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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第1章 ユートピアオンライン1

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第68話 ギルド『完璧』

密談が終わり、キキョウをすぐに呼び戻した。


「情報は仕入れられたか?」


「こういう形でもらったんだけど、一応中身の確認を一緒にしたいと思って。ある程度、ここの情報はキキョウも集めてたよね?」


「そうだな。ゲルマは呼ばなくていいか?」


「先生はいいかな。他のギルドの情報に詳しいのはゲルマなんだし。」


「そうか。それじゃ完璧(パーフェクト)の情報確認と行こうか。」


「今ユーオン内で一番大きい勢力だね。」


「この情報でいくと、ギルドマスターの名前はパルフ。職業はレア職の完璧な騎士(パーフェクトナイト)。ギルド名の由来もそれらしい。レベルやスキルまではわからないものの、スキルと剣技、戦略全てを使いこなし、完璧な戦いを好む。ただし、完璧でなくなった場合の臨機応変さも持ち合わせており、ユーオン内でもトップクラスのプレイヤーと言える。ギルマスに関してはこんなもんだな。幹部は相当な人数がいるらしいが、その中でもパルフに近いものは3人だけらしい。もともとパルフのパーティーメンバーでギルドシステムの発表前から集団を組んでギルドを名乗っていて、元から大規模な集団にはなっていたみたいだな。」


「それでゲーム始めた頃にギルド勧誘に気をつけろって言ってたんだ。」


「そうだな。それなりの数の集団がギルドを名乗っていたし。で、現在のギルド完璧(パーフェクト)の最上位幹部の3人の名前が、ランド、マルクル、ネイだ。おれもランドとマルクルとは面識がある、2人とも相当な実力者だ。そもそものプレイヤースキルもそれなりに高い。まぁ、プロレベルとはいかないが。」


「そっか。それで、その3人の情報も載ってるんでしょ?」


「もちろんんだ。まず、ランド。こいつは写真見て貰えばわかるんだが、ものすごく筋肉質な感じで戦士って感じの見た目をしているんだが、実際は魔法使いだ。見た目通り近接戦もできる。ステ振りをどうしてるのか不明だったんだが、ここの情報によると、スキルでカバーしているらしい。そのスキルが、{魔武反転}。魔法関連のステータスと物理関連のステータスを入れ替えるらしい。魔法攻撃が物理攻撃になることで、それをカバーしたらしい。」


「それは厄介だね。」


「次にマルクル。奴は一応職業僧侶だ。」


「一応って?」


「やることが残虐なんだよ。アンデッドや悪魔に対してならそのまま神聖魔法で圧倒できる。僧侶なんだからそのくらいは当たり前だな。だが、あいつはスキル{魔に堕ちたもの}の効果で、神聖魔法の性質を魔に転換してプレイヤーキルをしていたんだ。プレイヤーキルのペナルティは重いはずなんだが、あいつの場合、神聖魔法が元になっていることで、性質を転換すると呪い扱いになるらしく、呪いっていうのはかけたプレイヤーに対してPKの罰則が適応されない様になっているんだよ。だから即死なんかの効果でもPK扱いにならないらしい。俺が知ってる情報とイグザミナの情報はほとんど同じだな。」


「そっか。それは良くないね。PKを好むとなると狙われるだろうし気をつけないと。」


「そうだな。最近の発言ではお前に固執している様な発言もあるらしいから警戒はしたほうがいいだろうな。それで3人目ネイ。こいつは俺も聞いたことがないが、今言った4人の中では唯一の女性プレイヤーだそうだ。こいつがいちばんの曲者だな。職業は一応ナイトらしいんだが、問題はそのプレイヤースキルとスキルによる手数の多さ。まず、彼女のメイン武器は槍、サブウェポンとして、ナイフ、弓、両手剣、短剣、斧、鞭、大槌、鎖、モーニングスターを扱うらしい。しかもそれらに関するスキルをそれぞれ最低一つは持っているらしい。他にも武器を扱える可能性があり、最も情報が不足しているとも言えるプレイヤーだな。」


「相当厄介だね。近接が得意な職業にはモーニングスターや弓、鎖、鞭で優位に立ち回り、魔法や、遠隔攻撃手段を持つ相手には今言ったもので牽制しつつ距離を詰めて近接を仕掛けることもできる。」


モーニングスターはゲームやアニメによって表現が大きく異なるが、ユーオンでは専用のスキルを強化することで10m先まで攻撃することができる。威力が大きい分、命中性能に乏しいが、相手からしたら十分な脅威だ。回避しなければかなりのダメージを負ってしまう。これで攻撃しながら接近されてしまうと、反撃や逃亡の隙などないに等しいだろう。

鎖も同様に厄介だ。こちらも射程は10m、攻撃力が皆無に等しい代わりに超絶的なコントローつ性能を持つ。もちろんそれなりの鍛錬は必要だし、扱うのには専用のスキルが必要だ。

相手の剣に巻きつけて攻撃を封じたり、足に絡ませて行動の自由を奪うことだってできる。行動の阻害に関しては圧倒的な力を持つ。

中距離においては鞭、モーニングスター、鎖が、長距離は弓がカバーしてくれる。残りは近接だが、それもそれぞれの武器が相手に合わせて変えることで強く出ることができる。

これは確かにこれまで戦ってきたどんな相手よりも厄介かもしれない。もちろんエクストラやユニーク以外での話だけど。

デュラハンの方がまだ楽な気がするほどに面倒な力だな。おそらく中身はプロだろうな。


「他の3人はともかくネイはプロと見るべきだね。」


「俺も同意見だ。」

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