繋がり
皆様!作者は変人=パリピ=カオスなので気を付けましょう!あぁ!いってませんでしたがこれを打っているのは【変人を越えし者】の称号を持つどこぞの誰かさんが打っております故余り気にせず流して下さっても構いませぬよ!デュフフ!
誰が、変人でパリピでカオスなんですかぁ!皆様、失礼しました。どこぞの、変人様の乱入を阻止出来ませんでした(;ω;`*)
レレット王国王城のとある部屋。
白銀の髪が、月明かりに反射して深紅の瞳は悲しげに輝く。彼は、第2王子クルト。見た目通り、人と吸血鬼の混血だ。彼は、まだ自分の力を扱えない。
「カリオス、僕は学園生活が不安なんだ。」
「大丈夫だよ。学園には、きっと君を恐れずに話してくれる人も居るさ。だから、安心して。」
優しい顔で、根拠のない事を言う。
そう言えば、ユラと同じクラスだったなぁ。彼なら、恐れずにせっするんだろうな。そう考えると、今の言葉もあながち間違っていないのかも。そう思うと、思わず優しく微笑むカリオス。
「カリオス?」
キョトンとして、クルトはカリオスを見る。
「ん?どうしたんだい?」
「いいや、何か落ち着いてるね。」
カリオスは、書類を読みながら言う。
「ん?そう?さて、僕は会議に行ってくるよ。」
「うん、ごめんなさい。僕のせいで、貴方の自由を奪ってしまって。本来なら、貴方はあの森で……。」
そう僕が、この城から出れない理由はクルトの暴走を押さえられるのが僕しか居ないからだ。
「気にしてない、とは言わないよ。僕だって、もう少し森で過ごしたかったし。けど、王命なら逆らえない。だから、早く力を使いこなしてね。」
真剣に、クルトを見てから静かに笑う。
「どっ、努力するよ……。」
カリオスは、会議室に入る。
「カリオス、やっぱり見つからなかった。」
ユリスは、困ったように苦笑する。
「何々?人探し?」
「シアン、聞いてよ。兵士がさ、カリオスのお友達を追い返して連絡が取れなくなったんだよ。」
ユリスは、不機嫌な表情でため息をつく。
「へぇー。あっ、そうだカリオス。子供に、喜ばれるお返しって何だと思う?今日さ、街で親切な子に会ってお返しをずっと考えてるんだけどさ。」
カリオスは、少し考えてから笑って言う。
「やっぱり、甘いお菓子とかかな?」
「そっか、甘いお菓子か。」
なるほどと、頷いてからユリスを見る。
「ユリス、おすすめのお菓子のお店を教えて。」
「良いけど、何でそんなに?」
すると、シアンはニコニコしながら言う。
「だって、道に迷った俺を案内してくれただけじゃなく荷物を持ってくれたり親切な子だったし。しかも、本気でお礼はいらないとか言うし。」
すると、その場のメンバーは思わず微笑む。
「それで、その子の名前と住所は聞いたの?」
カリオスが、ニコッと笑いながら聞く。
「おう、確かユラって子だった。」
シーン……。カリオスとユリス、沈黙する。
「ん?二人とも、どうかしたのか?」
「そっか、あの子は親切な子だよね。」
カリオスは、森での思い出を思いだし笑う。
「ん?カリオス、ユラを知ってんの?」
「うん、僕の友達だからね。」
ユリスは、ベルを鳴らし部下を呼ぶ。
「シアン、宿を教えてくれる?」
カリオスは、少し疲れたように言う。
「もしかして、兵士が追い返したカリオスの友達ってユラの事だったのか!?なるほど、納得。ミネバ地区の、アンライ通りにある銀の恵み亭だ。」
ユリスは、部下を見てから真剣にカリオスを見る。
「カリオス、ユラ君だけど王宮にスカウトを考えた方が良いと思う。精鋭の暗部を、簡単に撒いて君から有能だと言われる実力者なんだから。」
すると、カリオスは目を細めて少し声音を低くして言う。出された紅茶は、凍りつき空気が凍る。
「そして、僕みたいに王城に閉じ込めるの?確かに、彼ならクルトの暴走を押さえられると思う。けど、彼の自由を奪うのなら僕は王城を出るよ。」
「カリオス、怒りを押さえろ……。」
苦し気に、シアンが言う。
「彼が王宮に、使えると思っているなら良い?」
すると、カリオスはクスッと笑って断言する。
「良いよ。まぁ、彼の性格からして無いけどね。」
[カリオス、こんばんは!あの、今は大丈夫?]
チビドラが、入って来て言う。
「ロス、どうしたの?」
[ユラが、カリオスに会えないなら会話だけでもするべきだって。すぐ、繋げられるよ?]
すると、メンバー達はカリオスを見る。カリオスは、ため息をつき頷く。ロスは、机に着地する。
『カリオス?繋がっている?』
ユラの、少しだけ戸惑うような声がする。
「二年ぶりだね。この間は、追い返してごめんよ。ちゃんと、彼らに言っておいたんだけど。」
『別に、構わないよ。カリオスも、かなり忙しいだろうし追い返されるのは予想してた。』
ユラの暢気で、優しい口調にホッとするカリオス。
「王宮が、君をスカウトするべきだって言って。」
『カリオス、その為に僕を呼んだの?』
その声に、さっきの暢気な感情はない。
「違うよ。別の理由で、君を呼んだんだ。」
『そう。御免だけど、お断りするよ。』
それを聞いて、ユリスが苦々しい表情をする。
「えっと、理由を聞いて良い?」
『その前に、カリオスの周りの人は信頼できる?』
カリオスは、皆が気配を消しているのに気づいたユラに驚いてから思わず笑ってしまう。
「君、随分と腕をあげたね。彼らなら、大丈夫。」
ユラは、暢気に呟くように言う。
『そう。僕は、誰かに忠誠なんて誓えない。絶対の、忠誠なんて無いと思っているから。それに、行動を縛られるのは嫌だし。それだけさ……。』
「そっか。ユラ、お願いが有るんだけど。」
カリオスは、真剣にユラに言う。
『ん?』
「君に、クルト第2王子の事を頼みたくて。」
『確か、人間と吸血鬼の混血だっけ?』
暢気に、のほほーんと笑っている。
「君は、怖くないの?」
『え?あー、あんまり思わないかも。』
だって、竜神とか竜王よりは弱いよね?
「そっか。あっ、この間のお詫びに昼御飯に招待するよ。良ければ、迎えに行くし。」
『カリオス、疲れてるね。あと、カリオスは城の外にでれないでしょ?ちゃんと、知ってるんだよ?そうだね、お詫びになら第2王子と会ってみたい。』
すると、険しい表情になるメンバー達。カリオスは、少しキョトンとしてから言う。
「どうして、会いたいのか教えて。」
『カリオス、早く力のコントロールを覚えさせないと手遅れになる。だから、少しだけ手を貸すだけ。具体的には、力に振り回されて自爆する。』
すると、驚くカリオス。
「ユラ、君は知ってるのかい!?」
『カリオスは、魔力操作を教えるときに人間としての魔力操作を教えてるでしょう?けど、それでは駄目なんだ。それでは、逆にやりずらい。』
「君なら、どうにか出来るの?」
『もし、失敗したら真名を明かし奴隷になっても良いよ。命を、かけても良いしね。どうする?』
カリオスは、その覚悟を信じる事にした。
「分かった。僕が、同行するけど良い?」
『勿論!さて、僕はもう寝るね?』
「うん、おやすみなさい。」
ロスは、パタパタと外へ去った。
さて、失敗すれば奴隷に……。やっぱり、厄介事だぁー!!!(゜ロ゜ノ)ノ