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公爵様との出会い

「…おおおおお初にお目にかかります、ジョウコ モガミです」


「やあ、ジョウコ。お初にお目にかかる。俺はバラキエル・クリストフ・エリュシオン。よろしくな」


「は、はい公爵様!」


「まあそう緊張するな、ほら、紅茶でも飲んで落ち着け」


「はいぃいいい!」


怖いよー!


天使かと思うほど顔が整った公爵様と、二人きりでのお茶会。


銀色の綺麗なお髪に金色の瞳のイケメン…というより、美男子と言った方が似合う美しさだ。


死にそう。


「それでな、お前に一つ聞きたいことがあるんだ」


「は、はい」


「お前、どこの出身だ?」


「…えーっと、黙秘します」


「そうか、残念だ」


案外あっさり許されて拍子抜けする。


「なら、お前」


「はい」


「この国やこの土地の知識はあるのか?」


「…ないです」


「………やはり、大陸の外からきたんだな。余程文明の進んだ土地と見た」


…尋問怖いよー!!!


「お前の故郷はどんな土地だったんだ?」


「えー、まあ、平和で治安が良くて、娯楽が溢れてて…食も美味しくて…そんな感じです」


「西側か?東側か?」


「極東でした…」


「ふむ」


もうやめてー!ヘルプミー!


奴隷のみんなはさすがに口を挟まず大人しくしているし…ダレカタスケテー!


「流刑にでもされたのか?」


「いやぁ…悪いことはしてませんよ?していたことと言えば、今は亡き親の脛を齧っていたくらいで…」


「やっぱり上流階級のお嬢さんだったか」


「んー、いやぁ…」


「親を亡くして、故郷には居辛くなったのか?」


…まあそれは。


「居辛くはなりましたけど」


「それで逃げてきたのか」


「いやぁ…まあ…」


どちらかというとこの世界の神に強制連行されてきました。


「そうか、なるほどな。よくわかった、ありがとう」


「は、はいぃ…」


「それで、ジョウコ。さすがにこの国とこの土地の知識がないのはまずい。教えてやるから覚えろ」


「は、はい」


「まず、この大陸はこの世界で一番大きな大陸、エウローパ」


エウローパ…!


「この国はラダマンティス。エウローパで一番大きい国だ」


「ラダマンティス…」


「この俺の治める土地はエリュシオン」


「エリュシオン…」


「このエリュシオンは国の中でも王都の次に栄えていると言われている。治安も良く暮らしやすいと評判だ」


なるほどなるほど。


「とりあえずこれだけ覚えて帰れ」


「は、はい!」


「呼び出しておいて悪いが、今日はこれでお開きだ。またな」


またなと言われて思わずバラキエル様をガン見する。


バラキエル様はそんな私に微笑むばかり。


「…は、はい。また」


私がそう言えば、手を振ってくれた。


私は奴隷たちと共にその場を後にした。


…とりあえず、これで済んでよかった………。


家に帰ったら、フェルくんが美味しいお茶を淹れてくれた。


心が安らぐ…!

高評価、ブックマークなどありがとうございます!とても励みになります!完結まで頑張っていきますので、楽しんでお付き合いいただければ幸いです!

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