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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第243話 ドルドワロウの影響

キキョウが離れて数分でものすごい数の弾丸がドルドワロウを撃ち抜き始めた。もちろん貫通するなんてこともないし、1発につき1度の撃破リザルトしか出ていないものの、すごい勢いだ。


「止まった?」


「まだ1分くらいしか経ってないよね。」


急に弾丸が止み、ネイと不思議がっているとキキョウがこっちに走ってきた。


「今のでとりあえずで預かってた弾丸が切れた。」


「少なくない?」


「今作ってもらってるから待てって。そもそもこのガトリング1分で1000発打つから弾丸がすぐ無くなるんだよ。」


「まぁ、それは分かったけど。それじゃ弾丸ができるまでキキョウも手伝って。そもそもあんたが受けたクエストなんだから。」


「分かってるよ。それにしてもだいぶ小さくなったな。」


「やっぱり?ずっと攻撃してるから実感湧かないんだよね。」


「遠目に見ると二回りくらい小さくなってるぞ。それでもまだまだ巨大だけどな。」


「まぁ、地道に削るしかないでしょ。」


目に見えて小さくなってるのはいいことだけど、それでもまだ相当な大きさがある。この短時間で目に見える変化があるなら倒し切れるようにも思えるが、明日は平日。つまり俺もキキョウも日中はログインできない。多分明日には遅くてもプレイヤーにドルドワロウが見つかるはずだ。

今こいつがいる位置が魔物の支配領域との境目だ。この辺に湧くモンスターは大したドロップ品がない割に強く経験値もそこらの雑魚の方が美味しい。数少ないドロップ品も他のエリアで入手できるものしかない。誰も寄り付かない地ということだ。そしてその原因となっているのがこのドルドワロウだったというところか。

ドロップ品に関してはわからないけど、モンスターの強さに関してはこいつが封印されていたことで強いモンスターしか寄り付かなくなっていたのだろう。実際こうして対峙しているとえらく瘴気が上がっているしこれに耐えられるようなモンスターしかいないのも当然だ。

そして経験値に関してはおそらくこいつに魂を吸収されていたことで少なくなっていたと考えるのが自然だ。経験値は通常モンスターの強さに比例するようにその入手量が増加する。ここらのモンスターはレベル50程度のプレイヤーではどうあがいても勝てないほどに手強い。それなのに経験値量で見ればレベル一のプレイヤーでもレベル4にしかならない程度だ。ドルドワロウが影響していたと考えるのが自然だ。

まぁ、こんな考察をしたところで何にもならないけど。そのくらいやってないとひたすら殴るだけで暇すぎてやってらんねぇよ。

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