お揃いのブレスレット
私はあれから、セラフィムさんにもらった魔除けのネックレスとバラキエル様にもらった指輪を毎日身につけている。
そんな中でふと思ったのだ。
奴隷のみんなに、私のところの子だという証にみんなでお揃いのブレスレットを作るのも良いのではないかと!
「ということでザドくん、作って!」
「お揃いの指輪!?わーい!」
「お、恐れ多いです…!で、でも嬉しい…っ」
「主人様の奴隷の証ですか…素敵です」
「材料さえ揃えてくれればいくらでも作ってやるが、デザインは決まってるのか?」
デザイン…考えてなかったけど…。
「…朝顔をイメージしたデザイン、とか出来る?」
「出来るが、なんで朝顔なんだ?」
「結束って花言葉があるんだって」
「えー!僕たちにぴったりじゃん!」
「で、ですね…!素敵です…!」
良かった、フェルくんとルカくんは賛成らしい。
『ちなみに朝顔の花言葉は他に、淡い恋、愛情、あなたに絡みつくなどもあります』
天の声さんったら!そんな意味じゃないから!
『おや残念』
もう!天の声さんの自由人め!
「俺もその案に賛成です!」
「まあ、異論はない。なら材料はこれだ。買ってきてくれ」
「はーい!」
イオくんとザドくんも賛成だったので、デザインは朝顔をイメージしたものに決定!
ザドくんなら抜群のセンスで上手く仕上げてくれるだろう。
セラフィムさんのお店で材料を買って、ザドくんに渡した。
しばらくするとザドくんが完成したブレスレットを私に渡してくれる。
なかなか可愛いデザイン!
でも一つだけ他より豪華なデザインのものがあった。
「その豪華なのがお前のだ」
「え」
「主人のものだからな、少し豪華にしておくべきだろう」
「ザドくん、ありがとう!」
ということで豪華なデザインのブレスレットを自分につけて、それからみんなにブレスレットを配る。
「まずはミカくん!」
「はい!」
「どうぞ!」
「主人様、ありがとう!これからますます主人様のために励むね!」
誇らしげにブレスレットを掲げてから腕につけるミカくんは可愛い。
「次にフェルくん!」
「は、はい、あの、はい!」
「どうぞ」
「こ、光栄でございましゅっ」
感動して、ぎゅっと抱えるようにブレスレットを受け取るフェルくん。
そして恭しく、ブレスレットを自分の腕につけた。
「次にイオくん!」
「はい、主人様!」
「どうぞ!」
「感謝致します。賜った宝物の分まで、精一杯主人様に尽くします!」
恭しく受け取ると、素早くブレスレットを身につけて嬉しそうに見つめるイオくん。
「最後にザドくん!」
「ん」
「作ってくれてありがとう、どうぞ」
「おう」
雑に受け取って雑に身につけるけれど、頬は赤く染まって口の端がピクピクしていたので嬉しいのは丸わかり。
可愛いよ、ザドくん。
ともかくこうして、お揃いのブレスレットをみんなで身につけることになった。
ちなみに資産状況はこれで一億と五千万と百万と細かいお金。
段々資産が目減りしてきたけど、まだ大丈夫…かな。
いざとなればまだ着物もあるし!
うん!
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