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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第2章 ファイト・ザ・オンライン

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第81話 レジェンドプレイヤーとスカウト

『WINNER パンドラ!!!!!!!!!』


表示と同時に司会の大きな声が響いた。俺の勝ちだ!


「なんと不敗のレジェンドプレイヤーキキョウをついに打ち破るプレイヤーが現れた!!!早速ですが、ファイト・ザ・オンラインカップ優勝インタービューも兼ねてインタービューをしたいと思います。今どんな心境ですか?」


「キキョウとは親友で、今回の大会も桔梗に誘われて参加したんです。優勝してキキョウと戦うという約束をしてここにきたんですけど、約束を果たしてその上で勝利できたので最高の気分です!」


「そうなんですね。キキョウさんに誘われて参加ということですが、ファザオン歴はどのくらいなんですか?」


「キキョウが特権で勝手に参加枠を取っていて、私がこのゲームを始めたの自体は1週間前です。そこから調整をして今日挑みました。」


「1週間ですか!?それにしては動きに迷いもなくとてつもないプレイヤースキルですね。」


「実はキキョウとはもともと別のVRMMOで一緒にプレイしていたんです。そっちの方でもかなりのスピードで移動したりしていたのでそれで慣れていた感じですね。」


「そうなんですね。ちなみに、ここで他のゲームの名前を出しても良いってなってるんですけど、そのゲームについて少しでいいのでお話を聞かせていただけますか?」


「すみませんが、それはできません。多分私の名前で気がついている人はそこそこいると思いますけれど、私の口からは言えません。」


「そうですか。それでは2人目のレジェンドプレイヤーとなったパンドラ選手にこちらを進呈したいと思います。」


そう言って箱みたいなアイテムを手渡された。アイテム名は所持者にしか見えないようになっているらしく、レジェンドプレイヤー専用ツールと記載されている。


「そちら、詳細については後ほど、待機室の方で説明させていただきます。それではこれにて第9回ファイト・ザ・オンラインカップ、エキシビションマッチまで含めた全てを終了いたします。皆様本日はお集まりいただきありがとうございました。そして新たにレジェンドプレイヤーとして立つパンドラ選手に大きな拍手を!」


会場中から拍手が聞こえてくる。とりあえず全方向に手を振ってファンサをしておく。女性を装っている以上あまりにもインキャ男子高校生ムーブをかまし続けるとバレる可能性がある。多少偽りでも装わないとな。

その後、待機室に戻され、司会の人と、もう1人おじさんが入ってきた。


「パンドラ様、私はファイト・ザ・オンライン運営局の黒木翔といいます。以後お見知り置きを。」


「パンドラです。よろしくお願いします。」


「まずは、優勝、そしてエキシビションマッチの勝利おめでとうございます。現在キキョウさんには別のものが対応していますので、この話が終わったら、こちらにお呼びしますね。それで、まずは先ほどお渡ししたツールについてお教えします。あのツールは運営局管理のものになっており、レジェンドプレイヤーの称号を持つプレイヤーにしか扱えないようになっています。あちらのツールを開くことで運営局とのチャットに加え、運営関連の連絡を行うことができるようになります。必要な機能があれば随時追加しますし、実装予定の要素などについてお試しいただいてご意見をいただくこともあると思います。もちろんその場合には報酬をお渡しします。常に連絡は半月前までには行いますので、週に1度くらい連絡の確認をお願いいたします。ユートピアオンラインの方での互換性もありますので、一目に当たりさえしなければそちらでご確認いただいても大丈夫です。」


「わかりました。ありがとうございます。」


「そして、他にもお伝えすることがございまして、まずはこちらをご覧ください。」


渡された名簿を見ると、大手企業や、そこまで大きくないもののゲームのプロチームに力を入れている企業の名前が書かれていた。


「そちらに書かれている企業のプロチームスカウトの方々からスカウトを伺っています。今回の大会を観覧していてスカウトをしなかったのは株式会社FASTGAMES様のみになります。パンドラ様の希望する企業様とご連絡を取れるよう手配できますがいかがいたしますか?」


「すみませんが、どこも受ける気はありません。もしプロになるなら、私はFASTGAMESさん以外考えていませんので。」


「そうなのですか?あまりこういうことを言うと企業様に失礼なので言いたくはないのですが、FASTGAMES様よりも大きな企業はたくさんありますよね?どうしてFASTGAMES様にこだわるんですか?」


「特に理由はないですよ。まぁ、あったとしても誰にも言いませんけどね。」


「そうですか。それなら深掘りはしません。しかし、FASTGAMES様はおそらく他の企業様との競合に勝てないと判断して、お声がけなさらなかったのではないかと思うのですが。」


「それは大丈夫です。リアルの方でFASTGAMESさんの関係者の方と繋がりがありますので。」


「そうですか。それでは今回スカウトしてくださった企業様方にはお断りの旨を伝えるメールをしておきますね。」


FASTGAMESにはキキョウが所属する予定のチームがある。それに加えて、プロチームにはかなり力を入れていて、他の企業を見てもレベルはトップクラスに高いし待遇も他の平均くらいは期待できる。キキョウの紹介ということで今回の大会の結果次第でプロ契約の面談を行うという連絡を受けている。おそらく今日アウトしたら連絡が来ているだろう。


「それではひととおりお伝えすることはお伝えできましたので、これで失礼いたします。ログアウトなさいますか?それならリスポーン地点を町の宿に設定しておきますが。」


「お願いします。あと、キキョウがまだアウトしていないならユーオンに来るよう伝えてもらえないですか?向こうで仲間が待っているので。」


「かしこまりました。それではこちらでログアウトと、リスポーン地点の更新をしておきますね。」


そう声をかけられて俺はログアウトされた。かなりいろんな話を聞いたが、ユーオンに入る前にメールの確認だけしておこう。

大会が終わってから2件きてるな。1件は先生だな。ギルドで俺のリアルの連絡先を知ってるの先生だけだしね。代表しておめでとうメールって感じかな?


「未空、ファザオンカップ優勝おめでとう!みんなで待ってるから、終わり次第来れそうだったらユーオンにインしてくれるか?無理そうだったらメールでいいから連絡をしてくれ。」


もちろん行くつもりだし、連絡はいいかな。もう一件は予想通りだな。「FASTGAMESスカウト担当」からのメールだ。キキョウからアドレスを事前に伝えてもらっていたのだ。


「人見未空様、この度は第9回ファイト・ザ・オンラインカップ優勝おめでとうございます。エキシビションマッチも拝見させていただきましたが、感激いたしました。そのプレイヤースキルに身惚れてしまい、スカウトのことを忘れそうになるほどでした。つきましては、事前にお約束していた通り面談を行いたいのですが、ご都合の良い日時をご連絡いただけると幸いです。場所は未空様のご住所を拝見したところ、本社から少し距離がありますので、こちらから出向きます。当日、駅前などで合流して、どこかでお話ししましょう。私は恭平くんと顔見知りなので当日は恭平くんにもきてもらえるよう時間を調整して、連絡をお願いします。希望日時の半月前までに連絡をくだされば、こちらで予定を合わせます。このメールを読まれましたらなんでもいいので、返信をお願いいたします。スカウト担当 柿本龍弥」


だそうだ。とりあえず何か返信しとくか。


「ご連絡ありがとうございます。恭平と話し合って日時を決めますので最大で1週間ほどお時間をいただくかもしれません。面談よろしくお願いいたします。 人見未空」


こんな感じでいいかな。送信っと。

それじゃみんなの待ってるユートピアオンラインに行こうか!

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