒険者のこともそんなに詳しくないのだけれどなぜユウマ君が団長なの?」


「やっぱりそう思いますよね。まあ一番大きな理由は俺が冒険者では稀少な高位回復魔法の使い手であるからだと思います。そもそも回復魔法は繊細な魔力コントロールを必要としますし、適性がないと覚えることすら難しいので。あと大体適性のある人は教会に就職したり引き抜いたりされますから冒険者になる回復魔法使い自体が少ないですし」


「なるほど。でもそれがどうして団長なの?」


するとアロイスが「団長、俺が説明しますか?」


「ああ、頼む、俺は未だにぴんときてないからなー」


「へい、わかりやした。ハルカさんまずは基本的なことから話しやす。この白き風は多かれ少なかれ団長に命を救われたやつで構成されていやす。本来回復役は後衛ですので戦争中やボス戦では前衛である俺らとは距離がありやす。ダメージを受けて後方に下がるころには死んでしまうなんてことはよくありやす。まあ、それ自体はしょうがないことではありやすが・・・。回復役が前線にいたらそのガードもしなきゃいけないですし。ここまでいいですかい?」


「ええ、大丈夫よ」


「ところが団長はソードマスターでもあるので前線がピンチとみるや後方から一直線に敵をなぎ倒して前衛の動けないほどの怪我をしている俺達に時間がないのでとりあえず応急処置をしてくれるんですよ。それで一度後方に下がるわけです。貴族のハルカさんに想像できるかはわかりやせんが、自分が死にかけてる時に自分のために危険をおかして前線にきて命を救ってくれた人に対してどう思いますか?」


「なるほど。なんとなくわかったわ。それはとても感謝して、場合によっては心酔するわね」


「ええ、そうなんです。そもそも本来回復魔法は教会にそれなりのお布施をしてかけてもらうものですし。実際パーティーメンバーに対してお布施を要求する人もいますが団長はそうゆうこともしませんしね。まあそのせいでそれ目当てで入ったやつもいましたが今回の件でそいつらも抜けましたね。ここにいるのは純粋に団長を慕ってるやつの集まりです。まあ他にもありやすがこれが団長が団長である理由ですかね」


ハルカ義姉さんは微笑みながら言った。


「ええ、よくわかったわ、ありがとう。ふふ、昔から困ってる人がいたらほっとけない優しい子だったものね。それで危険に飛び込んでこっちが心配で放っておけないってゆうね」


「ええ、そうなんですよ!まあそうゆう甘いところもあるお人ですからついて行きたいと思いましたがね」


俺は2人仲よさそうだなと思いながら口を挟んだ。


「えーとその辺でいいかな?俺全身がむず痒くなってきたんだが。俺はそんなに聖人君子なやつじゃない。ただ仲間が危ないなら助けるのは当然だし、もちろんこちらが助けられることもあるし。あとさっきのお布施を要求だがどちらかというとそっちが正しいということは言っておく。貴重な回復役をいいように利用できないようにする制度でもあるしな」


「へい、感情面は別にしてそれはわかっていやす」


「はい、次はー?」


妹エリカがはーいと言い、難しそうな表情で聞いてきた。


「さっき言ってた上級職とか下級職ってゆうのはなにー?お兄ちゃんは5級の中級なのに上級職ってどうしてー?」


俺は、それかと思いながら説明しだした。


「うーん、流石はエリカ。なかなか鋭い質問だ。まずは冒険者登録するときに自分の得意分野に合わせて7つの下級職から一つ選ぶんだ。ちなみに剣士、槍使い、斧使い、弓使い、魔法使い、侍祭、盗賊の7つだ」


俺はエリカがうんうんと頷くのを確認し、続きを言う。


「でこれは冒険者ランクが高いから上級職というわけではなくてだな。冒険者として最低限のことをこなせるようになる7級になったら純粋な強さのみの試験を受けて合格したらそれぞれギルドが定めた上級職の中から自分にあったものを選ぶんだ。ちなみにソードマスター、アサシン、スナイパー、アーマーナイト、ランサー、ウォーリア、レンジャー、プリースト、マジックナイト、女ならウィッチ男ならウィザードの計10個だな」


俺はそこで一度言葉をきり、続きを言う。


「でこれが何故かというとだな。まあ主に依頼主や他の冒険者にわかりやすくするためかなぁ。冒険者ランクを上げるためには依頼をこなしていく必要がある。で、ランクが高くなるにつれ試験内容が貢献度、人脈、人柄、知識、礼儀作法などが必要となる。つまり滅多にいないけど極端な話下級職のままでも三級ぐらいまでなら上がれるわけだ。で、例えばエリカが街をでる時に護衛を雇う時ランク3級の下級職の人とランク7級の上級職どっちがいい?まあもちろん理想は高ランクの上級職がいいに決まってるが」


「あ、なるほどー。それなら7級の上級職の人だね。護衛してくれるなら強い人のほうが安心だもん!」


「そうゆうことだ。エリカは賢いなー。なら例えばだが人手がないときに町の中で他の貴族との会合、有名な商人との話し合いとかに雇う時どうする?」


「あ、それなら下級職でも三級の人のほうがいいよね!礼儀作法とかにうるさいし。すぐ人の揚げ足取ったりするし」


「そうゆうことだ。まあもちろんそれだけじゃないんだがな。単純に冒険者として箔がつくってゆうのもあるし、他の冒険者や、戦争で軍人と組むときに編成がしやすいってゆうのもあるな」


「へー、そうなんだ。うん、わかったかも。ありがとう、お兄ちゃん!」と笑顔で言った。可愛い。


俺は皆を見渡し、確認をした。


「まあ今のところこんなところかな。また疑問があったら俺に聞くなりこれから付き合いもあるだろうから好きな人に聞いてくれ」


皆が頷くのを確認して言った。


「じゃあ夕飯時だし一度解散・・・」


俺がそう言いかけたところで、その乱入者は現れた。


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