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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第331話 万策尽き、希望の指輪

なんでだ!?


こいつ{自己修復}で{毒侵食}の効果を受けた部位全部を修復しやがった!喉だってとっくに溶け落ちてたっていうのにどうやって声を出したっていうんだ!?


「スキル{影縛り(バインドシャドウ)}」


動けない!?行動を封じるスキルか。だが俺には好都合だ。この状態であいつはダメージを与えられないはずだ。


「スキル{技能模倣(コピースキル)} {大地の覇者}」


なんだと?確かに自身が始まった。動くことはできないが、あのスキルはまずい。いくら{不壊}でも貫通されてしまうかもしれない。実際威力がそのままで再現されるのかどうかによって変わるが、もし威力が上がったりそのままだったりしたら一撃で死ぬことはないが、それなりのダメージを喰らってしまう。


「剣山大地」


剣山大地の詠唱?そんなもの必要ないはずだが。プレイヤーの使用に必要ないだけで通常は必要なのか?


ダメージは0。つまりスキル自体はコピーできるが威力は相当落ちるみたいだな。変化系のスキルみたいな攻撃系じゃないスキルを見せるのはまずいかもな。

よし動ける!{影縛り}の効果時間は20秒か。それなりに厄介だが、{不壊}のおかげでどうにかなりそうだな。


だが、どうやって倒すかだな。{虐殺者}以外の切ることができる俺の切り札は全部切った。その上で相手のHPは全快状態。俺のHPは残り7割と言ったところか。しかもまともに攻撃を喰らったのは立ったの1回。それだけで3割近く持っていかれてるのは非常にまずい。








「パンドラは大丈夫かしら。」


「信じて待つしかないんじゃないか?」


ゲルマはそう言ってるけど、あのモンスター・・・


「何か心配事があると言った表情だな。」


「えぇ。さっき助けに行った時、エリアに入った瞬間死んだのもそうなんだけど、一瞬だけ見えたあのモンスター見た感じダメージ食らってなさそうに見えたの。」


「パンドラと戦ってそれは確かにまずいかもな。」


「でしょ?それにパンドラがあれだけの時間でダメージを入れれてない上に今{虐殺者}使えないんでしょ?」


「多分クールタイムは終わってないだろうな。」


「そうよね。だって魔物の支配領域にいるってのに私に助けを求めてきたんだもん。」


「何か助けになってやりたいが、入った瞬間死ぬんじゃどうしようもないだろう?」


「ゲルマ、何か蘇生アイテムない?」


「一応あるぞ。装備していたら死ぬと同時に蘇生可能な指輪だ。使用後破壊されるが・・・」


「いいじゃん。それじゃどうにかしてくる。」


「どうにかってどうするつもりだ?」


「一瞬の隙があれば私が{虐殺者}を使えるから。」


「いや、それは他の蘇生アイテムと違って蘇生後に無敵時間があるわけじゃない。かと言って蘇生効果を持つ装備なんてそれ以外に存在していないぞ。」


「それじゃ、何かないかな?《パンドラの箱》で{虐殺者}を使えるんだし、これをどうにか利用したいんだけど・・・」


「ちょっと待て!《パンドラの箱》の効果の説明を読んでくれないか?」


「何よ急にえーっと『プレイヤーを選択し登録することで、そのプレイヤーの所持するスキルから選択肢、1日に1度使用することができる。』」


「よし!ネイ、今から急いで蘇生の指輪をつけてそのエリアに行くんだ!」


「なんでよ。」


「なんででもだ!パンドラなら気づく!あと、《パンドラの箱》は装備せず手に握っておけ!急げ!」


「何よ強引ね。でも、これだけゲルマが強気ってことはどうにかなるんでしょうね。わかったわ。すぐ行ってくるわね。」


パンドラ、間に合ってよ!

それにしてもパンドラなら気づくって私が鈍感みたいで嫌なんですけど。





そろそろまずいな。あれから15分戦闘開始からはすでに40分以上が経過している。集中力が低下してるのか三発も追加で喰らってしまった。ポーションで回復はしたが、ポーションは尽きて残りHPは5割だ。


「パンドラ!」


ネイ!?なんで死ぬのがわかっててまた?いや、さっきよりも滞在時間が長い。蘇生アイテムか。だが・・・


地面に触れるとほぼ同時に死亡だ。何か落とした?まさか、アレに気付いてくれたっていうのか!?

そうなればすぐに拾って・・・


やっぱり、《パンドラの箱》だ!これを装備して・・・


「スキル{虐殺者}!!!!!」




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