バラキエルの本音
やばい、ジョウコが可愛いかもしれない。
ジョウコが聖女様になり、また今後叙爵されることが決まった。
守ってやるつもりだったのに、守ってやれなかった。
だからせめてもの罪滅ぼしに、ジョウコの盾となるべく婚約を申し出た。
なぜか不思議とジョウコには嫌悪感を感じることもないから、本当にジョウコと結婚するのもいいと思って。
ジョウコも受け入れてくれて、俺たちは晴れて婚約者となった。
だが…ジョウコと婚約してから、どうも俺はおかしくなってしまったようだ。
ジョウコが可愛く見えてしまう。
婚約しただけなのになんでこんなに可愛く感じるんだ。
頭を撫でられた時の嬉しそうな顔、ちょっとした時に照れる顔、俺を心配してくれる時の必死な顔。
その全部がなんだか可愛く感じるんだ。
俺はどこかおかしくなってしまったんだろうか。
まさか魅了魔法?と思って教会で見てもらってみるが何も変わらない。
何も変わらないというか、何の異常もないらしい。
まさかこれが恋とでも言うんだろうか。
俺が。
女に?
恋…。
いや、いやいやいや…まさかそんな。
でも…やっぱりジョウコは可愛い。
あれかな、妹がいたらこんな感じなのか?
親愛の情というやつか、そうか、そうだな、そうに違いない。
だからジョウコがくれた過労死防止用アミュレットを大事に大事に胸ポケットにしまっているのも、妹への情みたいなものだな、うん。
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