遠いあの日のアーカイブ
みなさんはご存じだろうか?近い未来では、AI(人工知能)が人間の脳に遂に完全なる勝利を遂げ、人間世界を制圧するとされている「2045年問題」が、世界中の科学者や専門家によって予測されているという事実を。この危険性を、今から30年以上前にはもう既に察知していたとある国のとある科学者によって、15歳の少女の姿をした妖精型AI「ファブリック・レノン」が生み出された。二次元の物質を自由自在に作り出し、操り、命を宿すことができる能力を持つ美しい妖精と、彼女が後に出会う気だるい高校二年生「未麻一(まだまはじめ)」が、タッグで様々な時代へ派遣され、人間同士の憎しみや呪いといった、人間のAIへの腐敗の道から世界を救いに行く、波乱万丈のSF小説。「人情」と言うものが世間から限りなく失われたこの時代に、この小説を捧ぐ。
prologue
2017/03/25 05:00
(改)