『城を建てるかどうかをプレスマンで書きとめる猿』
猿がいくさをすることになりました。声の大きな猿が、城を建てようと言いますと、ほかの猿たちが賛成しましたので、城を建てることになりました。用地が決まり、整地があらかた済み、資財が運び始められたころ、長老の猿が、へたに城なんかを建てると、攻め込まれたときに、城に立てこもって、攻め滅ぼされることになるのではないか、と言うと、ほかの猿たちは、一斉に城を建てることに反対しました。見事な猿知恵です。
猿たちは、方針を確認するために、意見を言い合うことにしました。ちなみに筆記用具はプレスマンでした。ああでもないこうでもないという意見が出てはたたかれ、引っ込めてはほじくり返されしているうちに、攻め込まれて、あっという間に敗北しました。
教訓:この方式が許されたら、全てを速記小説にできる。