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お祭りの利益

「セラフィムさん、昨日はありがとうございました!」


セラフィムさんのお店に行く。


昨日のお祭りのお礼のためだ。


「ジョウコ様!いえいえ、ありがとうございましたはこちらのセリフですよ。昨日のお祭りは経済効果が大きくてですね、うちでも儲けさせていただきました」


「それは良かった!幹事をやってくれたお礼の代金なのですが…」


「いえいえ、本当にうちでも露店をやって儲けさせていただきましたから、お礼は結構ですよ」


「本当ですか?」


「ええ、本当に」


セラフィムさんはお礼を受け取ってくれる様子はない。


なので私も引き下がることにする。


「じゃあ、もしなにかお礼にできることがあれば言ってください」


「その…お礼はいらないと言った手前あれなんですが…一つご依頼をしてもよろしいでしょうか?」


「え、はい。何でも言ってください」


「隣町の話なのですが、どうも街中にダンジョンが出来てしまったらしく…誰も攻略に行こうとしないそうで、魔物が外に這い出してきたらしく…」


「そのダンジョンを攻略して欲しい…とか?」


聞けばこくりと頷かれる。


仕方ない、やるか。















「この度はご助力ありがとございます!どうぞよろしくお願いします!」


「何卒!何卒!攻略しきってください!よろしくお願いいたします!」


「はぁーい、お任せくださーい…」


といいつつ乗り気ではない私。


けれども頼られれば仕方がない。


「あ、主人様、大丈夫です。ぼ、僕が付いてますから…!」


「僕が強いんだから心配ないって!」


「俺もいくらでも戦えます、任せてください!」


「俺は戦闘は然程強くないから後ろで応援しておく」


というわけで、二度目の街中ダンジョンに挑むことになった。















「主人様とみんなを守る鉄壁となれー!」


ダークエルフであるフェルくんの結界魔法は私やみんなを守ってくれる。


「ひゃっはー!」


同じくダークエルフであるミカくんの攻撃魔法はダンジョン内の敵を絨毯爆撃する。


「はっ!とうっ!」


ミカくんの撃ち漏らした敵は、イオくんが体に仕込んでいた暗器を使い速やかに処理。


何度見ても恐ろしい光景だ…うちの子たちが強すぎる。


「…戦闘奴隷はこれだから」


「ザドくんもびっくり?」


「びっくりもびっくりだ。頼もしいことこの上ないとも言えるがな」


「それは確かに」


そしてあっという間に最上階のボス部屋まで来てしまった。


ボスも、出てきた瞬間イオくんが暗器で毒を注入してすぐお亡くなりに。


ダンジョンは無事に攻略済みとなり、姿を消した。


「ダンジョンから冒険者様御一行が出てきたぞ!」


いや、正確には冒険者業はやってないんだけど。


「ダンジョンが消えた!やったぞー!」


「おおー!」


「ありがとう、冒険者様ー!」


「ありがとうー!!!」


まあとりあえず、無事帰ってこられてよかった。


そしてこの町の人々を助けられて本当に良かった。


ダンジョンで敵が落とした戦利品はもちろんフェルくんのアイテムボックスにGO。


それを全てセラフィムさんに買い取ってもらう。


「ジョウコ様、ささ、帰って商談の時間と参りましょうか」


「は、はい」


ということで、迎えにきてくれたセラフィムさんと馬車で帰る。


隣町からいつもの街に戻ると、セラフィムさんのお店でアイテムを全部売った。


今回は神聖金貨八枚…八百万になった。


これで懐事情は、四億と七百万と細かいのになった。


「この度はありがとうございました、ジョウコ様。やはり貴女は幸運の女神だ…うふふふふ」


また気味の悪い笑い方をしていらっしゃる…でも段々この笑いにも慣れてきた。


「本当にありがとうございました、ジョウコ様」


「いえいえ、こちらこそ買い取りありがとうございました」


こうして家に戻った私たち。


フェルくんとミカくん、イオくんはダンジョン攻略が楽しかったらしくご機嫌。


一方で私とザドくんは見てるだけで怖かったので疲れ果てて、しばらくダウン。


でもそんなダウンした私とザドくんのために、フェルくんが張り切ってご飯を作ってくれてとても美味しい夕食を食べられたので私もザドくんも即復活。


やっぱり美味しいご飯は人を救うね。


ところで今日のダンジョン攻略は、私を見守る神様たちの暇つぶしにはなったのかな?


『なかなか面白い見せ物でした。特に貴女様とザドキエルの慌てぶりやビビりぶりはなかなかでした』


聞かなきゃ良かった。

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