貴族になるにあたってチートスキルが与えられた
『おはようございます、ジョウコ』
おはようございます、天の声さん。
朝からそちらから声をかけてくるなんて珍しいですね。
『ちょっと貴女に用事がありまして』
用事ですか?
『そうそう、ジョウコ』
はい。
『君が貴族になるにあたって、さすがに不安も多いでしょうから…君にチートスキルを付与します』
え、チートスキル?
なにそれ。
『まずスキル 優美なる者 堂々と振る舞ってさえいれば勝手に相手が〝故郷における優美な振る舞いなんだろう〟と勘違いしてくれるスキルです。貴族になるに当たって、楽になるでしょう?』
あ、すごく助かります!!!
『そしてスキル 踊り子 どんなダンスも完璧に優美に踊れるようになります。社交ダンスが必要な際も、勝手に身体が上手に動いてくれますよ』
すごい便利!
『あともう一つのスキル マナーマスター 相手の国に合わせたマナーを自然と実践できますよ』
本当にチートすぎる!!!
『ということですので、これが我々にできる限界です。あとは伯爵となるのに、頑張ってくださいね。まあ伯爵としてのあれこれより、聖女としてのあれこれの方が多くなるとは思いますが』
色々お気遣いありがとうございます!
『いえいえ、それだけ貴女には民たちを助けていただいていますし、お祭りなどで労ってもらっていますから。それに見ていて面白いですし』
これからもご期待に添えるよう、いただいたチートスキルも駆使して頑張りますね!
『ええ、ぜひそうしてください。ではジョウコ、今日も慈善事業頑張ってくださいね』
頑張ります!
そして私はいそいそと朝の準備をして、ご飯を食べて、今日も訪ねてくる重症者を治療しまくった。
今日もたくさんの人から感謝され、気分が上がる。
ストレスと疲れはマッサージチェアと入浴剤でリセットして、また明日からも頑張れそうだ。




