表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒロイン願望のあるニート女子が、家ごと異世界転移した結果  作者: 下菊みこと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

90/98

ザドの親心?

最近ジョウコはトラブルに巻き込まれる。


バルコニーから突き落とされたり、酔っ払いに絡まれたり。


まあ、無事だったからいいんだが…本当に危なかしいやつだ。


「ジョウコ、俺たちだっていつまでも守ってやれるわけじゃないんだ。あんまりトラブルに巻き込まれるなよ」


「…?どういう意味?」


「ジョウコ。お前は伯爵であり、これから公爵夫人になる。さらにはお前は聖女様だ。いつまでも俺たち奴隷上がりの侍従がそばに仕えるわけにいかないだろう」


こういうことを言うと、フェルやルカは泣くだろうが…まあ、仕方がない。


…そう思っていたのだが、フェルやルカより先にジョウコが泣き出した。


「うわぁーん!!!」


「は、おい、ジョウコ」


「ずっと一緒にいてよー!うわぁーん!!!」


「子供みたいなことを言うな」


「やだやだやだやだぁー!バラキエル様だってそんなこと言わないもん!」


駄々を捏ねる姿は子供そのもの。


童顔なせいもあって、本当に子供にしか見えない。


さすが世間知らずの箱入り娘だ…困った。


「ちょっと、ザド!主人様を泣かせないでよね!」


「そ、その。主人様が望んでくださるなら、ずっと一緒にいますから!」


「ザド、いいじゃないか。貴族の慣例は知らないが、主人様が望んでくださるなら仕え続けるべきだ」


「ねえ、ザドくん、いなくならないで…?」


…ああもう。


仕方のないやつだ。


「…わかった、俺が悪かった。だから泣くな」


「一緒にいてくれる?」


「もちろんだ」


「よかったぁ」


涙でぐちゃぐちゃな顔も可愛い。


清潔なハンカチで顔を拭ってやり、謝る。


「…勝手に決めようとして、悪かった」


「ううん…一緒にいてね」


「わかった」


…その分。


色々言われることも増えるだろう。


俺たちで、守ってやらないとな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ