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姫武者夜半ノ討入 序
かくて御前を立ち上り。見れば敵の大勢
あれは巴か女武者。余すな漏らすなと。
敵手、繁くかゝれば。今は引くとも遁るまじ。
いで一軍、嬉しやと。巴少しも騒がすわざと、敵を近くなさんと。薙刀引きそばめ。
少し怒るゝ気色なれば、敵は得たりと。切つてかゝれば。薙刀柄長くおつ取りのべて。
四方を払ふ八方払。一所に当る木の葉返し。嵐も落つるや花の瀧波
枕をたゝんで戦ひければ。皆一方に。切り立てられて跡も遥に見えざりけ。
能『巴』より。
かくて御前を立ち上り。見れば敵の大勢
あれは巴か女武者。余すな漏らすなと。
敵手、繁くかゝれば。今は引くとも遁るまじ。
いで一軍、嬉しやと。巴少しも騒がすわざと、敵を近くなさんと。薙刀引きそばめ。
少し怒るゝ気色なれば、敵は得たりと。切つてかゝれば。薙刀柄長くおつ取りのべて。
四方を払ふ八方払。一所に当る木の葉返し。嵐も落つるや花の瀧波
枕をたゝんで戦ひければ。皆一方に。切り立てられて跡も遥に見えざりけ。
能『巴』より。
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