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肉フェスの利益

「セラフィムさん、昨日はありがとうございました!」


セラフィムさんのお店に行く。


昨日の肉フェスのお礼のためだ。


「ジョウコ様!来てくださったのですね。ありがとうございましたはこちらのセリフです。昨日の肉フェスも経済効果が大きくてですね、うちでも儲けさせていただきました」


「それは良かった!今回のお礼の代金なのですが…」


「いえいえ、本当に今回も高い利益が出ましたから、お礼は結構ですよ」


「本当ですか?」


「ええ、本当に」


セラフィムさんはまたもお礼を受け取ってくれる様子はない。


なので私も引き下がることにする。


「じゃあ、もしなにかお礼にできることがあれば言ってください」


「こちらこそいつもご贔屓にしていただいて、色々お礼をしなければならないのですが…」


お礼と言われても、こちらも資金はあと一億と五千万と七百万と細かいお金があるから…お金の方はまだ大丈夫。


「ああそうだ!ジョウコ様にこちらを差し上げます」


「え、これは?」


「こちらは魔除けのネックレス。ジョウコ様を魔から守ってくれますよ」


「そんな貴重なものを、いいんですか?」


「ええ、もちろんです」


そしてセラフィムさんからネックレスをもらってしまった。


早速つけてみる。


「お似合いですよ、ジョウコ様」


「あ、主人様、とっても似合ってます…!」


「主人様可愛い!」


「主人様の魅力を引き立てるいいデザインですね」


「馬子にも衣装だな」


ということで、お礼をしに来たのにお礼をもらってしまって家路に着くことに。


家に帰ると、何故かバラキエル様がいた。


「やあジョウコ、昨日のお礼に…」


気さくに話しかけてくれたバラキエル様の動きが止まる。


「…ジョウコ、誰から貢がれたんだ?」


「え?あ、ネックレスですか?セラフィムさんから…」


「セラフィムから?何故」


「昨日の肉フェスのお礼に行ったら、逆にお礼されちゃいました」


「…なんだ、そう言うことか」


あからさまにホッとした様子のバラキエル様。


なんなんだろう。


「悪いな、ジョウコ。つい妬いてしまった」


にこっと笑ったバラキエル様。


冗談がお上手だな。


「またまたぁ」


「嘘じゃないさ。それよりジョウコ、俺からもお礼の品があるんだ」


「え」


「ジョウコにはこのエリュシオンを盛り上げてもらっているからな。お礼にこれを」


バラキエル様は跪いて、私の右手を恭しく取る。


そして、右手の薬指に指輪をはめた。


「右手の薬指に指輪を嵌めると、才能を発揮できるそうだ。これからも我がエリュシオンをどんどん盛り上げて欲しい」


「は、はい!」


「じゃあ、俺は帰る。邪魔したな。またな、ジョウコ」


「は、はい、また!」


何故か上機嫌で帰っていくバラキエル様。


天の声さんが言った。


『右手の薬指に指輪を嵌める意味は、才能の発揮ももちろんですが… 恋人同士や婚約前の二人の深い絆を表す…という意味もあります』


え゛。


いやいやいや、バラキエル様は天使みたいに顔が整った公爵様だし、私なんかに他意はないはず!!!


調子には乗らないぞー!!!


『おや、残念』


残念って、天の声さんは本当に私をなんだと思ってるんですか…。


『見ていて楽しい人、ですね』


おちょくらないでくださいー!!!

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