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ヒロイン願望のあるニート女子が、家ごと異世界転移した結果  作者: 下菊みこと


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魔法を使ってみたい

唐突に思った。


魔法を使ってみたいと。


だってせっかくファンタジーな異世界に来たんだもの、魔法は使いたいじゃないか。


だが私の魔力はゼロ。


…ここは魔法が得意なフェルくんに頼ろう。


「フェルくん、ちょっといい?」


「は、はい、主人様」


「あのね、私今まで一度も魔法を使ったことがなくて…魔法を使ってみたいの」


「で、でしたら僕が教えて差し上げます…!」


「うん、でもね、私魔力が生まれつきないの」


フェルくんは私の言葉になるほどと頷いた。


「主人様は魔力欠乏症…なのですね」


「魔力欠乏症?」


「生まれつき、または後天的に魔力が尽きた人を指します。魔力は体内に自然と発生して、使っても時間経過で回復するのですが…それが尽きてしまうと、魔法が使えません」


「じゃあやっぱり私に魔法を使うのは無理なのかな」


しょぼんとすると、フェルくんは慌てた様子でフォローしてくれる。


「そ、そんなことはないです!魔力欠乏症の人は、誰かから魔力供給をしてもらってリハビリをすることで治ります…!あの、あの、リハビリは難しいですが辛いことや痛いことはないので、大丈夫です…!魔力供給は、僕がしますから!」


ということで、魔力欠乏症のリハビリをすることになった。


「まずは大量に魔力を流しますね」


めちゃくちゃ魔力を持っているフェルくんに、私が受け取れる限界ギリギリまで魔力を供給してもらった。


フェルくんは疲れた様子もなく、リハビリの方法を教えてくれる。


「では、主人様。魔力欠乏症のリハビリは、体内での魔力の循環です。これが生まれつき魔力欠乏症の人が最も苦手とするリハビリですが、これさえこなせばいずれ魔力欠乏症は治ります。体内で魔力を生み出せるようになるのです。ですから頑張ってみましょう」


「う、うん」


フェルくんに励まされて、リハビリをしてみる。


たしかに痛くも辛くもないリハビリだが、体内で魔力を循環させるのは難しい。


体内の魔力を感じることはできるが、全身にそれを意識的に巡らせるのは慣れてないと至難の業のようだ。


それでもなんとか循環しまくり、朝早くから夕方になるまでリハビリは続いた。


そこからは怒涛の魔力循環のリハビリの日々だったが、一ヶ月が経つと急に、朝になってもフェルくんのくれた魔力が消えなくなった。


「フェルくん、魔力が朝になっても消えてないんだけど」


「主人様!それ、あ、主人様が体内で自分で自分の魔力を生成したのです…!あ、主人様、リハビリ成功です!」


「本当に!?やった!」


嬉しいが、ステータスを確認してみないと。


【名称】ジョウコ モガミ


【年齢】二十三歳


【レベル】二十二


【職業】マスター


【称号】箱入りお嬢様


【スキル】買い物上手 売り物上手 ステータス確認 応援 護られる者 


【その他】体力 百

     魔力 五百

     攻撃力 百二

     魔法攻撃力 五百二

     防御力 百

     魔法防御 五百二

     素早さ 百


レベルが知らないうちに上がってる…この間のダンジョン攻略の成果かな。


そして魔力五百って。


まあ、フェルくんが相当な量の魔力供給をしてくれた成果なのかな…あって困るものでもないしいいか。


ついでにみんなのステータスも確認しておこうかな。


【名称】ルシフェル


【年齢】九十歳


【レベル】百二


【職業】戦闘奴隷


【称号】怯えたがり


【スキル】一人魔法爆弾 一人魔力倉庫 護る者 


【その他】体力 五百二

     魔力 千二

     攻撃力 五百二

     魔法攻撃力 千二

     防御力 五百二

     魔法防御 千二

     素早さ 五百二


フェルくんもステータスは大きな変動はないけどレベルがあがってるね。


ミカくんのステータスも見てみよう。


【名称】ミカエル


【年齢】九十歳


【レベル】百二


【職業】戦闘奴隷


【称号】戦闘狂


【スキル】一人魔法爆弾 一人魔力倉庫 切り裂く者


【その他】体力 五百二

     魔力 千二

     攻撃力 五百二

     魔法攻撃力 千二

     防御力 五百二

     魔法防御 千二

     素早さ 五百二


やはりほぼステータス被ってるな、この双子。


次はイオくんだ。


【名称】イオフィエル


【年齢】二十三歳


【レベル】二十七


【職業】戦闘奴隷


【称号】主人過激派


【スキル】祈る者 嘆く者 報われた者


【その他】体力 百七十

     魔力 百二

     攻撃力 六百

     魔法攻撃力 百

     防御力 百七十

     魔法防御 百五十

     素早さ 三百


ねえこの子レベルは順当な成長として、ステータスの変動がおかしい。


成長度合いがすごすぎる。


ま、まあ、ザドくんのステータスを見て落ち着こう。


【名称】ザドキエル


【年齢】三十歳


【レベル】四十六


【職業】錬金術師


【称号】反骨精神旺盛 天才錬金術師


【スキル】才能の塊 錬金術


【その他】体力 三百

     魔力 三百

     攻撃力 二百五十

     魔法攻撃力 二百五十

     防御力 三百

     魔法防御 三百

     素早さ 三百


…ザドくんはダンジョンでは活躍せずとも、日々の錬金術でレベルアップしたらしい。


結構ステータスの上がり方が激しい気もするが…まあ、このくらいなら問題ないでしょう。


ともかくみんな成長したようでなにより。


「あの、主人様?だ、大丈夫ですか?」


「あ、ごめんごめん、ちょっとぼーっとしてた」


「無理はなさらないでくださいね、あの、お茶飲みますか?」


「うん、お願い」


フェルくんのお茶を飲んでまったりする。


まさかこの後、フェルくんの口から驚きの言葉が出るとは露知らず。


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