奴隷のみんなを解放して、侍従にしてみた!
「ねえみんな、相談があるんだけど」
「え、なになに」
「どうしました、主人様」
「えっと、えっと、難しいお話ですか?」
「お前ら落ち着け。どうした、ジョウコ」
私は前から思っていたことをみんなに伝える。
「セラフィムさんのところに行ってさ、奴隷印を消してもらって奴隷から一市民に戻らない?」
「それって…主人様の奴隷を辞めるってことですよね?」
「うん」
「な、なんで!?」
「うわぁーんっ!!!」
フェルくんとミカくんが途端に泣き出す。
「ど、どうしたのフェルくん、ミカくん!?」
「主人様ー!捨てないでー!」
「もう主人様なしの人生なんて死んだも同然だよー!!!」
捨てる?
どうしてそんな話になるの?
「主人様、俺からもお願いします。これからも俺たちの主人様でいてください」
「ジョウコ、俺はまだまだお前にいくらでも尽くせるぞ」
「…あの、みんななにか勘違いしてない?」
「え?」
「奴隷じゃなく一市民になって、これからは私の専属の侍従として働いてもらいたいんだけど…お給金も出すから」
みんなが私の言葉にほっと胸を撫で下ろす。
「よ、よかったぁ…」
「ほっとしたら力が抜けちゃったよぉー…」
「主人様、びっくりさせないでください」
「最初からそう言え、バカ」
「ごめんごめん」
どうやら私の伝え方が悪かったらしい。
「僕はど、奴隷のままでも大丈夫ですけど…」
「お給金も出すとなると、主人様の負担にならない?」
「ですが、伯爵となられる主人様のそばに侍るのが奴隷ばかりでは問題ですよね」
「そういうことか。なら、頼む」
「わかった!じゃあセラフィムさんのお店に行こう!」
私はセラフィムさんのお店に行った。
そしてセラフィムさんにみんなの奴隷印を消してもらい、みんなは奴隷でなく一市民に戻った。
みんなに毎月一人金貨三十枚を渡す契約書をそのままセラフィムさんのお店で作ってもらって、雇用契約を結んだ。
ちなみに今は一億と一千万と細かいお金がある。
みんなにお給金を渡しても懐はそこまで傷まないだろう。
福利厚生とボーナスがないのは…許して欲しい。
身体を壊したりしたらすぐに私が無料で治すから!
ボーナスはまあ…うーん…必要そうなら都度ということで…文面には残せない…許して、許して…。
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