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ヒロイン願望のあるニート女子が、家ごと異世界転移した結果  作者: 下菊みこと


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ミカの安心

よかったー!!!


主人様が泣いてたみたいだから心配だったけど、こっそりバラキエル様を見送る時の主人様の顔を覗き見したらめちゃくちゃ熱っぽい目だった!


バラキエル様はバラキエル様で、主人様に夢中って感じの顔だったし!


よかったー!!!


ああ、安心した。


フェルは夜中まで起きてるほど不安になってたみたいだけど、ちゃんと説明してあげれば安心して今ではすやすやと眠ってるし。


「主人様が傷つくのはすごく嫌だけど、それでフェルが泣くことになるのはもっと嫌なんだよね」


主人様はもちろん大事だよ、大切だし大好きだよ。


でもフェルは僕の片割れだ。


フェルが悲しいと僕も悲しい。


だから、フェルが泣くようなことにならなくて本当に良かった。


それに、主人様も幸せになれそうだしね?


あんなに熱っぽい目で見つめ合うんだもんなぁ!


…正直、ちょっと妬けちゃう。


僕たちだけの主人様だったのに、バラキエル様だけの主人様になってしまったのが悔しい気持ちはある。


でも主人様の幸せが一番だから!


だから我慢できるよ、うん!


…でも、出来たら主人様がバラキエル様にばっかり夢中にならないで僕たちのことも思っててくれたら嬉しいな、なんて。


欲張りすぎかな?でもいいよね?


人間だって欲張りさんは多いんだから!

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