ノアとの別れ
神々は、古の時代の惨劇を忘れない。神の代行者、ノスタルジアは民に生きるための知識を授けた。しかし、その知識を使い民達は争い続けた。
ノスタルジアは、その争いを止める事に成功した。
自分の作った、破壊兵器を使って力任せに。ノスタルジアは、国王となり破壊兵器を神に渡して封印するように頼み込んだ。勿論、主神はそれを了承し封印した。しかし、鍵をノスタルジアに預けた。
もし、また争いが起きたら止められるように。
しかし、主神の願い悲しくノスタルジアは殺されてしまった。鍵は、ノスタルジアの弟カテーナルに託された。カテーナルは、ノスタルジアの娘に鍵を託し亡くなったとされる。最後は、笑顔で亡くなる。
それから、先祖帰りしたレインが生まれた。
そう、ノアの名前はレイン。ノスタルジアと同じ、髪の色と瞳を持つ古の封印の番人にして神の代行者である。しかし、彼女は弱かった。
そして、竜神であるユラにレインは出会う。
そこで、出会ったのを幸いとユラにレインの面倒をお願いした。嬉しい事に、ユラは子供には優しく真面目にレイン………いや、ノアの事を考えてくれた。
15才で、ノアから番人と代行者の力は消える。ユラは、神として鍵を受けとる役目がある。
そして、晴れて自由になったノアは幸せを掴む。
ノアは、自分以外の者に恋をしている。しかも、相手は平民の男性だ。このまま、自分と居ればその心は結ばれない。だからこそ、最後のお仕事なのだ。
ユラは、アンダート王国の国王ガバリスに歩く。
「ガバリス、良い加減にノアを諦めなよ?」
「お前さえ、お前さえ邪魔しなければ!」
「これ以上、彼女に手を出すのなら………殺す。」
ユラは、神気を纏い美しい笑みで威圧した。
「ちっ、俺は力が欲しいんだ!」
「力に溺れて、周りを見れないお前は可哀想なやつだな。尚更に、ノアを任せる訳にはいけない。」
ユラは、笑顔で笑ってお断りする。
ゴーンゴーン………。ノア、15歳………。
これで、僕の父親としてのお仕事はおしまい。
「私が、宣言する。ノアを、養子から外し自由に生きる事を許す。明日から、ノアは平民だ。」
「でも、路頭に迷うのでは?」
「大丈夫、彼氏さんが助けてくれるさ。」
すると、赤面するノア。ユラは、神気を解除してニヤニヤとノアをみている。
「しっ、師匠は知ってたんですか?」
「恋する乙女は、色々と分かりやすいからね。」
「もう!師匠、知ってたなんて………恥ずかしい。」
「おめでとう、心からお祝いするよ。」
こうして、ノアは平民に嫁に行き、2度とユラの目の前には現れなかった。平民が、侯爵に会うのは難しいからだ。ユラは、分かっていた。
ユラは、医療班室で研究をしている。
「ユラ、主神様が来ているんだが………。」
「え?いったい、何のよう………お断りします!」
ユラは、反射的に言うのであった。




