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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第299話 無法な神

「説明してもらいましょうか?」


真蛇を倒して1時間後、ギルドホームに戻った俺とユズハはネイの前で正座をさせられていた。もちろんロキの姿で。


「と、いいますと・・・?」


「とぼけないで。何でエンシェントモンスター討伐に行ってんのよ!せめて事前に言っといてもらえない?」


「それはごめん。」


「パンドラさんは悪くないんです。私が無理言っちゃって・・・」


「ユズハちゃんもユズハちゃんだけどそれに付き合ったこいつもこいつだから。どうせユズハちゃんに良い顔しようとか思ってたんでしょ?ただでさえメンバー増えてゲルマの負担も増えてるっていうのに勝手な行動はやめてよね。ほかのギルドからの連絡はゲルマが全部絶ってくれたからよかったけど・・・」


「先生には感謝してもしきれないね。収穫がなかったわけじゃないから許してよ。」


「具体的に聞いてもいい?」


「許してくれることを確約してくれるなら。」


「まぁいいわ。結果的に死なずに戻ってきてくれたわけだし。ユズハちゃんも今後こいつが何か変なこと言い始めたら私に行ってね。」


「はい!」


「そこ元気に返事するところ?まぁ、いいや。それじゃまずはユズハ、あれ見せてあげて。」


ギルドに帰ってくる前に各種スキルの確認をしておいた。今からはそれのお披露目だ。


「スキル{陽炎}」


「なに?何も起こってないように見えるけど・・・これなんなの?」


「まぁ、見てれば分かるって。」


本来{陽炎}は3分が経過するか、使用者以外の人物に認識されることでスキル効果が消失する。人物でなければならなかったことで真蛇には3分間フルで効果があったみたいだ。


「痛っ!」


ネイの隣にいたキキョウの腕を背後からユズハがナイフで切りつけた。俺も見えてはいなかったし、気配も感じれない。


「何が起きたの⁉」


「今のがスキル{陽炎}今回のエンシェントモンスターと戦ったすべてのプレイヤーに付与されるスキル。人間に認識されるか3分経過するまでの間他者のヘイトをその場に残すスキル。プレイヤーには使用者がそこにいるように映るみたいだね。」


「強すぎない?」


「まだあるよ。1つはパッシブでアンデッド特攻みたいなのなんだけど、もう1つ。スキル{技神}」


「ちょっと待って!神化じゃないの?」


「その通り。神術スキルだよ。{技能簒奪}対象:ネイ{長剣術}」


「何?」


「ネイ、スキル一覧確認してみて。」


「え?{長剣術}が消えてる。」


「これが{技神}の1つ目の力。対象から確率でスキルを奪うことができる。確率は種族によって左右されて、人間の血が絡んでいない種族からであれば75%、人間からは99%、人間と何かしらの混血の種族は45%って感じかな。細かいブレはあるけど。」


{技神}の簒奪の詳細はこうだ。確率はさっき言った通り、モンスターなどプレイヤー以外のものからスキルを奪った場合、そのスキルは永遠に戻ることがない。プレイヤーから奪った場合、強制的に10分のクールタイムが発生し、元のスキル所持者は1時間後にそのスキルを再び獲得する。それまでの間に再び獲得していた場合は何も起こらない。プレイヤー以外に使用した場合は失敗するとペナルティが発生する。ペナルティの内容は1時間のクールタイムに加えスキルに関するランダムな代償を支払わされる。

あとは、神術スキルの簒奪は不可能といったくらいだろうか。

おおよその説明をネイにし終えるとネイが口を開いた。


「無法過ぎない?」


「神術スキルだからね。」


「とはいえでしょ!元の所持者が再び獲得するだけってことはあなたの手元には残ったまんまなんでしょ?」


「そうだよ。」


「強すぎるでしょ!」


「まだ驚くのは早いよ。{技神}にはまだあと3つの権能があるんだから。」


「まだあるの!?それだけつよいのに?」


「うん。1つはスキル発動状態でスキルを所持したものを視認するとその種族名、個体名、スキル詳細が見える。」


「強いわね。さっきのが強烈すぎてそのくらいじゃ驚かないけど。」


「2つ目はスキルを合成するスキル。」


「と、いううと?」


「キキョウも気になる?」


「そりゃ気になるだろ!」


「そのままだよ。{技能合成}同系統のスキルを合成して強化できるっていうもの。」


「系統?」


「うん。隠し要素でスキルには系統が割り振られてるんだって。それを参考に合成できるってスキル。もちろんこれに伴ってスキルの系統についても知ることができてるよ。」


「なるほどね。スキル強化もできると。対人で強いスキルの簒奪に強力なスキルを獲得し放題ってことでしょ?」


「まぁ、そうなるね。」


「強すぎるし、まだあるんでしょ?」


「もちろん。最後の権能は{技能譲渡}」


「ちょっと待って。名前からしてまさか・・・」


「そのまさかだね。私の持つスキルを同じパーティーもしくはギルドに所属しているプレイヤーに譲渡することができる。譲渡だから私の手元からは消えちゃうけどね。譲渡されたスキルは簒奪不可で{技能合成}で合成したスキルは{技神}を持つプレイヤー以外3つの所持上限があるね。簒奪不可な代わり、所持者が同意すればスキルの削除もできるみたい。」


「思ってたより無法だわ。」


「だな。ここまで無法だとゲームバランス崩壊どころじゃないだろ。」


「ってことで、しばらく2人ともホームにいてね。あと、リンもあとで呼ぼうかな。」


「何をするつもり?」


「ちょっと遊ぼうかなって思ってね。ユズハも一緒にね。」



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