第242話 雑談とガトリング
「どうだった?」
「パンドラのツケって言ったら買わせてくれたよ。とりあえず200個だ。」
「足りるか?」
「ちょっと心許ないから追加取ってきてもらうよう頼んでる。」
「それならよかった。とりあえず例のものと元々あった鉄で作った弾丸1000発だ。弾丸は出来次第届けるから待っててくれ。」
「助かるぜ。これは設置型か?」
「あぁ。設置自動追尾を搭載したガトリングだ。アイテム操作欄から弾を中に入れるだけで使える。中に入れた分は全部自動で発射されるから気をつけろよ。大した殺傷能力を持たない代わりに連射性能に優れている。1時間に5〜6万発ってとこだな。」
「今回に限ってはうってつけってわけだな。」
「あぁ。俺は弾丸が完成したら更に実用性のある銃の開発に取り掛かっておく。」
「戦闘の幅が広がりそうだな。現状あるのは条件付きで銃になる剣と殺傷能力のないガトリングだもんな。」
「パンドラの弾剣は現状でも限界だと思ってはいるが、こういうガトリングが作れるってことは何かしらできそうな気がしてるんだ。」
「先生らしいな。」
「そういえばさ、パンドラの箱に入って初めてあんたと戦った時探知系スキルを持ってるって言ってたけど、あんたそんなの持ってたっけ?」
「あぁ、あれブラフ。」
「じゃあなんで攻撃弾けてたの?」
「実力」
「ウザ。」
「冗談だって。まぁ、あながち間違ってもないかもだけど、足音とかあとはその前に攻撃された方向とかそういうのから大体の位置を予測して弾いてただけだよ。武器のおかげでパリィの成功率に補正がかかってたし。」
「そういえばあの時はパンドラの弾剣を初めて使ったんだったっけ?」
「だったね。」
なぜ俺とネイがこんな談笑をしているかというと、答えは簡単。暇だからだ。
ドルドワロウに攻撃はしているものの、向こうは反撃もして来ず、ただひたすらにゆっくり前に進むだけで、あまりにも暇なのだ。俺はクールタイムが終わり次第{反撃領域}を使い、連撃を入れ続けている。
「ってかだいぶ小さくなったんじゃない?」
「そうかもね。でもここまで大きいとその実感が湧かないよね。」
「ってかあいつはまだ戻って来ないの?」
「もう結構経つし、そろそろ戻ってきそうだけど。」
「あいつのことだからどうせ時間かかるでしょ。ゲルマのことは信用してるけどね。」
「桔梗を信用してないみたいで可哀想じゃんw」
「俺がなんだって。」
「おかえりー。」
「おかえりーじゃないんだよ。散々人の悪口言いやがって。」
「私は言ってないよ。言ってるのはネイだけだから。」
「裏切るの!?」
「まぁ、いいや。もう先生が作ってくれたガトリング銃は設置したから起動させていいか?大した威力はないからネイにあたってもしなねぇだろうし。」
「それじゃお願い。」
「分かった。」
「これでちょっとで効率上がればいいんだけど。」




