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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第1章 ユートピアオンライン1

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第27話 レベリングと{反撃領域}

「ゲルマ、どう思う?」


「ユニークプロテクターだろ?ユニークウェポンの防具版なんだろうが、名前が気になるよな。」


「そうだよね。全知全能とされるゼウスの名を冠する装備となると相当な力を持っていそうだよね。」


「報酬についてはいったん置いといて、クリアすることに集中しよう。今の俺のDEXが1060だからあといくつだ?」


「2940だね。それを割る60だからあと49レベルだね。」


「つまり66レベルまで上げなきゃならないと。」


「そういうことだね。第2回イベントまでに行けそう?多分それまではクリア者でないと思うけど。」


「いや、できるだけ早く終わらせてしまおう。いつだれがクリアするかわからないしな。」


「そうだね。私も協力するよ。私が無理な時はキキョウが。」


「頼む。俺もできるだけ時間を作れるようにするよ。といっても次のイベントくらいまではリアルの方もそこまで忙しくないから時間は結構あると思うが。」


「そっか。そしたらどうしようか。どこかモンスターが大量にいてプレイヤーがいないところとかあったらいいんだけど。」


「どうしてだ?」


「前に中に入ってもらって移動したでしょ?」


「あぁ。」


「あの時に1回{毒霧}でモンスターを倒したんだけどさ、リザルトで確認したらゲルマにも経験値が入ってたんだよね。」


「つまり、通常パーティーメンバーでも経験値が入らない{毒霧}もお前の中に入っていれば経験値がもらえると。」


「多分一種のバグだけどそういうことだと思う。運営が対策する前に利用できるだけ利用しよう。」


「そうだな。隠しエリアとかになりそうだが、俺はよく知らんな。」


「私も。洞窟系のエリアは隠しエリアが多いみたいだけど、どこもボス戦のところが多いんだよね。だとしたら森のエリアだけど、ニュンペーの森は私が破壊しつくしたせいで今はニュンペーの森跡地になってしまったし。」


「森の跡地か。何かあるんじゃないか?いったことないんだろ?」


「そうだね。破壊後は行ってないね。行ってみようか。」


「そうしよう。」


「それじゃ私の中に入ってね。そんなに遠くないけど、あんまり時間かけたくないし。」


「わかったよ。ゲーム内でこんな移動手段をとることになるなんてな。」


「よく行きそうな場所は座標転移で登録しときなよ。」


「してるよ。それじゃ頼む。」


ゲルマを入れて駆けること10分。ニュンペーの森跡地に到着した。ニュンペーの森はもともと、出現モンスターのレベルは低いが、マップの難解さ、方向感覚の遮断のせいでかなり上級者向けのエリアという感じだったらしい。


「ゲルマ、ちょっと外には出せないからこのままでお願い。」


「なにかあったか?」


「いや、ここはヤバイ。相当強いプレイヤーじゃないと踏み入れることができないね。」


「どういうことだ?」


「まず、私が毒で破壊したのが原因なのか空気に毒属性が付与されてる。」


「空気に属性付与!?鬼畜すぎだろ。」


「で、見晴らしがいいから見える位置にモンスターがいるんだけど、数もレベルも次元がおかしい。いるのは毒を使うモンスターとアンデッドモンスターが中心なんだけど、ものすごい数いるし私がモンスターじゃなければ襲われてると思う。しかも全部がレベル50以上。ソロで来るなら毒耐性を付与した状態でレベル75以上って感じかな。」


「そりゃえぐいな。パンドラはいけるか?」


「私のステータスは実質レベル99だよ。甘く見られたら困るね。といってもモンスターが多すぎてプレイヤーがいるかわからないんだよね。だから腕を出して近くのモンスターを攻撃、襲ってくるようになった周囲のモンスターにカウンターで攻撃をしていくスタイルで行くね。」


そういいながら俺は中から腕を出し武器を構える。できるだけ蓋は開かないようにするが、ゲルマは嫌でも外が見えてしまう。


「うわぁ。えぐいな。」


「箱の中にいる限りは私の属性が付与されて状態異常が無効になるから多分大丈夫。」


「わかった。頼むぞ。」


まずは一番近い位置にいたアンデッドナイトから。首を狙って切り落とす。アンデッドナイトを倒したことで周囲のモンスターのヘイトが俺に集中する。全く動かないことが条件の{不壊}に頼ることもできない。けど、俺だって何も成長していないわけじゃないんだぞ。


「スキル{反撃領域(カウンターエリア)}」


俺の周囲の視認可能な領域が展開される。この新スキル{反撃領域(カウンターエリア)}は町で購入したスキルで、5分間領域内から移動できなくなる代わりに半径1メートルの範囲に視認できる領域を展開する。そしてその領域内ではAGIが無限まで上昇、動体視力もものすごく上昇する。正確に言うと、ゲームにおける1フレームごとに動くことができるようになる。しかもその1フレームの中でAGI無限を発揮できるので移動する場合理論上どんな相手にも1フレームで攻撃を当てることができる。敵がひっきりなしに攻撃してくる場合実際の戦闘時間は5分でも体感時間では1時間以上が経過する。敵が領域内にいない限り、1フレーム単位での知覚は発生しないので体感時間も普通である。

こんな感じだ。このAGI無限というのは腕の速度にも適応される。俺とはとても相性がいい。ようやく慣れてきたからか、腕を1mくらは伸ばしながら戦えるようになってきた。ほかのプレイヤーよりもリーチが長い。それに領域は半径1mだ。つまり腕を動かすだけですべての敵を切り伏せることができる!

さっそく2体!どんどん入ってくるな。こりゃ5分でもかなりの経験値を稼げるんじゃないか?っていうかこの近く速度の上昇ってゲルマにも適応されてるのかな?

まぁ、そんなことは良いか。今はモンスター討伐だな。まぁ、アンデッドナイトとポイズンスライムがほとんどで、ところどころほかのアンデッドが混じっている。ただ、ちょっと離れたところに明らかに厄介は奴が見えているんだよな。

どんなゲームでも強いモンスター、ゲームによってはアンデッドの最上位種や、ボスモンスターとして扱われるアンデッドの中でも上位種のモンスターだ。

黒馬に騎乗する全身を覆う漆黒のフルプレート、そしてその馬と主人その両方が異常な見た目だ。首を持たない。

ユーオン内でのアンデッドの最上位種の1体、デュラハンのお出ましだ!

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