第241話 大量の鉄
鉄を効率的に集めるならやっぱり街の素材を取り扱ってるとこで買うのが一番か。素材を抱えてるとこと言えばやっぱりイグザミナか。
「これはキキョウさんじゃないですかー。」
イグザミナの資材管理担当ソニーが出てきた。こいつ面倒なんだよな。
「久しぶりだな。少し購入したいものがあるんだが。」
「まぁ、そうでしょうねー。うちほど資材を抱えてるギルドなんてないですもんねー。」
実際イグザミナは考察や情報収集が専門でありつつ、その情報網を駆使してさまざまな資材を大量に抱えている。
「鉄を大量に買いたいんだ。用途に関する情報を後で渡すと約束するから安くしてくれ。」
「信用がないからそれは無理ですよー。もし本当ならその信用を勝ち取ってみたらどうですー?」
「俺がどこのメンバーがわかって言ってんのか?」
「もちろんですよー。『パンドラの箱』のキキョウさん。」
やっぱこいつ嫌いだ。
「じゃあ、俺名義じゃなくてパンドラ名義でつけといてくれ。支払いも後からあいつが行う。」
「それならいいですよー。そちらのギルドホームの場所は分かってますしー。それよりうちのマスターが定期会談が不定期になりすぎって怒ってましたよー。」
「こっちとしてはそうそう話すこともないし、そっちからこっちに提供できる有益な情報もないだろ?」
「それうちのマスターに行ったら殺されますよ。まぁ、いいでしょう。とりあえず請求書はパンドラさん宛で送っておきますねー。それで、どれくらい必要なんですか?」
「在庫はどれだけある?」
「そうですねー。だいたい200個くらいですかね。」
アイテムとしての鉄1個あたり弾丸が100発作れるはずだ、20万発だと心許ないが。
「全部くれ。明日までに追加で入手できるならそれも全部だ。定価+情報で買う。これでいいだろ?」
「全部ですか?マスターに確認します。」
「今すぐ必要なんだ。さっさとしてくれ。そっちとしても情報は相当ほしいものだと思うが。」
俺が渡すのは今回銃を入手したということとドルドワロウに関するものだけだ。こっちが失う情報はほぼないと言って過言ではない。
「それではこちら鉄200個ですー。マスターに急ぎで鉄を取ってくるよう指示出しをお願いしておくので明日の朝に取りにきてください。多分この倍は取って来れると思うので。」
「分かった。それじゃまた明日来させてもらうとするわ。」
「今後もご贔屓にー。」
定価で鉄200個。かなり高いが支払うのパンドラだし、あいつならすぐに稼げるだろうしな。




