表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/290

第4話 進化と予告テロ

さぁ、今日で4日目だ。ようやく進化も終わってログインできるようになったんだ。張り切っていくぞ!

とりあえず進化で何が変化したのかの確認だけしておくか。

UniquePlayerNo.1パンドラ Lv1

種族:グレートミミック

スキル:《不壊》《毒霧》

HP(体力)   30

MP(魔力)   0

STR(筋力)   0 

VIT(防御力)  0

INT(魔法攻撃力)0

RST(抵抗力)  0

AGI(素早さ)  390

DEX(器用さ)  600

LCK(運)    300

SPステータスポイント1500


種族以外変わってないか?いや、レベルが1になっている。つまり、進化していけばしていくほど俺はSPを大量に獲得して強くなれるってことか。グレートミミックの上にはアークミミック、エルダーミミック、パンドラがある。つまり、あと3種分強くなれるんだ。それに状況的にSPを1500集めることが進化の条件になっている。今の俺のカウンターは0の扱いになってると考えるのが自然か。ここから1500集める必要がある。おそらくだが、今ある分を使用してしまっても問題ないはずだ。

だが、これは憶測にすぎない。とりあえず30だけ使って様子を見よう。あと、1500集めるのが条件ってことはレベルを50上昇させる必要があるってことだよな。それってつまり、レベル99の時にちょうど1500になるようにすればさらに多くのSPをもらえるってことでいいんだよな?

今回は万が一に備えて98で1500になるように調整する。引き継いだ分も計算に入れられていたら99の時に進化が発生するはずだ。

今日は金曜日、明日は学校も休みだ。徹夜してレベル上げしてやる!とりあえず今ある分から30をDEXに振る。HPに振る必要はないし、今はDEX優先だな。なんにせよ最終形態のパンドラになるまではステ振りは保留だな。

それからは地獄のような日々だった。第1回イベントが行われるまでの期間が1週間。そこまでの目標が種族をパンドラまで進化させること。もちろん1レベル上げるのに必要な経験値量はどんどん増えていくわけでものすごく時間がかかった。

結局1週間ではエルダーミミックのレベル43が限界だった。アークミミックまではまだましだった。何とかレベルを上げることができる。でも、アークミミックになったとたんレベルが全然上がらない。もうあきらめてレベル51でパンドラに進化してしまうことにした。現在時刻が22:00。今日は金曜日でイベントは明日土曜日の19:00から始まる。つまりそれまでに進化を終えないといけない。これまでのペースでは到底無理だ。

ただ、恭平に聞いた情報だと、経験値効率のおいしい新エリアが見つかったらしい。今のところモンスターが強すぎて人もそこまで多くないって言ってたし、行ってみるか。

そこの名前は修練の横穴。その名の通り鍛えるのに最適なモンスターがたくさんいるらしい。中には1体倒すだけで経験値を数万落とすような奴もいるらしい。できるだけ人が減ったであろう時間に行くか。{毒霧}使うしかないんだし。逆に掲示板か何かで宣言してから行ってもいいな。そしたら少しは無害アピできるかもだし。SNSでも呟いておこう。誰かに届くかも。もちろん専用の捨て垢を作るが。

いったんログアウトしてSNSで「23:30から修練の横穴で{毒霧}を使います。俺はユニークプレイヤーです。」

と投稿し、掲示板に顔を出した。俺についていろいろと考察が上がっていた。ユーオンのすべての掲示板にさっと書き込むか。全部文面は同じにしておこう。

「皆さんこんばんは。ユニークプレイヤーです。23:30より修練の横穴で{毒霧}によるモンスターの虐殺、経験値集めを行います。地数かないようお気を付けください。ログイン中で修練の横穴付近にいるプレイヤーのご友人等いましたらメール等の機能で伝達していただけると幸いです。それでは第1回イベントでお会いしましょう。」

これをユーオン関連の掲示板に書き込みまくった。少しでもプレイヤーと敵対したくない感を出しておかないと。ただでさえ自分のために一つのエリアを一時的に占領するって言ってるんだから。

まぁ、巻き込まれる人がいたら仕方ないよね。自分からそんなわけないとか息巻いてくる馬鹿がいるかもだけど、それは仕方ないかな。

時間的にあと1時間くらいあるし、回想レベリングの続きをしとくか。

1時間の回想レベリング後のレベルはなんと43レベル。1レベルも上がらなかった。さすがにひどすぎる。だって1時間で0ってさすがにひどい。まぁ、今日でレベル上げきれればいいけど。

23:30ちょうどだ。俺はすでに修練の横穴に来ている。エリア自体は入り組んではいるがそこまで広くはない。道が細いからか距離的なことを言うとそこそこある。まぁ、{毒霧}の最大範囲なら十分覆えるか。レベリング前の予想通りで今の俺のステータスはなかなかに高い。今の俺なら余裕で全体を覆えるな。SPが2850入る計算だったのでMP・STR・VIT・INT・RST・AGIの6つは500に統一。DEXには追加で振らず630、HPも同様で30。残りをLCKに振り540。HP以外全体的にバランスがいいように設定した。HPに関してはアイテムで上限を開放するものもあるし優先度はかなり低い。

まぁDEX630なんて化け物な数値があれば十分だろ。範囲の指定は洞窟全体。


「スキル{毒霧}」


1分半後…………

経験値が大量だ!巻き込まれたプレイヤーは2人か。思っていた数倍少なかったな。もっと野次馬が群がってきてるかと思ってた。モンスターは多すぎてわからん。経験値も桁数が多くて数える気にならない。

そんなことを考えていると、俺の意識は暗闇に飲まれて気が付くとベッドの上だった。

つまりレベル51に達したということだ。これでイベント開始までに進化が終わればイベントに参加できる。イベントの参加資格はイベント開始時間にログインしているプレイヤー。参加の可否に関しても自由だ。

ログインさえしていれば大丈夫なんだ。頼むから間に合ってくれよ!あんまり時間なかった時のためにステ振り考えとかないとな。

まずは人型の場合。この場合、人間プレイヤーのいる街に行くことができることを指している。HPに振る必要はなく、人間に擬態するなら魔法より物理戦闘よりにした方がいい。AGIが高いし、AGIとSTRを中心にしたビルドが理想的か。武器はまぁ、双剣だよな。俺器用だし、いい感じに使いこなせるはず。それにかっこいいしな。防御に振ってタンク系にすることもできるけど、人型ならやっぱり自分のやりたいようにしよう。

怖いのは姿かたちが変わらなかった時だ。これまでの進化では宝箱の見た目が変わるだけでほとんど変化がなかった。今回もそうだった場合、上限解放アイテムを買えない以上HPに振る必要が出てくる。HPに振る以上タンク系のビルドを考える方が賢明だろうな。防御系のステータスを集めにとってスキル効果とDEX、LCKで戦っていく。そんな感じかな。

どちらにせよ、臨機応変にだな。モンスターの素材は自動的に保管されてるみたいだし、それを売って装備とか買えそうだな。イベントまでにそれくらいの時間があればいいけど。とにかく今はできることないんだし、寝れるときに寝ておくか。


9時間後


よく寝たな。9時間も寝たの久々かもな。学校の課題も終わってるから今日は思う存分ゲームができる!まぁ、まだログインできないらしいんだけど。AIサービスとやらで進化が完了したら自動で携帯に通知が入るようになった。まだ通知が来ていないことを考えると進化は完了していない。


ピロン


終わったか?いや、恭平からだな。なんだ?


「今日はついにイベントだな。提案なんだが一緒に参加しないか?2人までならパーティ組んでいいんだろ?それなら組んだ方が得じゃねぇか。一緒にやろうぜ。今電話していいか?」


なるほど。まぁ人型かもだし、一緒に参加するっていうのは良いけど、人型じゃなかった時がな。まぁ、恭弥にはユニークプレイヤーについて話しとくか。

返信してすぐに電話がかかってきた。


「イベント一緒に参加でいいか?」


「ちょっと待ってもらっていいか?少し話したいことがあるんだ。」


「どうした?神妙な感じだな。」


「あぁ。ユニークプレイヤーっているじゃん。」


「いるな」


「あれ俺なんだよ。」


「まじで⁉そりゃイベントも参加しづらいな。魔物の姿なんだろ?」


「あぁ。先に言っとくが毒霧事件はわざとじゃないからな。」


「だろうな。うっかりとかそんな感じだろ?それで、どうするんだ。」


「今、種族進化に入ってて、終わってからじゃないと分からないけど、人型になれるかもしれん。そしたらお前と参加するよ。そうじゃなかったら一人で参加かな。一般プレイヤーに負けないくらいには強くなったから。」


「そっか。人型だといいな。」


「そうだな。もしわかったらすぐに連絡するから待っててくれないか?」


「オッケー。ログインせずに待っとくから、できるだけ早くお願いな。」


「おぅ。進化終わり次第、見てくるよ。」


「それじゃまたあとでな。」


「またあとで。」


ガチャ ピロン

電話切ると同時に通知か。今度は何だ?


「進化完了のお知らせ」


キター!ナイスタイミング過ぎる。今すぐにログインするっきゃないでしょ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 全ての作品と更新に感謝を込めて、この話数分を既読しました、ご縁がありましたらまた会いましょう。(意訳◇更新ありがとな、また読みに来たぜ、じゃあな!)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ