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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第1章 ユートピアオンライン1

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第58話 意外なゲーマーたち

俺が集合場所に行くと3人はすでに集まっていた。


「ハンスです。職業は僧侶、回復魔法と支援魔法が使えます。」


「私はユイユイ!火魔法が得意な魔法使いです!」


「僕はレントル。風の弓使いです。」


「みんな嫌じゃなかったら敬語はなしでいいからね。と言うか、一応それがルールの一つにはなってるんだけど、強制する気はないから、どっちでも楽な感じでいからね」


「はーい!」


「はい」


「わかりました。」


わかりやすいね。ユイユイは活発な少女って感じで、弟のレントルは割と真面目そう。で、ハンスは穏やかな感じかな。レントルとハンスはこのギルドでも初の敬語キャラだね。


「それじゃ案内するけど、ここから皆んなを守りながらだから1時間くらいかかるかな。」


「1時間ですか?僕たち全員自力でイロアまで来たんですが」


「AGIが高ければもっと速く着くんだけどね。ハンスとユイユイは特にAGI重視のステータスじゃないでしょ?」


「そうですね。私は魔法系のステータスに重きを置いてますし、ユイユイも同じでしょう。」


「そうだよー。私は魔法威力高めのステータスだよ。」


「そうでしょ。それで、モンスターの対処とかは各々してもらうけど、もしもの時は私が戦うからね。ギルドホームまで行くのにボスモンスターと戦ったりはしないから安心してね。」


そう言って40分ほどでディクティオンの入り口まで来た。その間も話を聞いていたのだが、ハンスはもともとゲーム好きで最近は離れていたのだが話題になっているユーオンを見て、やりたくなったらしい。

ユイユイとレントルはやはり小学生だったらしく、お小遣いがたまって買ったため、初期の頃はプレイできなかったらしい。クラスでもその話でもちきりとのことだ。


「私たちのギルドは人数が少なくて特定されやすいからあんまりうちに所属していることを言わない様にね。あと、ギルド内で決まったことを言いふらさない様にね。」


「分かってるよー。でも、みんなゲーム内のアバターとプレイヤーネームは共有してるから、多分もうバレてるんじゃないかな。まだ所属ギルドに関しては言ってないけど。」


「そうだねお姉ちゃん。僕もギルドについては言ってないけど、ゲーム内のアバターと名前は共有したよ。お姉ちゃんの名前もデータベースにあったし。」


「今時の小学生ってすごいね。それにクラス内のデータベースに名前があるってことは2人は双子?」


「はい。二卵性ですが。」


「私たち2人が集まればチョーサイキョーなんだから。」


「これも本当です。お姉ちゃんは見ての通り明るく、コミュニケーションが得意です。それに対して僕は分析と脳の回転の速さが自慢です。自画自賛だとは思いますが、実際、2年前MMOの大会で僕たちが立ち上げたギルドが優勝してますし。規模もかなり大きかったですよ。」


「そうなんだ。この前紹介したキキョウって人もゲームに関してはすごいからね。」


「そうなんですか?確かにどこかで名前を聞いたことがある気はするんですが。」


「僕は知らないですね。この間会った時の感想としてはすごく優しそうなお兄さんと言った感じでしたけど。」


「あぁ、そうだ先に言っとこうかな。キキョウに関しては装備がガラッと変わって今は顔も見えない鎧着てるからちょっと威圧感あるかも。」


「そうなんだー。あのお兄さんすごく優しそうでいい人だよねー。」


「それで、キキョウさんは何かゲームで結果を残したりしているんですか?レントルくんの話しの後に言うってことはそう言うことでしょう」


「うん。『ファイト・ザ・オンライン』ってゲーム知ってる?」


「はい。今でもサービスが続いていて大会も定期的に開催されているゲームですよね。」


「そう。あれって一回優勝したら殿堂入り扱いで、基本的に大会への参加ができなくなるでしょ?」


「そんなシステムでしたね。あの大会で優勝するのって至難の業ですけどね。第1回に関しては圧倒的なプレイヤースキルでの優勝者が出ましたが、その葉と特筆する様な人は出てきていませんしね。」


「ちなみにその時の優勝者の名前知ってる?」


「私は知らないですね。」


「僕はパンドラさんの言いたいことわかったよ。」


「お、知ってるんだレントル。」


「私も知ってるよー。確かその時の優勝者の名前ってキキョウさんでしょ?」


「え?」


「だからキキョウさんだって。」


「マジですか?」


「うん。マジ。キキョウはあの大会で優勝してるんだよ。もちろんこのゲームでもプレイヤースキルは高いし、ユニークプレイヤーを除けば最上位だと思うよ。バフがかかってなければ私の速度にも反応できるみたいだし。」


「それはすごいですね。パンドラさんといえば超高速での戦いが得意だと聞いていましたし。」


「そうだね。今でもその戦い方が中心かな。おっと、話してるうちに見えてきたよ。」


「えー、どこどこー?」


「ちょっと先に洞窟が見えるでしょ?あの洞窟の最深部、一番奥の部分が私たちのギルドホームだよ。洞窟の中といっても日光が入らないだけで、意外と快適だから安心して。もちろん個室も用意できるから。」

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