第215話 {鬼神化}と新たな神化
{精霊神化}使用者の姿を精霊神に変える
「これってさ。」
「キキョウの{鬼神化}と同じタイプのスキルだね。」
「だな。やっぱり何かありそうだな。」
「それも割と最近に固まってるし、次のアップデートで何かありそうかもね。」
「ただ、先生の鍛治神だけが先に使えるのもよくわからないけどな。」
「それはそうね。{鬼神化}はいまだ使ってもほぼ意味がないわけだし。」
「まぁ、何かしら変化があるまで待つしかないよ。多分それなりにすごいものだろうし。っていうかさ、このクエストって誰でも受注できるの?」
「多分無理じゃないかな。そもそも攻略の証自体が各神殿に一つしかないってNPCが言ってたし多分最初にクエストフラグを立てた一人だけが挑戦できる感じだと思うよ。」
「それならよかったよ。他の人に取られたくないし。」
「それもそうね。ただ、精霊神ってことは神殿と精霊に何か関係があるのかしらね。」
「もしかしたらそれについてもわかるかもだし、そのNPCにクリア報告してきたら?」
「そうね。それじゃ2人は先に戻ってて。」
「うん。またあとでね。」
ネイは先に転移していき、キキョウと俺はギルド転移でギルドまで戻ってきた。
「そういえば{鬼神化}って使ったことあるの?」
「一応使ったぞ。使うことが能力解放の条件かもしれないとは思ったからな。」
「でも無理だったんだ。」
「まぁな。見るか?」
「ちょっと気になるかも。」
「それじゃ使ってやるよ。{鬼神化}」
スキルの発動と同時にキキョウの装備しているフルプレートがみるみるうちに変形し、あっという間に禍々しい姿へと変貌した。
顔は恐ろしい鬼の姿に、体も肌は黒っぽい紫色筋肉がすごい。手には鋭い爪がつき全体的にゴツゴツしている。
「なんかすごいね。」
「だろ?しかもこれ鎧の機能もちゃんと果たしてくれるんだぜ。効果時間は無限。任意のタイミングで解除可能らしい。」
「無限?ってことは何かデメリットでもあるの?」
「いや、今のところないな。まぁ、スキル効果が追加されたらそれに付随してデメリットが追加される可能性はなくはないが。」
「多分そうだろうね。じゃないとただただ無限に強化され続けるってだけのゲームバランス崩壊スキルになっちゃうし。」
「まぁ、この見た目がデメリットみたいなとこあるけどな。」
「まぁ、プレイヤーから見たらモンスターかプレイヤーだとしてもユニークプレイヤー、要は敵だもんね。」
「だな。」
「うわっ何それ。」
「あっ、ネイ、おかえりー。これはキキョウだよ。」
「{鬼神化}の効果ってわけね。きもっ」
「そんな言い方すんなよ。」
「事実じゃん。そういえば精霊と神殿の関係について軽く聞けたよ。」
「どんなだった?」
「なんか神殿は名前の通り神様を祀るための場所なんだけど、精霊っていうのは神の使いっていう設定らしくてそれで神殿を管理するのは精霊の役目なんだって。それで、今回めぐった神殿っていうのは精霊の中でも神様と同じ力を持った精霊が祀られてる場所って感じみたい。」
「それで{精霊神化}ってわけね。つかってみたら?」
「うん。{精霊神化}」




