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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第94話 ピンチと残傷

まぁ、予想通りと言えば予想通りだが、かなり大物だな。これまでユートピアオンラインをプレイしてきたが、初の「神」の名を冠するモンスターか。大方、ビーストデーモン・デーモンビーストの両方の力を持っていて、追加で能力を得ていると言ったところだろうな。これで80階ってことはユニークプレイヤーたちはここから10階もクリアしたのかよ。さすがユニークというところか。俺も負けてられないな。


「スキル{大地の覇者}」


まずはいつも通り様子見だ。これでどれだけダメージが通るかによって対応が変わる。地震に対しては翼で優雅に回避する。体はデーモンビーストを基調としているが、飛行能力や知能はビーストデーモンなんだよな。

剣山大地が発動!さぁ、ダメージはどうだ?


全く減ってないだと!?軽減とか耐性とかじゃなくて無効化されているのか?{大地の覇者}で発生する剣山大地は物理攻撃扱いでも魔法攻撃扱いでもない。これは自然影響という扱いになる。つまりこいつは自然影響によるダメージを無効化するスキルを持っている。落雷を落とす魔法なども無効化されるだろう。

確かにビースト型のモンスターは自然影響に高い耐性を持ってはいる。逆に悪魔系統のモンスターは自然影響に比較的弱い傾向がある。そこを補っている。もしそうだと仮定するなら、ビーストの物理攻撃への耐性と悪魔の魔法攻撃への耐性を備えていることになる。地道に削っていくしかないか?それだと、ビーストデーモンが持っていた無生物干渉のスキルにやられかねない。もうあれしかないか。今のところ魔法だけで攻撃してきているから一応回避はしているが、これでは疲弊するだけだ。


時間をかけるしかない。しかし、長期戦で勝利できる見込みがない。ならば・・・


腕を10本出したミミックの状態から人型へと変化。これで生物として扱われるはずだ。これならあのスキルによる干渉を受けないし、ミミックの時よりも小回りがきくかつ空気抵抗を受けづらいから速度がわずかに速くなる。多少チートクラスの攻撃が来ても回避できるだろう。問題はあいつが動かずに攻撃してきているせいでAGIが読めないところだな。

もう接近して攻撃するしかない。今回装備するのは右手に残傷を与えることができる喰裂の短剣(くいざいのたんけん)左手には攻撃を命中させるたびにSTRが上昇する増力の短剣(ぞうりょくのたんけん)だ。これならSTRを上昇させつつ、攻撃を当てるたびに加えられる残傷の効果で削り切れるはずだ。やっぱりこれほどまでにいい装備を作ってくれた先生には感謝だな。

俺が短剣を構えるとこちらの準備が完了したことを悟ったのか空を駆けて襲いかかってきた。

そんなのありかよ。まぁそこまで速くはない。普通のプレイヤーからしたら脅威でしかないだろうけど、今の俺からしたら大した速さではない。

飛び上がりざまに2本の短剣で切り付ける。STRが上昇し、残傷が付与される。残傷に対する耐性は持っていないようだな。まぁ、残傷自体、この武器とモンスターのスキル以外で実装されてないからそんなピンポイントで対策しないか。

残傷は30秒ごとにダメージが蓄積され、時間が経過するごとにダメージ量が増加する。こいつの防御とHPから考えるとおそらく1回の残傷だけで倒そうと思ったら4時間は耐久しないといけないだろう。しかし、俺が喰裂の短剣で攻撃を与えるたびに残傷は追加で付与される。つまり攻撃を当てるたびに倒すまでの時間が短くなる。仮に4時間が正しいとしてあと一撃当てれば2時間で済む。これを繰り返して20分以内に倒す!攻撃を喰らわないようにさえ気をつければ余裕でいけるはずだ。

ん?あいつ着地しようとしてるな。これはチャンスだ!これなら速攻で倒せるかもしれない。


着地点めがけて最高速度で接近。着地の直前にスキルを発動する。


「{反撃領域}」


これによって俺のAGIは無限。いくらでも攻撃を叩き込むことができる。通常の攻撃自体はほぼダメージが入っていない。しかし、残傷だけは蓄積されている。俺が一瞬で加えた攻撃で与えた残傷は80個ほどだ。全てに残傷が付与されるわけではないので実際にはもっとたくさん攻撃している。

もっと入れたかったが、反撃が来てしまった。ダメージを喰らわないよう回避したり防御するので精一杯だ。でもこれで、耐久すればいい時間は数分に縮まったはずだ。元の80倍の速度でHPが減ると考えると240分と仮定して3分。もっと多かったとしても大した時間ではない。

これで俺は勝てる。あとは油断しないように回避し続けるだけだ。

{反撃領域}の効果時間は5分間。強制的に継続する。つまり俺はここでひたすら耐久しなければならない!


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