お互い許し合うことでとりあえず落ち着く
その後本当にバラキエル様は教会に苦情を入れたらしく、あの嫌味な神官様は地方に左遷されたそうだ。
そして今、大変なことになっている。
「うちの神官が申し訳ございませんでした!」
「いえいえいえいえ…お気になさらず」
「そうは行きません!」
このエリュシオンで一番偉い神官様が謝罪に来てしまったのだ。
「本当に気にしてませんから」
「でも、す、すごく嫌味な方でした…」
「酷い人だったんだからね!」
「フェルくん、ミカくん!」
「お前ら少し黙ってろ、部屋出てけ」
フェルくんとミカくんが、ザドくんの一言でイオくんに連れられて強制退室。
ザドくんは一応、私の護衛なのか残ってくれた。
まあ神官様相手に護衛はいらないと思うけど。
「本当に本当に申し訳ございませんでした!」
「いえいえ本当に気にしておりませんので…神官様もお忙しいでしょうし、そろそろ…」
「お許しいただくまで帰るわけには参りません!」
「ええー…」
なんでも、教皇猊下が今回の騒動にカンカンに怒っているらしい。
そりゃあ許すって言質取るまで帰れないよね。
「じゃあとりあえず…お互い許し合うことで…」
「ありがとうございます、ありがとうございます!本当に申し訳ございませんでした!」
「いえいえこちらこそ…」
こうしてこの騒動は、あの嫌味な神官様の左遷とエリュシオンで一番偉い神官様の謝罪で本当に終わった。
穏便に終わって良かった!
どうやらエリュシオンの神官の一人が、ジョウコ様に無礼を働いたらしい。
その神官はすぐに地方に左遷して、出世コースからも外した。
この教会に、人を見る目のない者は…いらないとまでいうと問題だが、教会には相応しくない。
だがジョウコ様は慈悲深い方で、そんな神官の無礼も別の神官の訪問と謝罪で許してくださったらしい。
本当にありがたいことだ。
さすがは神の遣わした天使。
どこまでも綺麗なその御心に感服いたします。
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