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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第95話 獣悪魔神

獣悪魔神め、接近してこなくなったな。それはそうか。こんな状況で接近できるほどバカなモンスターではないだろう。

それでも80残傷分のダメージは着実に蓄積している。これならもうすぐだ。俺は回避を続けるだけでいい。ただ、明らかにスキルのためをしてるんだよな。こっちがここから動けないことをいいことに、好き勝手させたくはないが仕方ない。あと2分だ。


「スキル{悪魔神の瘴気}」


呪い系スキルか!それなら!


すぐに宝箱の姿に戻る。これなら物扱いだから呪いにかかることもない。AGIが無限になるよう補正がかかっている以上俺が速度で負けることはない。

俺の周囲を正気が包み込む。それと同時に俺の視界に状態異常のアイコンが表示された。


『悪魔神の呪い』呪いをかけたものが倒されない限り解くことができない呪い。生物・無生物関係なく呪いをかけることができ、対象の身体を徐々に崩壊させる呪い。

なるほど。俺の残傷と同じことをしてきたわけか。ただ、俺に{不壊}がある以上ダメージは通らない。実際に呪いのダメージは全く通っていない。

ただ、気がつかないうちに内部にダメージが蓄積して一気に崩壊するなんてことがあっても嫌だし、さっと倒してしまいたいんだけど。

あそこまで届く攻撃がないんだよな。何か探しておかないとな。


「グォァァァァァァァァ」


呪いのダメージがないことに激昂したのか獣悪魔神が雄叫びを上げる。


「スキル{呪いの炎(カースド・フレイム)}」


今度は魔法による炎攻撃に呪いを付与した魔法か。{不壊}を貫通できるようなものじゃないな。その程度の攻撃無効化できるっての。



激昂した獣悪魔神が理性を捨ててリミッターを解除し捨て身で襲いかかってくる。



俺は反撃領域内に入ってくる獣悪魔神の攻撃をひらりとかわす。



そんな俺の態度にさらに逆行したのか詠唱もせずに魔法を連打しつつ、物理攻撃をしてくる。



前回の残傷のダメージから30秒が経過した。獣悪魔神のHPはもう限界を迎えているはずだ。今から入るダメージでちょうど倒せるだろう。



残傷ダメージが入り、獣悪魔神の体が徐々に崩壊する。ユートピアオンラインでは本来HPが全損したモンスターは全身が光となって消え去るのだが、今回は少しずつ崩壊していっている。



{反撃領域}の効果が焼失、それと同時に獣悪魔神の体が光となって消え去る。


獣悪魔真の猛攻に耐えきり、なんとか勝利だ。ここから10フロアはこれが続くのか。ちょっとだけ嫌になってきたな。


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