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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第2章 ファイト・ザ・オンライン

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第83話 報告&報告

「これは受けるしかないな。」


「まぁ、お金になるからね。一応バイトは禁止だし先生に相談してみる?」


「念のためその方がいいだろうな。」


「じゃあ、この後話そうか。」


「そうだな早いに越したことはないし。」


「面談に関してはこれ終わった後でいい?」


「まぁ、半月前には連絡しないといけないならそれがいいだろうな。」


「じゃあ、その次の週の日曜日にしたいんだけど、とりあえずそれで連絡しとくね。」


「わかった。俺もその日は予定空けとくわ。」


「お願い。キキョウからは何か話ある?」


「特にないな。強いていうなら早く食事の続きをしたいな。」


「わかったよ。それじゃ戻ろうか。」


それからはパーティーの続きをして、それぞれの都合で解散になった。残ったのはヴァル、ミルナ、ゲルマ、俺だ。キキョウは先生への報告を俺に丸投げして逃げていった。


「ヴァルとミルナいるけど先生ちょっと話良い?」


「どうしたパンドラ?」


「夏休み終わる直前にはなるんだけど、3週間後の日曜日にファザオンのイベントがあって、それに運営から呼ばれてて、報酬も発生するらしいんだけど、学校的にはどうなる?」


「そうだな。金銭が発生しないならバイト扱いじゃないが、少し難しいな。一時的な契約で労働に対して金銭が発生するって考えるとバイトと見ることもできるな。」


「そのくらい見逃してやれよ。」


ヴァルが横から口を出してくる。


「隠していて後から学校にバレて問題になるよりかは事前に報告をしておいた方がいいかもな。俺の方から学校側に確認とかしておこう。」


「お願い。本人がいないから私から伝えるけど、キキョウも一緒に呼ばれてるから、それも一緒にお願い。」


「わかった。2人のイベント参加について確認しておこう。参加自体は大丈夫だと思うが、金銭の受け取りに関しては特例の申請書とかが必要になるかもしれないからそのつもりでいてくれ。」


「ありがとう。」


「キキョウくんとパンドラちゃんも大変ね。お仕事魔で任されて本当にすごいけど、忙しいのは大変よね。」


「まぁ、好きなことだし。」


「パンドラはプロになろうとか思わないのか?」


「思ってるよ。企業から声がかかってて、そのうちの一つとの面談日を決めてるところ。」


「やっぱりか。あれだけの力があれば来るよな。」


「素人の私でもすごいのがわかったもん。逆にほぼ何が起こってるのかわからないくらい速かったけど。」


ヴァルとミルナが褒めてくれる。普段ここまで褒められることないし、最近は呆れられることの方が多かったからちょっと嬉しいかも。


「それじゃ学校への対応はお願いね。参加するの前提だからもう返信しとくね。」


そう言ってさっと返信の文章を作り、ファザオン、面談ともに返信をした。


「さて、返信もしたことだし、私もそろそろアウトしようかな。」


「俺も落ちる。ヴァルたちはどうするんだ?」


「俺とミルナはもう少しここで話してから行くよ。」


「そっか。それじゃおやすみー。」


「おやすみなさい。また明日ね。」


ヴァルとミルナに見送られて俺と先生はログアウトした。あの2人がゲーム内に残るのって珍しいな。何か用事でもあったのかな?

とりあえず、後で電話かけろって言われてたし恭平に電話をかけるか。


「お、もうアウトしたのか。先生には伝えてくれたか?」


「伝えたよ。まったく、自分で伝えればいいのに。」


「ごめんって。それで、先生の反応は?」


「学校に隠して後でバレるよりかは先に交渉した方がいいってことで学校にかけあってくれるみたい。」


「それはよかった。」


「まぁ、自分で言わなかったキキョウは明日別で呼び出されるかもだけど。」


「マジ?」


「冗談だよ。先生がどう考えてるかわからないから絶対ないとは言い切れないけど。」


「いやだなー。まぁ、その時はその時だな。」


「よく割り切れるね。まぁ、俺のことじゃないからどうでもいいけど。」


「薄情だな。まぁ、俺も似たようなもんだけどな。」


「それで、わざわざ電話をかけさせてまでなんの話があるのさ。」


「いやー、多分もう直ぐわかると思うぞ。俺は事前に話してるのを聞いちゃったけど、多分驚くと思うぞ。もうちょっとでメール来ると思うからそれまで少し話そうぜ。」


「まぁ、いいけど。今メールきたんだけどこれかな?」


「お、俺の方も来たしそれだな。見てみな。」


ゲーム内チャットを利用したメールだな。ヴァルから?


『パンドラの箱の皆さんへ

メールでのお知らせになりますが、重要なご連絡があります。

先日、私ヴァルこと神崎康正とミルナこと水上瑠奈は入籍いたしました。

挙式につきまして、日頃お世話になっているみなさまにもぜひご出席いただきたく、ご連絡いたしました。以下、挙式の詳細ですので確認して、もしご都合が合うようでしたらご出席ください。

ここからは神崎康正ではなく、ヴァルとしてです。

オフ会的な感じで捉えてもらっていいからみんなぜひ来てほしい。ミルナも同じ気持ちだしリアルの方のみんながどんな感じなのかみてみたい。会場で待ってるな。一応うちのメンバー限定で交通費は負担させてもらう。参加の意思は手段はなんでもいいから早めに教えてほしい。事前に交通費を渡すから。正式な招待状の形式ガン無視で申し訳ないが、みんなの正体はこの方がいいと思ったんだ。もし不快に思ったのなら申し訳ない。

それじゃ返信待ってるから頼むな。明日以降もログインは2人揃ってするから、その時に伝えてもらっても構わない。それじゃ、いい返事を待っているな。


日時 2032年10月25日(土)11:00〜

会場 Wedding Resort東京

神崎康正 神崎瑠奈』


「なるほどねー。そういうことだったんだ。」


「思ってたよりも驚かないんだな。」


「まぁ、あの2人がカップルなのはわかってたし、今日不自然に2人だけ残ってたんだよね。だから何かあるのかとは思ってたんだけど。」


「なるほど。さすがの観察眼だな。で、どうするつもりなんだ?お前の声と外見なら服装だけ気をつければ性別は誤魔化せると思うが。」


「そうだね。名前も中性だし、誤魔化せはすると思うけど、それはそれで失礼な気がするんだよね。プロになった時にどうせバレるだろうし。」


「そうだよな。それに冠婚葬祭となると制服で行かないとだもんな。」


「そうだね。まぁ、バレて問題があるわけじゃないし、大丈夫かな。」


「そうか。それじゃ参加はするんだな。」


「もちろん。仲間の結婚式に立ち会えるなんて、嬉しい以外の何物でもないじゃん。」


「まぁ、俺も参加するつもりだし、多分みんな来るだろ。わざわざ今日も試合見てくれてたくらいだし。」


「そうだね。みんなと会えるのは楽しみだね。だいたい後2ヶ月半くらいだね。日帰りで帰れる距離だし、次の日の学校も大丈夫そうだね。」


「そうだな。ゆいゆいとレン取るだけ来れないかもしれないな。」


「年齢的に2人だけで遠出はできなさそうだもんね。」


「ま、とりあえず、明日祝わないとな。」


「そうだね。明日は1日準備しよう。。

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