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冬の陽射しと春の陽射し

作者: 暇庭宅男
掲載日:2026/02/12

猛烈な寒波が緩み、久方ぶりに日中の気温が10度になった。

ああ、春だなと思う。気温だけではない。

春の陽射しはもう分厚い雪雲の向こうから地を照らしているのだ。


雪国に住まう人はわかるだろうか。立春を過ぎれば、たとえ曇りでも地面がぬくもるほどの陽射しが、すでに太陽から届いているということに。


濡れたアスファルトからふわふわと湯気が出る。早春の馴染みある光景だ。空は灰色でも雲をつらぬいて地表に届く太陽光はそれだけ強さを増しているのだ。これがあと2週間早いと、さすがに湯気はでない。


空の様子も変わってくる。同じ晴れでも、春の晴れは冬よりふんわりぼやけている。春霞とは少し違う、地上は雪に覆い尽くされているのに空の上の方から暖かく空の輪郭が融けてくるのだ。


この感覚が錯覚なのか、科学の刃で腑分けすればこれこれこういうことで……と説明がつくのか、確かめたことはない。というか無粋なような気がしてこれからもしようと思えない。


知識でかたどる季節はそれもそれでとても重要なのだが、私はやっぱり、手に触れるもので季節を感じたい人間だ。

そりゃ地球が回っていれば平年値を逸したりなんだりかんだり、異常は見つかるものだけれども。


たまには、それこそ年に四回、季節が変わるごとでいい。データでなくちゃんと今目の前にある季節を見て、聞いて、感じてみてほしいなと思う。暑い寒い、異常でどうでこうで……は、そりゃ心配なのだが、そればっかり考えていたら、心がカサカサに乾いてしまう。


さあ、文章をいじくり回すのはこれまでにしよう。私の目の前には、ストロベリー風味のアイスクリームのような、やわらかく融けた夕日が雲の隙間から漏れている。


あなたは?あなたの見上げる空は、どんなだろうか。

このサイトに来た人を外に連れ出そうとするならどういう文章を書くか?という考えがふと浮かんで書いたもの。


暇庭はわりと季節は視覚で、しかも空から感じることが多い。空の季節は二十四節気にほぼ準ずるなあと思ったりする。昔の人はやはり空を見ながら季節を感じていたのかも……?

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