表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

300/348

第298話 簒奪と怨霊

『習得条件を達成しました。スキル{技神(ぎしん)}を獲得しました。』


{技神}なんだそれ?なぜ今獲得した?それに神化じゃなくて神の名を持つってことは神術か?わからんことばっかりだが今はこれに賭けるしかない!


「スキル{技神}!」


何が起こった?俺の姿が変わったり、真蛇に変化はないように見える。となると俺に何かしらパッシブで効果が付与でもされたのか?真蛇を相手しながら考えてる暇なんてないぞ!スキル効果の確認だってできないし。そもそも何がトリガーで獲得したんだよ!ただでさえ情報も多いし考えること多いのにこれ以上混乱させないでくれ!せめてこの状況を打開する手段になってくれればいいが・・・

なんだ?真蛇の上に文字が表示されている。


『個体名:なし 種族名:真蛇 スキル{時空間操作}{極限再生}{古の肉体}{肉体強化}{古魔術}

簒奪可能(さんだつかのう)


個体名に種族名、スキルまで見えるみたいだな。それに簒奪可能?まさかスキルを奪えるというのか?せめてスキル獲得時に受けれる説明を見たいところだが・・・仕方ないか。


「ユズハ!20秒だけ結界なしで耐えて!」


俺は分身体に真蛇へ攻撃を仕掛けるよう指示を出した。それとほぼ同時に{陽炎}の効果が切れ、ヘイトが分身体へと向かう。俺のステータスほぼそのままだ。{時空間操作}によるものと思われるフレーム分割が飛んでこなければ耐えれるだろう。

そんなことを考えている暇はない。今はスキル確認だ!


『スキル{技神}(スキル)を極めた者がたどり着く境地。プレイヤー以外のすべての生物・無生物のスキルを無条件に簒奪挑戦可能。内包スキル{技能簒奪(ぎのうさんだつ)}簒奪対象の個体名(なしとなっている場合は種族名)と対象に取るスキルを指定することでそのスキルを簒奪することができる。』


最低限は読めた。もうちょっと書いてあるみたいだったけど、そもそもこのゲームのスキル説明は全部が記されているわけではない。これ以上は今読んでも無駄だろう。


「{技能簒奪}対象:真蛇{極限再生}」


『簒奪成功。真蛇よりスキル{極限再生}を簒奪しました。』


うまくいったみたいだな。奪ったスキルの詳細は後だ。これで再生能力はなくなった。理論上の討伐が可能となったわけだ。

スキルのクールタイムはどうなってる?もう把握できるほどの脳のリソースは残ってないぞ!

クールタイム一覧を表示すると戦闘で使えそうなスキルはたいていがクールターム中だ。厳しい戦いになりそうだな。分身体に指示を出しユズハの結界維持を手伝わせる。


「パンドラさん!今クールタイム表示の中に今さっき使ったスキルなかったんじゃない?」


!本当だ。まさかあのスキルクールタイムがないというのか?


「{技能簒奪}対象:真蛇{時空間操作}」


『簒奪成功。真蛇よりスキル{時空間操作}を簒奪しました。』


いけるな!失敗の可能性があろうと無限に使えるなら使い得だ!


「{技能簒奪}対象:真蛇{古の肉体}」


『簒奪成功。真蛇よりスキル{古の肉体}を簒奪しました。』


「{技能簒奪}対象:真蛇{肉体強化}」


『簒奪失敗。ペナルティとしてスキル獲得ログから1番新しいスキルが消失します。』


チッ、失敗したらクールタイム且つペナルティか。でも{肉体強化}{古魔術}以外のスキルは剥がせた!もう恐れるものはない!クールタイムは1時間あるっぽいし、倒してしまうか!

自分の力が失われていることに気が付いているみたいだが、もう遅い!


「スキル{時空間操作}」


なるほど。これはいいな。おそらくプレイヤーかそれ以外が使うかで効果が変わるんだろう。人間の認知機能には限界があるもんな。おおよそのスキル効果としては対象に取ったプレイヤー以外の生物の時間を停止させるといった感じだな。進む速さの違う別の時空間から殴っているようなものだ。効果時間は短いが俺の速度があれば十分すぎる時間だ!


ピキッ


真蛇の体にひびが入る。それでも攻撃の手を休めない!{時空間操作}の効果が切れようと俺の攻撃を喰らい続けている真蛇に反撃の余裕なんてものはない。


ギィァァァァ


声にもならないような、表現できないような叫び声を上げながら地面に倒れ伏す真蛇。その体はもうほとんど崩壊している。そして


パリィィン


ガラスのように粉々に割れてしまった。倒したってことでいいんだよな?


『エンシェントモンスター討伐のお知らせ。




12月4日23時18分に「怨霊の間」のエンシェントモンスター『怨霊(スピリット)』に分類される5体のエンシェントモンスター【泥眼】【橋姫】【生成】【般若】【真蛇】の討伐を確認しました。討伐者プレイヤーネームはパンドラ、ロキ、ユズハ 以上3名です。




怨霊(スピリット)【真蛇】の討伐に伴い、新エリア「怨霊の間」が解放されました。』


俺とユズハは目を見合わせ


「「やったー!」」


きれいなハイタッチを交わした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ