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彼方のキミへ

作者: 韋駄天

 瞳を閉じれば、キミの微笑みと


 アクアリウム沿いの海岸の

 波の光が目に浮かぶ



 あの頃の僕らは、

 アクアリウムの中の

 さかなたち



 大きな夢と

 大げさな明日と

 あの日のさよならと。



 泳ぎ切った四半世紀の世界は

 あまりにも平凡で



 



 有事が来ると、テレヴィが叫ぶ


 振り返れば、振り返れば、



 いや、時も場所も、


 振り返る隙さえ与えぬほど過ぎ去って。



 あのスポーツカーのcurveは


 人生のひとこま…




 新しい人が

 『今、忙しいです。』

 とメッセージ。



 加速度を増す日常と

 反比例するかのように

 ゆっくりと過ぎる想い出と



 瞳を閉じれば、キミの微笑みと。

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