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ユートピアオンライン~ミミックのアバターを強制された俺はなんだかんだでゲームライフを謳歌する~  作者: 雲英侑李
第3章 ユートピアオンライン2

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第219話 幻毒の沼地

さて、どうしようか。先生に言ったように神術スキルか神化能力を持つスキルを獲得したいのは本音だが、手がかりがない。神術スキルに関してはかなり尖った条件だろうし、探すなら神化だよな。ただ、神化能力を持つスキルが獲得できるクエストがどこかにあるとしてもそれが残っているとも限らない。

ネイは街のはずれそれも家があるようには見えない路地でクエストを受注したって言ってたし、多分人が立ち入らないようなエリアで獲得できるのかも。

そうなると行く場所は決まりだな。



《幻毒の沼地》

魔物の支配領域にあるため人間側のプレイヤーはそのエリア詳細を見ることができない。ただし、入ることはできるし、魔物の支配領域の中でも数少ないNPCが存在しているエリアだ。

毒属性を持つ魔物たちが街を形成していてNPC化した魔物は人間側のプレイヤーにも敵対せず、人語で会話もできるらしい。一部プレイヤーはクエストを受注したと言う情報もあるが、その詳細も出ていない上実際に受注したと言うプレイヤーの情報が一切出てこないためデマの可能性は高い。

ただ、それがデマでなかった場合、神化能力を持ったスキルを獲得できるクエストがあってもおかしくない。


「そこのミミックさん。この街に何か御用ですか?」


話しかけてきたのは猛毒の液体を噴射して攻撃してくる毒蜥蜴だ。服も着ているし、明らかに地位が高そうだ。


「ちょっと立ち寄っただけです。」


「そうですか。もしやと思いましたが人語を解するミミック殿。パンドラ殿ですな。」


「よく分かりましたね。そうです。私がパンドラです。」


「人語を解する魔物は少ないですからな。そんなパンドラ殿に少しお願い申し上げたいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」


「もちろんです。」


「少し前から近くの沼を浄化する輩がおりまして。我らにとって浄化された泉など毒でしかございません。なんとか彼らを討伐しては下さらないでしょうか?討伐してくださった暁には私の家に代々伝わるこちらの巻物を差し上げます。」


スキルスクロールか。内容にもよるが、魔物の支配領域の中でも人間の支配領域に比較的近く、かつ街が形成されているような場所のクエストだ。いやが応にも期待は高まるな。


「分かりました。任せてください。」


「本当ですか!?ありがとうございます。輩は日中常に沼地を浄化しております。今もいるはずです。」


「すぐに行ってきますね。」


それにしてもこの毒蜥蜴だって弱くはないはずだ。それに街には大量の魔物がいる。それなのにやられっぱなしと言うのはどう言う訳だ?

街から数分進んだ位置に沼地が見えてきた。人間のNPC集団が沼地を浄化してるみたいだな。ん?結界が張られているのか?先に進めないな。なるほど。これがあるからあの街の連中は手が出せないってわけだな。ただ、俺にはあれがあるからな。

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