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00.知らせ
「ネリちゃん、ネリちゃん、大ニュース!!」
それはすがすがしい朝のことでした。
自慢の長い髪を鏡の前でブラッシングしながら、今日のことについて考えていたときのこと。
ばたばたと大きな音をたてながら、その小さな手足を懸命に動かしてお父様が、バンッと部屋の扉を開け、弾む息を抑えつつ、ありったけの声でこう言ったのです。
「明日魔王さまがさらいに来ます!」
私は手にしていたブラシを床に落とし、心の底からこう思ったのです。
――――――なんですと!?――――…と。
おつままみ感覚でどうぞ。
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