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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第92話 ビーストデーモン

デーモンビーストの攻略方がわかってからドンドン進んでいき、2時間ほどで75階まで来た。25の倍数だし何かあるかもしれないということで一度ギルドホームに戻り、キキョウと合流した。


「お疲れ。ずっとみてたけどさすがだな。」


「50階で攻略法がわかったからね。だれも入ってきてないの?」


「ユイユイたちは入ってきてるみたいだけど、2人でどこか行ったみたいぞ。」


「そっか。せっかくならみていけばよかったのに。」


「まぁ、一回アウトはしてるみたいだけど、俺たちより早くインしてたしな。」


「そうなんだ。それで、イベントランキングはどうなってる?」


「そういうと思って用意しといたぜ。」


そういってキキョウはランキングを表示した。今回のイベントは10位までのプレイヤーの所属ギルドに報酬が出るので、順位は気にしないといけない。ランキングにはパーティーの代表者の名前と人数が表示されている。1位は「代表者サタン Unique6名 90階」と表示されている。やはりユニークプレイヤー6人のパーティーのようだ。向こうは向こうで集まっているんだな。

そして2位は「代表者パンドラ Unique1名 75階」つまり俺だ。3位は49階止まりだったようだ。ちなみにパーティーメンバーは350人だそうだ。それはもはやパーティーではなく軍隊だな。


「もう心配はなさそうだし、あとは個人報酬を上げるために頑張ろうかな。」


「そうなるな。1位には別で報酬があるって発表もあったし頑張れよ。」


「そうなの?それじゃより気合いが入るね。まぁ、ユニーク6人でもリタイアを選んでるのが気になるけど。」


「挑戦前のリタイアなのか挑戦した上でのリタイアなのかによって変わるよな。挑戦した上ならクリア不可な設定としか言いようがないし。」


「たしかにね。まぁ、気にしたところで何かわかるわけでもないし、できることをやっていこうかな。イベント明後日までだよね?」


「そうだな。」


「それじゃ毎日頑張って91階を目標にやっていこうかな。」


そう言いつつ俺はウィンドウを操作した。


「行くのか?」


「うん。今日中に80階まではクリアしたいし。」


「多分そろそろみんな入ってくるから、みんなで見させてもらうよ。」


「はいはい。それじゃいってくるね。」


そういってキキョウに見送られ俺はイベントエリアに戻った。次は75階。おそらく74階までから何かしらの変化がある。とりあえずボスの間に入ろう。


『ビーストデーモンが出現しました。』


ん?わざわざ表示、しかもデーモンビーストではなくビーストデーモンだと?確かにさっきまでとは明らかに見た目が違うな。デーモンビーストは獣感が強めの魔物だった。

しかし今回出てきたビーストデーモンは人型で、頭はヤギ、腕は虎の前足ような腕をしていた。おそらく悪魔によったモンスターだろう。これまでとは対処方法が全く異なる。

考え事をしているうちにビーストデーモンが急接近してきた。AGIで難なくかわすが、何故かダメージを受けてしまった。何が起こったのかわからず、とりあえずログを確認すると、


『無生物干渉スキルによる攻撃を受け体である宝箱の一部が崩壊。』


と表示されていた。つまり、こいつは無生物を崩壊させてダメージを与えてくる。直接触れる必要もないのだろう。ならば人型でないとダメだな。ちゃんと俺対策を施しやがって運営が

それにしてもこうやって負ける可能性がある戦いは久々だな。やっぱこういうヒヤヒヤした戦いが一番燃えるな!

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