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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第88話 瞬殺のデーモンビースト

「サブジョブをそんなことのために使うのかよ。」


「いいでしょ。私はそういうことこそ大事にしていきたいの。それに盗賊系の職業って回復系のそれこそプリーストとかと相性いいでしょ?1人で動くことも多いんだし。」


「それもそうだな。じゃあ俺は別で考えとかないとな。全く同じスタイルのプレイヤーがいても意味ないしな。」


「頑張ってね。それじゃ戻ろうか。みんな待ってるし、ミルナがヴァルのこと待ってるよ。」


「そうだな。」


そう言って俺たちはみんなが待つホームの大広間に戻った。


「2人とも遅かったね。」


「ちょっとね。ヴァルに渡したものは秘密にするよう言ってあるから詮索しないようにね。キキョウは勘づいてるかもだけど口を滑らせないでね。」


レントル、ハンス、先生も気がついているようだったけれど、今の俺の発言から意図を汲み取ってくれたみたいだ。ユイユイはわかっていないのかそれとも食事に夢中で聞いてもいないのか肉を貪っている。


「そうだ!みんなに聞こうと思ってたんだけど、今回のイベントってどうだった?私まだ攻略いけてないからどんなボスなのか聞いときたいんだよね。」


「そういえば話してなかったな。俺たちは初日に行ったんだけど、出てきたモンスターはデーモンビースト。悪魔の力を宿した獣型のモンスターだな。獣型の身体能力と悪魔の魔法や呪いを駆使してくる厄介な相手だったよ。最初の方はただ物理攻撃だけで、対して強くもなかったんだけど、10階を超えてから異常な程に強かったよ。しかも今回のイベント、ユニークプレイヤーも参加してるらしくて1位がパンドラ以外のユニークプレイヤー全員が結集して組んだパーティーらしくて、途中ログアウトが可能なのを利用して90階まで行ってリタイアしたらしい。」


「まぁ、死んだら終わりだしね。何か注意したほうがいいこととかある?」


「特にないと思いますよ。パンドラさんのスキルがあれば少なくとも私たちが到達した17階まではダメージを受けることもないと思います。それに運営から告知があった通りイベント専用ステージ内ではユニークプレイヤーのステータスも完全開放されるみたいですし。」


ハンスがそう話す。そういえば久しぶりにちゃんと喋った気がするな。


「そっか。それじゃサッと15階くらいまで倒してくるね。」


そう言ってメンバーの言葉を聞く前にイベントマップへ転移した。

目の前にあるのはどこまでもそびえる塔。運営曰く200階まで用意されているらしい。今日合わせて4日しかないし、ちょっと厳しいかもな。弱点もわからないし。まずは{不壊}発動下での{毒霧}を試してみようかな。獣型のモンスターなら毒はかなり有効な攻撃だろうし、そもそも状態異常攻撃は悪魔と獣系のモンスター両方の弱点に当たる。

塔の中に入るとボスが出迎えてきた。デーモンビースト。見た目は黒色と紫色の巨大なバッファローといった感じだ。


「{毒霧}」


俺は人型になることなく、そのまま{毒霧}を発動。・・・とそれと同時に目の前に表示が現れた。


『Congratulations!The 1st floor clear!』


まさかこの一瞬で死んだのか?もしかして弱点×2のせいでダメージ量がすごいことになってるとかか?


そこから同じ戦法を続け、10分ほど。俺は20階に到達していた。


「スキル{毒霧}」


20階のデーモンビーストもすぐに死んだ。ただ、これまでのよりも僅かに長く持ち堪えていた。ただ、それでも{毒霧}の効果時間には遠く及ばない。

10分経ったしそろそろ一旦ホームに戻ろうか。これができるのが今回のイベントのいいところだな。1階始めたらログアウトはできてもゲーム内ではここにしか入れないってならなくてよかった。


「お、戻ってきたな。いきなり出て行くなよ。」


「ごめんね。」


まるで反省していないふうにキキョウに謝る。


「それで、どこまで行ってきたんだ?10分だから10階ってところか?」


「その倍」


「20階まで行ったのか?どうやって?いくら何でも早すぎだろ!」


「なんか毒が超弱点だったみたいで{毒霧}で瞬殺だった。」


「そうか。確かに状態異常は悪魔と獣型モンスター両方の弱点だな。」


「それにしても瞬殺はすごいな。」


桔梗とヴァルが感心している。ユイユイは疲れたといってれんとると揃ってアウトしていったらしい。ハンスも明日仕事だといってアウトしていた。

残っていたのはキキョウ、ヴァル、ミルナ、俺、先生だ。ユイユイたちがくる前のメンバーだからなんだか懐かしい感じがする。


「もう少し話したいところだけど、もうちょっと進めてくるね。みんなはお茶でもしてて。」


「わかった。けど、行く前に設定から外部アクセスの許可をしといてくれ。」


「?」


「今回イベントだけじゃなくてイベントに関する設定で、イベントに参加中他のプレイヤーからのアクセスを許可してリアルタイムの映像を見れるようにできるんだとさ。今回のイベントから導入されて、結構みんな使ってるらしいぞ。」


「そうなんだ。とりあえず許可にはしといたよ。」


「よし!それじゃいってこい!」

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