表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

258/348

第257話 NPCのような何か

「サナ様の使いとしてドルドワロウ討伐の報酬をお届けに参りました。」


ギルドの扉を開くとそこにいたのは可愛らしいNPCだった。なんというか大人なのはわかるんだけど、身長が低くて可愛らしいという印象を受ける。


「ありがとう。って、結構な大荷物ね。中に入って。」


そのNPCは背中に大きなリュックを背負っており、中には物が詰まっているようだ。


「お気遣いいただきありがとうございます。それでは失礼いたします。」


中に入ってきたNPCはリュックを床に置くと中を探り始めた。


「今回討伐の報酬はいくつかございます。一つずつご説明させていただきます。まずはこちら。」


そういって取り出したのは1冊の本だ。


「こちらはドルドワロウに関する歴史や存在に関する情報などをまとめた本だそうです。」


設定が書かれた本か。まぁ、そこまで貴重なものじゃないけど、イグザミナとの取引で使えそうだな。


「そして次にこちら。基本報酬としてのお金300万ゴールドでございます。」


まぁ、かなりの金額だが、あれに勝った割に見合う額ではないな。


「3つ目がこちらです。」


取り出されたのは1振の長剣だ。


「こちらは変幻の長剣という武器です。この武器は長剣、短槍、戦斧(アックス)戦鎌(サイズ)の4つに形を変え戦うことができます。」


変わった武器だが、これはネイと相性がいいかもな。


「そしてこちらで最後になります。」


最後に差し出されたのはよくわからない物体だ。何やら魔法陣のような菱形の光に包まれた卵みたいな見た目をしている。


「これは?」


「そちらは国の重要機密ということで私には教えていただけなかったのですが、とても大きな力を秘めたマジックアイテムとのことです。皆様であれば一目見てわかるだろうとおっしゃられておりました。」


「そっか。わざわざ持ってきてくれてありがとね。」


このアイテムに関してはどうでもいい。ただ、一つだけ気になることがある。


「それでは私はこれで失礼致します。」


「ごめんちょっと待ってもらっていいかな?」


「はい?何か他に御用でしたでしょうか?」


「いや、あなたに一つだけ聞きたいことがあってね。あなたって人間?」


キキョウとヴァル、ミルナ、あとは先生も何をいってるんだ見たいな顔をしている。ネイは気づいてたみたいだな。

このNPCっぽい何かはおそらく人間が操作しているアバターだ。NPCならばAIが組み込まれている以上人間の無駄な動きが全て省略される。でもこのNPCはアイテムを取り出す最中でわずかに足を振った。おそらく立ちっぱなしだったのが苦だったのだろう。


「どういうことでしょうか?私は人間ですが・・・」


「聞き方を変えるね。わざわざNPCのふりをしてここにきた目的は?まぁ、そんなことができる以上運営に関わってる人間なんだろうけど。」


「何をおっしゃっているのかがわかりませんが私は本当にただのサナ様の使いですよ?」


「仮にそれが本当だとしたらここに転移してきたりはしないんじゃない?近くの街までは転移できてもここまで直接転移なんてできないんじゃない?」


こいつは転移してきていると見て間違いない。というかドアを叩かれる前にわずかに転移魔法による転送音が聞こえた気がした。状況と合わせて決めつけているだけだが、本当だったら多少動揺するはずだ。


シュンッ


俺の問いに回答しようと口を開いた瞬間その姿が跡形もなく消えた。本人が何かした様子はない。となると 第三者の介入があったか。


「なぁ、一体どういうことだ?」


キキョウたちの疑問も当然か。一応説明してやるか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ