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お祭り

セラフィムさんにお祭りの主催を任せて一ヶ月。


今日はいよいよお祭りの日だ!


「フェルくん、ミカくん、イオくん、ザドくん、みんなお小遣いは持った?」


「持ったよー!」


「も、持ちました!」


「お心遣いありがとうございます、主人様。しっかりと持っています」


「持ってる。奴隷に自由になる金を渡してくれるとはな。つくづくお人よしだな」


みんなにはせっかくのお祭りだからと、お金を少しばかり渡した。


一人一万円だけど、お祭りだしすぐ全部使ってしまうだろう。


「じゃあ行こう!」


「まずは始まりの挨拶のある広場に行って、開会式だな」


「それで、開会式で神様にお祈りをして…」


「そのあとはお祭りのための特別な露店が開くからそこで食べたり遊んだり、だね!」


「主人様、楽しみましょうね」


ということで、開会式に向かう。


広場はすでに人だかりが出来ていた。


私たちもその中に入る。


「…なぁ、あの人着物着てるぜ」


「どこの貴族のお嬢様だ?」


「それとも富豪の娘か?」


エリュシオンの外から来た人たちは、私を珍しげに見つめる。


だが、他にも…この国の貴族なんだろうか、着物を着て参加している人もチラホラ見るのでそこまで注目されることもなかった。


「これより開会式を始めます」


そして開会式が始まった。


開会式では主催のセラフィムさんのご挨拶、この祭りの許可を出したバラキエル様のご挨拶があり、その後神への祈りの時間が設けられ、それが終わるとお祭りが開催された。


露店を人々が開き、みんな思い思いに露店を利用する。


あちこちで花や風船が配られ、ちびっ子たちも大賑わい。


「これで神様へのお礼になったかな…」


『なりました』


「なったんだ…良かった」


「主人様?どうかされましたか?」


フェルくんがツイと私の着物の袖を引いて聞いてくる。


「うん、なんでもないよ。さあ、露店を回ろう」


「はーい!」


みんなで露店を周り、海産物、揚げ物、スイーツ、お面やお土産など思い思いの物を買って、食べたり持ち歩いたりする。


「楽しいね、みんな」


「はい!主人様と来られて良かった!」


「と、とっても楽しい…です!」


「主人様との素敵な思い出が出来て満足です」


「まあ、悪くはない」


そうして遊んでいたが、楽しみ尽くしていたらいつのまにか夜になってしまった。


「暗くなってきたねー」


「そろそろ帰ろー」


「そうだね、主人様、帰りましょう」


「もう人もまばらで露店も店じまいし始めてますし、お祭りもおしまいですね」


「…おい、暗いから転んだら危ない。手を繋いでやるから貸せ」


ザドくんが私の手を取る。


「あ、ザドずるーい!僕は反対側の手繋ぐー!」


ミカくんはザドくんと反対側の手を取る。


「フェル。君も危ないから俺と手を繋ごう」


「う、うん、イオお兄ちゃん」


フェルくんもイオくんと手を繋いだ。


フェルくんはミカくんとも手を繋ぎ、五人で一列に並んで帰ることに。


暗くなり道も空いているから誰にも迷惑は掛からないし、たまにはいいよね。


そして五人で家に帰った。


遊び疲れたので、今日はシャワーだけ浴びたらそのままベッドへイン。


眠る直前天の声さんが言った。


『今日のお祭りは、とても楽しめましたよ』


それはなによりです…。

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