第274話 秘宝の管理者
第6回イベントに関しては大まかには最初に話した内容で決定した。そして数人が席を外し、残ったメンバーで次の議題に移る。
「で、俺たちは何で残されたんだ?」
ここに残ったメンバーは俺、キキョウ、先生、ネイ、リン、ヴァル、ミルナの7人だ。
「ここに残ってもらったメンバーにはちょっと他にも話しときたいことがあってね。ここにいるメンバーはほぼ毎日ユーオンにいるじゃん?ユイユイたちもいるけどさすがにあの2人に任せるには少し不安な案件でさ。」
「確かに毎日いるメンバーだな。俺たちは時々いないが、他のメンバーは来てない火を見つける方が難しいレベルだ。」
「でしょ?で、キキョウとネイ、先生にはもう話してあるんだけど、今日話したいのはパンドラの秘宝に関してなんだよね?」
「なんだそれ?新しいアイテム化なんかか?」
ミルナも首をかしげている。リンはちゃんと確認していたのか何のことかわかっているようだ。
「ギルドについてちゃんとチェックしてないでしょ。ギルドについての詳細画面を開いてみて。」
「メンバー権限でいじれるもんなんてないだろ?」
「いいから。」
「わかったって。ん?確かにパンドラの秘宝って表記があるな。あぁ!例の武器屋の店名か!」
「ゲルマさんの武器を売ってるお店なんでしょ?」
「そ。それで、みんなに相談なんだけど、今のところトラブルも起きてないし、順調なんだけど、月に1回うちのメンバーが視察兼手伝いに行くことになってるんだよね。それで、NPCとの交流もしておいてほしいからここにいるメンバーで持ち回りにしたいなーって思ってて。ついでに店の管理者権限をみんなに持っておいてほしくて。」
「視察?それは1人でいかなきゃいけないのか?」
「いや、基本は2人にしようかな。先生は店の方のお金とかそっち関連の方の管理をしてもらってるからいてもらってるだけで、実際に持ち回るのは6人だね。」
「3か月に1回か。まぁ、それならいいが、組み合わせは?」
「それは今から。あと、急に無理になったりしたら私に連絡してくれたらすぐに引き受けるから。」
「それは助かる。まぁ、俺とミルナは確定として残りはどうするんだ?」
「私はみくねぇとがいい!」
「だよね。でもそれだと・・・」
「俺はこいつとは嫌なんだが。」
「こっちのセリフなんだけど。」
「こうなるんだよね。まぁ、NPCもいるし、人目のある場所で無駄なケンカはしないと信じてもうちょっと仲良くしてほしいし組み合わせはヴァルとミルナ、私とリン、で最後にキキョウとネイね。」
「本気で言ってる?最悪なんだけど。」
「まぁ、人前で喧嘩せずに普通に過ごす練習もしてもらわないと2人は特に今後外との交流が多いメンバーなんだから。」
「わかったよ。それで、組み合わせは決まったわけだが、何をすればいいんだ?」
「えっとね、まず前提としてメンバーが受け持つ日は開店時間を17時にする予定なんだけど、そこからちょっと長いんだけど夜の12時まで店番をしてほしいんだよね。もちろん交代で休憩とかしながら。」
「ちょっと待ってくれ。俺たちは早くても20時以降じゃないとは入れないぞ。」
「大丈夫。その間の時間は私がやっとくから。20時から閉店までをお願い。で、やることなんだけど、基本的には商品の販売とあとは売れた商品のデータ管理かな。商品のリストがあるからそのリストの数を変更しておくくらいだね。お金の管理とかは次の日NPCたちがしてくれるから。」
「それだけでいいならまぁ。」
「お客さん全然来ない感じだったら21時以降になったら閉めてもいいよ。一応私に連絡だけしてほしいかな。」
「また店番するときに確認するよ。」
「それで、店についてちょっと話しときたいから明日の夜にでもお邪魔しよっか。管理者の権限もその時に渡すよ。」




