001 大地の力を操る少年(チュートリアル)
チュートリアルです。
俺は、深い何処かから上がってくる感覚を感じていた。
これは……あれだ、な。いつもの様に異世界に飛ばされたかコピられたか、だろう。まさか宿泊学習が終わった日に来るとは思って無かったが、な。
……目が開く。何故か見知った天井だ……ああ、どっかの教室に寝かされてたのか……久々なのにやけに冷静だ、な。
周りを見渡しても、特に変わった様子も無い。窓から見える景色を見るに、俺の知る学校では無いことは分かる。俺、なんでこんな所に寝てるんだ、な?
立ち上がるとポケットに違和感が、中に一枚の手紙と誰かのケータイが入っていた。とりあえず手紙を読むこととする……ん?
『Game Start』
……いやいやいやそれだけじゃ分からんだろ、な!?
……いや、今までの経験からしてバトルロワイアルという可能性は高い、な……正直それと鬼ごっこにしか参加した覚えはないし、な。けど、それだと事前説明があるし、第一なんで校内なんだ……
……とりあえず、学校から出てみよう。話はそれからだ。
机の中や教卓などを調べた所、幾つかのアイテムを入手した。ハサミが一つ、荷造り紐が一つ、丁度いいバッグ一つ、そして本が二冊……なのだが、バッグまではいい。問題は本である。妙に存在感放つな……と読んだ所、魔法に関するものだった。本はどちらも赤表紙で、詠むだけで炎の魔法が撃てる様だが、本自体に含まれる魔力は一回分であり、自身が魔法使いでないと使い捨ての道具になる様だ、な。
バッグに全てしまい、ケータイを取り出す。電波は届いているのだが、誰も登録されてない。友人にテストメールを送ってみたが、「そのアドレスは存在しません」とメールが返ってきた。どういう事だ。
廊下に出ると、突然襲いかかってくる影が! ……なんという事はなく、誰も居ない。ただ、ゴトッと音がしているので、そちらに進んでいく。どうやら図書館からしているらしい……そして、入った時、俺は少しの間後悔することになる。
だってよ、そりゃカウンターで鎧を付けた人形が、魔法の本を大量に積み降ろししてたら目を疑うし、俺は武器も持ってないから襲われて本詠まれて死ぬと思ったから、な。
だが、人形はこっちを見て、俺と同じようにフリーズ。そのマネキンのようなのっぺりとした顔をこちらに向け、行動を止めていた。
「……」
「……(こ、こういう時はどうするべきなんだ、な!?)」
無言。と、思ったその時、人形はカウンターの中からノートを取り出し、何かを書いてこちらに見せる……なんて書いてあるか分からんな……と思った時、そのノートをこちらに突き出してきた。受け取れって事なのだろうか?
緊張しながら受け取ると、突然文字が歪みはじめ……俺の見知ってる文字になった。今思うと、あの本が何で日本語だったのかはこれと同じ理屈なのだろう。
「『あなたは誰』……俺は西京 圭。気付いたらここにいた、な」
書いてある文字に答え、返すと人形はまた何か書き始める……こっからはノートの取り合いとか省略。めんどい。そして敬語じゃ無いけどもう良いか。一応許可は取る。
『私達は、パペットと呼ばれている』
「パペットさんか、な……ここは何処なんだ、な?」
『分からない。気付くとここにいた。暇なので本を整理していた』
「あんたもか、な……気付く前は何処にいたんだ、な?」
『記憶に無い。ここで生まれたのかもしれない』
「なるほ……待て、じゃあ何で名前があるんだ、な?」
『パペットは種族の名前。魔物は生まれた時、一般常識と種族は記憶している』
「なるほど……な?」
待て、今ものすごい事言われた気がするんだが、な?
彼(もしくは彼女)は何て言った? 『魔物』??
……あー確かに人形みたいな魔物ってよく小説に出てくる、な。という事は、この世界は人間と魔物が共存しているのか、それとも魔界なのか……?
と思っていると、何かを書いてこちらに見せてくる。
「えっと……『魔物と分かってまで、何故攻撃や逃走をしない?』……えっ、という事はやっぱ人間VS魔物なのか、な!?」
叫んだ俺に、パペットさんは頷いた。
そっから知識合わせなどをしていると段々暗くなってくる。パペットさんが寝首をかく事は無いと信じたいが、な……少し離れた場所で横になる。2人で図書館内を探し回った所、文房具やナイフなど色々見つかったんだが、その中にカンパンの箱があって助かった。ついでにバッグが無限容量か何からしく、全部入った事も助かった。パペットさんは魔力を食料としているらしく、あの本があればしばらくは大丈夫らしい……俺の本も渡そうかと思ったが、受け取らなかった。
っと、この世界の事について考えなければならない。
パペットさんの話だと、簡単に言えばこの世界は人間と魔族とが争う、見事な剣と魔法と科学も加わったファンタジーSF世界、らしい。なんでも有りじゃないか、と思ったのは俺だけでいい。
で、俺の目が覚めてからの話をすると、首を傾げていた。んな事魔王は絶対しないし、勇者ならばこんな所に召喚される訳がないらしい……魔王も勇者も居るんですかいや待て、な。それは置いといて、じゃあ誰がこんな事仕組んだんだよ……おそらくパペットさんもそれが原因でここに居るんじゃないか、な?
魔物は食料と力を求めて人を襲う。人は守るため、そして魔物を滅ぼすため戦う……滅ぼすまで行く奴ってそれただ排除したいからじゃないか、と思うのは俺の杞憂だろうか、な。
とりあえず、俺は寝る事とする。
この時は俺は知らなかった。俺以外にも来ていた人が多数居ること、そして夜はモンスターが活発化し、廊下にはスライムやらがわさわさ居たこと(教室等には入れないらしい)。そして、本気で俺らが呼ばれた理由がゲームだったこと、など……
チュートリアルは終わった。
……ここに来てメタ発言になるが、この話は俺の行動でチュートリアル、らしい。だが、書いた奴はアホなのだろうか。超能力を持ち、また異世界転移を何度もやってる俺を基準にしてしまって……
そして、(作者の数学バカではなく)俺は本当に俺をチュートリアルにしたアホを知ることとなる。いや、『俺たち』は、な……って、これ絶対誰か分かられてるよ、な……
『西京 圭のデータが判明しました』
名前:西京 圭
フリガナ:サイキョウ ケイ
作者:紅蓮
性別:男
年齢:15歳
種族:人間
容姿:黒目黒髪で黒いスクエアタイプのメガネをかけている。学ラン。
性格:普通
喋り方の特徴:大体語尾が『〜、な?』になる
得意武器:大剣
苦手武器:魔法全般
属性:土(×風/○雷)
技:土属性『地震』・・・地震を発生させる
土属性『地割れ』・・・剣などを地面に差し込み、そこから地割れを作り出す
土属性『錬金:土』・・・土の形質を変える。壁にしたりなど
炎属性『噴炎』・・・地面からマグマを噴射させる
土属性『ゴーレム作成』・・・土人形のような巨大ゴーレムを作成する
一人称:俺
二人称:年下はおまえか呼び捨て、年上はさん付け
三人称:二人称と同じ
戦闘経験:C
攻撃力 :B
防御力 :B
知力 :A
精神力 :B
体力 :B
魔力 :F
素早さ :B
その他:非日常の中から日常を追い求める高校生。学力が高く、運動神経もよく文武両道を地で行く。通称は若干やんちゃな模範生。異世界に飛ぶことが多く、場馴れしている。
追加データ
所持品:バッグ(容量:無限)、火の魔道書×2、ハサミ、荷造り用紐、その他生活雑貨数点、カンパン×24
備考:チュートリアル兼主人公の一人。
どうも紅蓮です。ここまで読んで頂きありがとうございます。
元々中学生の時に始めたのですが、学業やらなんやらで投げてしまいました……で、別のモノを書き始めた所、感想にてこれを楽しみにしてる方が居らっしゃったので、並行して書く予定です(書けるとは言っていない)。
という訳で、あらすじに書いた様に、キャラ募集やどんな展開が欲しいなど募集しています。コメント欄でも大丈夫ですが、流れて分からなくなる可能性があるので、キャラはメッセージにてお願いします。あ、キャラは五人まででお願いします……前よか一人減ってますが、気にしないでください。
テンプレ
名前:
フリガナ:
作者:
性別:
年齢:
種族:
容姿:
性格:
喋り方の特徴:
得意武器:
苦手武器:
属性:
技:
一人称:
二人称:
三人称:
戦闘経験:
攻撃力 :
防御力 :
知力 :
精神力 :
体力 :
魔力 :
素早さ :
その他:
能力値に関してはS、A、B、C、D、Eの順で弱くなります。魔力・戦闘経験のみFがあります。
また、技に関しては圭のを参考にして貰えれば幸いです。属性は火、水、土、風、雷、氷、光、闇、無となっております。