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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第96話 81〜89階、そして90階

81階からはエリアの様子が一気に変わった。これまでのボスラッシュの形式はそのままなのだが、ボスの様子が違う。これまではデーモンビーストやビーストデーモン、獣悪魔神などの強力なモンスターが少数精鋭で襲いかかってきていた。

しかし、81階に入るとそこにいたのは大量のビーストと悪魔。81階の総数1000だそうだ。これは一気に楽になったな。通常のプレイヤーならビーストデーモンとかの方がラクかもしれないが、俺は範囲攻撃を持っている。これならほぼ一掃できてしまう。それに悪魔もビーストも強力であるが、知能が低く設定されているモンスターばかりだ。特に悪魔に関しては身体能力を向上させ、魔法系統の能力が欠如した種ばかりだ。これなら反撃領域でもかなりの数を撃破できそうだ。それにさっきの戦いで掴んだのだが、反撃領域のことを俺は完全に理解できていなかったらしい。

{反撃領域}とは特定範囲から動けなくなる代わりにその中でのAGIが無限になるスキル。

この無限というのは自在に数値を変えられるという意味らしく、実際、等速で運用することもできる。無限になると知覚速度も低下して時間の経過が遅く感じるが、等速でできれば時間の経過問題も解決できる。今回みたいに雑魚が大量なら尚更だ。

とりあえず一旦数を減らすか


「スキル{大地の覇者}」


地震で多くのモンスターが体勢を崩す。今回の悪魔は飛ぶことができるが、地震により体勢を崩し、ほとんどが飛び立てていない。何事かと近づいてきたモンスターたちも全て巻き添えだ。半径10mの中に集まってきたのはおよそ500。さらに剣山大地の効果が少し前に進化していたことで範囲内にいるものは全て倒し切れる。

元の効果は地面から大量の棘が生えるだけだった。それでも物理魔法どちらにも分類されない自然影響によるダメージなので防御手段が乏しく、ほぼ即死技だった。ただ、棘と棘の隙間にいたものは多少のダメージを受けつつも基本的には生き残る。しかし、今回の進化でその弱点が克服された。

スキル名などに変化はないが、効果にだけ変化があった。まず、これまでの剣山大地か新たな剣山大地かを選べるようになった。これまでの剣山大地の方が威力は高いが回避できる可能性がある。新たな剣山大地はこれまでの剣山大地と比べて威力は劣るが、回避不能だ。

新たな剣山大地の効果が、地面から棘が生えて0.5秒後に消滅、さらに0.5秒後に棘が生えるというのを10回繰り返す。これならよほど幸運でない限り回避は不可能だし、回避できたとしても化するなどして与えられるダメージだけでも普通に死にかねない。

今回使ったのはもちろん後者だ。これで500体のビーストと悪魔は残らず消え去った。もちろんスキルにクールタイムがあり、モンスターもそれを理解している。だからか、スキル効果が終了した途端群がってきた。見たところ全てのモンスターが近づいてきているな。


「スキル{反撃領域}」


一番近くにいたモンスターの手が俺に触れそうになった瞬間スキルを発動、それと同時にそのモンスターを切り伏せる。

モンスターたちは四方八方から襲いかかってくるが、俺は今宝箱の姿だ。攻撃が当たったとしてもダメージはない。{反撃領域}の効果はもちろん等速だ。腕を10本生やし、ひたすらにモンスターを切り続ける。あっという間に全部のモンスターを倒しきり、次の階への扉が開いた。


82階以降も様子は変わらず。きちんと倒し切って先に進んだ。あっという間に89回まで踏破し、90回を目前にして、一度ギルドホームに戻った。

ホームに戻るとき今日がまだモニターを見て観戦していたらしく、俺を出迎えた。みんなはそれぞれクエストとか買い物があると出ていったそうだ。


「それで、キキョウ、この後どうなると思う?」


「ユニークプレイヤーのチームがリタイアしたのが90階だよな。つまりこの先がユニークプレイヤー6人でも攻略できなかったもしくは飽きて辞めたエリアだってことだ。」


「ここまでのことを考えるとやっぱり悪魔系統かビースト系統だよね。」


「そうだな。情報が出ていない以上わからないけどな。まぁ、無理そうだったらすぐにリタイアしてこいよ。報酬は早かったチームが優先だから無効に取られるけど、キルされたら意味がないからな。」


「分かってるよ。それじゃいってくる。」


「頑張れよ。」


俺はキキョウに見送られながら再びイベントステージへと向かった。ここを攻略でクリアだ。せっかくだし、このまま100階までいってしまいたいが。

さて、そううまくいけばいけどな。

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